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- 1 そもそも「モノスキー」って何?
- 2 はじめに
- 3 両足スキー
- 4 横ずらし (斜面で)
- 5 片足スキー (1本足。1枚の板)
- 6 練習メニュー
- 7 横ずらし (斜面で)
- 8 斜滑降
- 9 ターン
- 10 片足スキーのターン
- 11 モノスキー
- 12 横ずらし (斜面で)
- 13 斜滑降
- 14 ターン
- 15 転び方
- 16 起き上がり方
- 17 滑走シーン
- 18 それでは来シーズンは「モノスキー・デビュー」しましょう!
- 19 モノスキー・グッズ。道具
- 20 モノスキーとスキーの違い
- 21 モノスキーの魅力は?
- 22 Q&A
- 23 その他
- 24 モノスキーの積みかた
- 25 画廊 (ギャラリー)
- 26 恩原スキー場
- 27 おじさんオススメの記事
- 28 注目の記事
- 29 話題の記事
- 30 人気の記事
「モノスキー」「1枚の板」「縦にはくスノーボード? 」
長すぎるので「目次」のページを見る
そもそも「モノスキー」って何?
音楽が流れます。
フランク・ミルズの「街角のカフェ」。おじさんが弾いてます=^^=
mono (1枚の) +ski (スキー) という意味です。
monoはギリシャ語で「1」
mono-rail (モノレール) 、mono-tone (1つの音。単調。一本調子) などにも使われますね。
はじめに
この教科書はそうとう中身が濃くて、長いです。
それもそのはずスキーにあきてスノーボードに。スノーボードもあきてモノスキーにたどりつき、ある程度滑れるようになるまでおじさんも何年もかかっているからです。
「物好きー」な人でないと最後まで読めないと思うので、とりあえずはじめは動画だけでも見て興味を持ったところから読んでください=^^=
それから、モノスキーの教本だけど、ふつうの2本足スキーにも役立つ内容がたくさんあると思います。
内容は、モノスキーより2本足スキー (片足スキー) のほうが多いくらいです。
はじめからすぐにできなくて当たりまえなので気長にやってください。
こりゃ無理だと思ったら、いつものスキーやスノーボードにもどって、また変わったことがしたいなと思ったら挑戦してみてください。
これを読んですこしでもモノスキー・ファンが増えるといいなと思ってます。
両足スキー
どうしても今すぐ「モノスキー」の滑り方を見たい人はこちら↓
「山」:ゲレンデの上の方。今まで滑って下りてきた方。
「谷」:ゲレンデの下の方。これから滑って下りる方。
「山足」:斜面に立ったとき、山側 (高い方) にある足。
「谷足」:斜面に立ったとき、谷側 (低い方) にある足。
「外足」:ターンの外側の足。
「内足」:ターンの内側の足。
「インエッジ」:体の内側のエッジ。つまり親指側です。
「アウトエッジ」:体の外側のエッジ。つまり小指側です。
「エッジを立てる (立つ) 」:エッジが効く。実際にはスキーの板を立てて、雪面と角度をつけてエッジを雪面に食い込ませることです。
「エッジを寝かせる (寝る) 」:エッジを解放する。実際にはスキーの板を雪面と平行に近づけて、エッジが雪面に引っかからないようにすることです。
「抜重」:縮んだ状態から思いっきり伸び上がってジャンプしないまでも、できるだけ体重を抜くこと。板と雪面の接地圧を減らすことで板が回りやすくなります。板と雪面が密着していれば板は回りません。また、エッジが効いていて (エッジが立っていて) も回りません。板を雪面と平行にすることが必要です。
横ずらし (斜面で)
エッジが立った状態 (板と雪面に角度がついてる)
(画面の右が山。左が谷です。左にずれていきます)
エッジが雪面に食いこんで横には動きません。
エッジが寝た状態 (板と雪面が平行に近い)
エッジが引っかからず、低い方に「横滑り」しはじめます。
エッジが立った状態 (板と雪面に角度がついてる)
(画面の右が山。左が谷です。左にずれていきます)
腰と膝が「山側」へ。頭が「谷側」に傾いています。
みなさんが斜面に立っているときは自然にこの格好になります。
エッジが寝た状態 (板と雪面が平行に近い)
板を寝かせて横滑りさせるには。
上とまったく逆の姿勢を取ればいいんです。
腰と膝を「谷側」へ。頭を「山側」に傾けます。
エッジが引っかからず、低い方に「横滑り」しはじめます。
止まりたいときはまた上の姿勢を取れば止まります。
動画はこちら↓
板のアップです。
斜面の方向が反対だけどわかるよね=^^=
(画面の左が山。右が谷。右にずれていきます)
板を寝かせる。エッジを解放する。
(画面の右が山。左が谷です。左にずれていきます。音声は聞こえなくて問題ありません。文章で説明するので)
「ウインナーコーヒー」ってこんなもんだと思ってました(^^)
「ウインナー・コーヒー (ソーセージ入りコーヒー? )」とは?
