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ドイツ語 ~ 複文の動詞の位置 ~ おじさんバージョン

complex sentece deutsch 複文の動詞の位置

「ドイツ語」「複文」「動詞」「位置」「接続詞」

複文 (従属節) の語順。複雑!subordinating conjunction

接続詞が動詞を節の最後に蹴飛ばす!

複文
つまり、「接続詞」によって2つの文が結合されるとき、
「接続詞」は「動詞」を蹴飛ばしてその節の最後に追いやることがあります。

ただし、すべてではない。
これが悩ましいところ。
接続詞によります。
そうでない接続詞もいます。

動詞があっちゃこっちゃ飛ぶ!

ここでは主文≒主節。副文≒従属節ということにしておきます。

副文の動詞はとにかく最後

主文→副文

  主文     副文
S V ~ , 従属接続詞 ~ V.

主文はいつもどおり。副文は「動詞が最後」

例:

Er arbeitet noch, obwohl er schon alt ist.
かれはもう年老いてるにもかかわらず、まだ働いています。

単文なら
Er ist schon alt . かれはもう年老いています。

副文→主文。主文の動詞は「前」に出る!

   副文    主文
従属接続詞 ~ V , V S ~ .

副文は「動詞が最後」。主文は「動詞が最初」

動詞 , 動詞」が特徴!

例:

Bevor er zur Arbeit geht, bringt er das Kind in den Kindergarten.
かれは仕事に行く前に、子どもを幼稚園に連れていきます。

単文なら
Er geht zur Arbeit. かれは仕事に行きます。
Er bringt das Kind in den Kindergarten. かれは子どもを幼稚園に連れていきます。

従属接続詞 subordinating conjunction

dass
英語のthat clause (節) に相当しますが従属節になります。

weil (英 while, because) しているあいだは、であるから、という理由で
dennと似ているけどこちらは従属節になります。

Ich bin gesund, weil ich oft laufe.
私は健康だ。よく歩くから。

Ich komme später, weil ich das Frühstück esse .
朝ごはんを食べているので、あとで行きます。
→dennをつかうときは、語順は変わらない。

動詞は2番めの法則

V (動詞) は2番めに置かれ、基本はS (主語) が先頭ですが、副詞句「heute (きょう) 」とか「mit Hanako (花子と) 」などが先頭に来ることもあります。

それでも動詞は2番めに居座るので、主語は動詞の後ろに飛ばされてしまいます!

ややこしくなるのでこれはまたべつのページで説明します。

重文 (並列、等位接続) coordinating conjunction

主従の関係でなく、並列 (等位、対等) の関係にあるときですね。

英語なら、andやbutなどが主な例です。

この場合は、並列接続詞の後ろも「ふつうの語順」になります。
動詞は後ろに移動しません。
「動詞は2番め」の法則が適用されます。

このちがいはたくさんの文章を読み、会話を聞いておぼえるしかありません。

並列接続詞 coordinating conjunction

denn (英 for, because) というのは、なぜなら、つまり、すなわち
weilと似ているけど、こちらは並列接続になります。

Ich komme später, denn ich esse das Frühstück.
朝ごはんを食べているので、あとで行きます。
→weilをつかうと、動詞は後ろに飛ばされる!

相関接続詞 correlative conjunction

entweder…oder (英 either…or)

なぜこのようなことが起こるのでしょうか?

ここからはおじさんの推論・持論で定説ではありません。

話し言葉はすべての文を文法的に組み立ててからしゃべっているわけではない!

どんな言語でも人間は頭に思い浮かんだことから話しはじめます。
よく英語は後ろから訳すというけどあれはウソです。
英語話者が「後ろから」考えて話すはずがありません!

どの言語でも思いついた言葉から口に出すので、言いよどんだり、言い直したり、付け足したりします。
単文か、重文か、複文か、とちゅうにどんな接続詞を入れるかなど考えていません。
途中まで話して、必要なら接続詞を入れるし、ムリなら1回切って、つぎの言葉を話しはじめます。

主文を前にするか、副文を前にするかなんて考えてません。
そんなことを考えていたらしゃべれません。
外国語がむずかしいと思うのは、単語や文法が不充分であることはもちろんですが、しゃべる前にこういうことを考えて、言葉を選んだり、文法的な組み立てを考えてしまうからですね。

主文から話しはじめたときは副文をつけるかどうか考えてないのでふつうの語順で話す

後ろに副文をつけ足すときは、頭に従属接続詞がはいるので、ここから副文であるということがわかります。

副文から話しはじめるときは、最初に「従属接続詞」を持ち出すのであらかじめこれが副文であることがわかっている

当然、つぎに来るのが主文ということもわかっているので、このような動詞の位置の移動ができます。

「動詞 , 動詞」が副文と主文の切れ目!

副文を前に持ってきたときは、主文との切れ目がわかりにくいので、「動詞-動詞」という並べ方をすることで切れ目を表しています。

「つなぎ目」といってもいいです。

動詞の活用形

ドイツ語の場合、動詞の活用形で「人称、単複」がわかるので有効な手段といえます。

ただし、スペイン語などロマンス語系の言葉も動詞の活用形で「人称、単複」がわかるけどこのようにはなりません。
もっともスペイン語では動詞の活用形で「人称、単複」がわかるので、主語は言わないのがふつうですが。

おなじゲルマン系の英語では動詞の変化がほとんどなくなってしまったのでこの限りではありません。
3人称単数 (彼、彼女、それ) に「-s」をつけるだけですからね。
そう。英語はヨーロッパの言語の中ではカンタンな方なんですよ!
なので英語では「主語はかならず入れる」のが基本です。

※ 英語でもWanna go? Where to?のように、相手に対する質問だとわかる場合は主語を省略することもあります。

日本語の場合

0人称

日本語の場合は動詞の活用形ではなく「いわなくてもわかるでしょ?」文化で主語をいいません。
日本人同士でもしばしば「それは誰が言ったの?」「それは誰のこと?」「誰がやったの?」というやり取りが行われます。

この1人称不在の文化のために「みんなそうしてる」とか、あるいは「ふつうはしない」とかいう「0人称」を使って相手を従わせようとするずるい言いかたが染みついています。

「みんなって誰?」と聞くと、
「みんなだよ」といいます。
ほんとはその人1人 (1人称) だけなんだけど。

文章と会話のちがい

これは日本語の例ですが上がきちんとまとめた文章、下が会話です

会話では頭に思い浮かんだことからしゃべるので下のようになります。
これを文法的に正しいかどうかというのではなく、会話とはこういうものです。

例1

文章
私はきのう学校に行ったらお弁当を忘れていることに気がついて、慌てて家に取りにもどりました。途中で道の真ん中に犬がいて困りました。

会話
きのう学校🏫に行ったらあ、お弁当🍱なくてえ、わたしい、取りにもどったんだあ、家にい🏠、急いでえ。あっ途中で犬🐶がいてえ。道の真ん中にい。

さっちゃん
ちょっとバカっぽい😄
ひげおじさん
語尾を伸ばさなきゃいいんだけどね

例2

文章
きのうは雨が降ったので、運動会が中止になりました。

会話
運動会中止になっちゃったんだよね。雨降ったから。きのう。

ひげおじさん
きょうはここまで
さっちゃん
bis bald!

参考
小学館 独和大辞典 第2版
ゼロから始めるドイツ語

ドイツ語 ~ 一覧

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