片足スキー (1本足。1枚の板)
まずは片足スキーから
滑走シーン
これもあまり見たことがないと思うので、とりあえず動画を見てこんなもんだと思ってください。
片方の板 (足) だけで、左右にエッジを切りかえて滑る。交互にインエッジ・アウトエッジになる。
正面から
この動画では右足だけで滑ってます。
右足が谷足 (斜面の低い方) にあるときは、インエッジ (体の内側。親指側) に乗っているのでわりと簡単にできますが、ターンして右足が山足 (斜面の高い方) になると、アウトエッジ (体の外側。小指側) になるので、思い切って腰と膝は谷へ、上体と頭は山側へ倒さないとたいていエッジが引っかかって山側に倒れます。
追走
後ろから見た図です。
内足スキー。交互に左右の板 (足) に乗りかえる。つねにアウトエッジ。
正面から
交互に左右の板に乗りかえます。
ふつうは「外足 (ターンの外側の足) 」のインエッジ (親指側) に乗りますが、ここではその正反対。
つねに「内足 (ターンの内側の足) 」のアウトエッジ (小指側) に乗ります。
「腰と膝を谷。頭を山」です。
そして、
「腰と膝をターンの外側へ。頭をターンの内側」です。
不自然に頭と上体が内側に傾いているけど、これが「内足スキー」ひいては「モノスキー」の基本中の基本なので意識してこの姿勢を取ってください。
追走
上の「内足スキー」を後ろから見た図です。
ふつうのスキーの姿勢と違い、「腰と膝は外へ」「頭は内側へ」倒れていることに注目してください。
こうしないと、エッジが引っかかって内側 (小指側) に倒れてしまいます。
練習メニュー
まず横ずらしからはじめましょう。
横ずらし (斜面で)
山足を上げる。谷足で滑る。
(右が山。左が谷。左にずれていきます)
斜面に立っているとき、重心は両足の間にあります。
谷足のエッジはまだ立っていて (効いていて) 横滑りしないように雪面に食らいついています。
頭、上体を谷に傾け、体重を谷足に移動していくと、自然にエッジが寝て、谷に「横滑り」しはじめます。
重心は谷足の上か、すこし谷に出ていますが、谷足を谷に横滑りさせることで重心はまた谷足の上にもどり、バランスを保つことができます。
もし、ここで谷足が横滑りしなければ、重心は谷側に出てしまうので、谷側に転んでしまいます。
谷足を多めに谷にずらし、重心を山側に移動してから、エッジを立てれば止まります。
重心を山にもどさずにエッジを立てれば、谷側に転んでしまいます。
これはわりと簡単にできましたね。
なぜなら、谷に体重移動するだけで自然にエッジは寝るからです。
また、山側に重心が大きく移動しても、山足を着くことができるので転ばずにすみます。
また、谷足に乗っている場合、姿勢の変化はあまりありません。
動画はこちら↓
「外足荷重」「谷足荷重」がスキーの基本ですが、そんなむずかしいこと言わなくても、ふつうの人は知らないあいだにこのように体重をかけています。
谷足を上げる。山足で滑る。 (横ずらし。山足)
まず、ふつうに斜面に立った状態です。
みなさん自然にこの姿勢になりますね。
斜面の向きが上と逆になるので頭を切りかえてくださいね=^^=
(画面の左が山。右が谷。右にずれていきます)
腰と膝は、「山」へ。
頭と上体は、すこし「谷」へ傾いています。
重心は両足の間にあります。
この写真では、すこし山側に体重が乗っています。
そうしないと谷へ横滑りがはじまってしまうからです。
エッジが山側に立っているのがわかると思います。
・さあここから正反対の姿勢を取ります。
腰と膝は「谷」へ。
頭と上体は「山」へ。
かなり不自然な姿勢ですが、思いっきりやってください。
ここまでしないと、山足で横滑りはできません。
中途半端では横滑りは起きずに山側に倒れます。
重心は、山足よりさらに山側に出ています。
エッジが寝て、板は谷に傾いているのがわかりますね。
インエッジ (親指側) のほうが低くなっているのがわかります。
これで谷に横滑りがはじまります。
止まるときは、さらに頭と上体を「山」へ倒し、重心を思いっきり「山」へ出します。
そうすると自然にアウトエッジ (小指側) が立って、引っかかりブレーキがかかります。
動画はこちら↓
これは、はっきり言って超ムズいです(^^)
はじめはできなくて当たりまえです。
失敗例 (谷足を上げる。山足に乗る) エッジが引っかかって山側に倒れる。
はじめはみなさん必ずこうなります。
(画面の左が山。右が谷)
頭と上体が起きてしまっています。
人間はつねに無意識に重力と反対のほうに、頭と上体を起こそうとする生き物だからです。
頭から地面に倒れたくないですからね。
そのようにプログラムされています。
腰と膝が「山」に出てエッジが立ってしまっています。
これではエッジが引っかかって、ずらしようがありません。
重心は「山足」の「山側」に出て、「山側」に倒れてしまいます。
倒れるのでしょうがないのですが、膝が山側に思いっきり曲がってしまっていますね。
無意識に頭と上体を起こして、いつも重力と反対の方向にあるようにする。斜面に立てばすこし山側に体を傾けようとする。
これは自然なことだし、生きるのに必要な「自動実行プログラム」なんだが、内足スキーやモノスキーをするには、この本能に逆らわなければならない。
これは、とても不自然な姿勢なんで、かなり意識しないとできないよ。
動画はこちら↓ (失敗例です)
斜滑降
上でやってきた「横ずらし」をしながら、斜め下に進むだけです。
谷足は問題ないと思うので説明は省略します。
谷足
動画はこちら↓
(画面の右が山。左が谷。左下に滑っていきます)
山足 (斜滑降)
上の「横ずらし」とまったく同じです。
斜め下 (前) に進むだけです。
「腰と膝は谷」「頭と上体は山へ」です。
(画面の右が山。左が谷です。左下に滑っていきます)
動画はこちら↓
失敗例。エッジが引っかかって山側に倒れる。
斜面に立って、谷足を上げるのと同じです。
上体が起きているとこのように「山側」のアウトエッジ (小指側) がひっかかって「山側」に倒れてしまいます。
動画はこちら↓ (右が山。左が谷。失敗例です)
しつこいようだけど、
「腰と膝を谷。頭を山。」です。
ターン
ジャンプターン。板の回しかた
・縮む。ひねる。
これからターンしたいほうに上体をひねり、縮みます。
・抜重 (伸び上がり)
思いっきり伸び上がります。
板が完全に雪面から離れれば、いとも簡単に板が回ります。
板が雪面から離れなくても、抜重して板が雪面と平行になればエッジが解放されて、楽に回すことができます。
板が雪面に対してどちらかに傾いていて、エッジが引っかかっていると回すことができません。
ターンのときは、このように「板を雪面と平行」にして、「エッジを解放」して板を回し、反対のエッジに乗り換えます。
・回転。着地
板が回りました。
「作用反作用の法則」で板は右に回り、代わりに上体は左にすこし回っています。
ショート・ターンのときは、この上体のひねりを次の反対のターンに使います。
上体が板といっしょに回ってしまうと、次のターンがむずかしくなります。
動画はこちら↓
ジャンプしなくてもいいけど、モノスキーはもちろん、2本足スキーでも、スノーボードでも板を回す「力学」は同じです。
- 「上体をひねる」「縮む」
- 「思いっきり伸び上がる」「板を雪面と平行にする」「エッジが解放される」「板と雪面の抵抗が小さくなる」
- 「作用反作用の法則」で「板は上体のほうに」「上体は板のほうに回る」
最近の、カービング・スキーでは板が回りやすくなっているので、上体が板といっしょに回っても次のターンができるようですが、ショート・ターンでは上体がいっしょに回ってしまうと次のターンが遅れます。
オリンピックやワールド・カップなどで見る「モーグル」という競技では上体はずっと谷 (斜面の下の方) を向いているのがわかりますね。
腰、膝、板だけが左右に回り、上体は正面を向いたままです。
モノスキーでは、「上体のひねり」と「伸び縮み」がとても重要です。
おじさんのモノスキーの滑りを見た友人がいいました。
「クネクネしてる」
この表現は言い得て妙です(^^)
棒立ちでは絶対ターンできません。
とにかくつねに「伸び縮み」して、腰から膝の「やわらかい、しなやかな」動きがとても重要です。
大袈裟なまでにやってください。
ムダな動きは滑れるようになれば自然に取れていきます。
片足スキーのターン
1. 山足→谷足 (アウトエッジ→インエッジ) 。1枚の板でエッジを切りかえる。
なぜ、はじめにこれを選んだか?
片足スキーのターンでは、これがいちばんやさしいと思うからです。
はじめにやりにくい山足 (アウトエッジ) で斜滑降をします。
頭と上体が山側に傾いているのに注目してください。
そして、腰と膝は谷へ。
上体が起きてしまうと、アウトエッジが引っかかって山側に倒れてしまいます。
(画面の右が山。左が谷です。左下に滑っていきます)
腰と膝は谷へ。
頭と上体は山へ傾いています。
このことで山足のエッジが寝ています。
不自然な格好ですね。
でも、これが山足スキーの基本姿勢です。
さあ、ターンの準備にはいります。
- 体全体を縮め、沈みこみます。
- 重心の移動。頭と上体を谷へ移動します。
- ひねる。上体をターンしたいほう (ターンの内側ですね) にひねります。簡単にいえば「谷の方」を向けば自然にこの姿勢になります。
1.2.3と書いたけどこの順番でやるのではなく、すべて同時に行います。
曲がりたい方向 (ここでは右) に上体をひねり、縮んでいるのがわかりますね。
ターンのために頭と上体を山から谷へ傾け、重心を谷 (ターンの内側) に移動しているのがわかります。
ストックはあくまでキッカケづくりであり、ストックをグサッと突き刺して回るのではありません。
そんなことをすれば手首を傷めるでしょう。
さあ、思いっきり伸び上がりましょう。
そして、体のひねりを解放してやります。
これで板と雪面の抵抗も減ります。
あくまで伸び上がるのは「足の力」です。
片足なのでかなりの「脚力」が必要になります。
伸び上がって、板を雪面と平行にすると、自然に回ります。
エッジが切り替わって「外足」の「インエッジ」になっているのがわかりますね。
ターンができたら体全体をまた沈みこませます。
とくに膝が伸びきったままだとショックを吸収できないので、ちょっとした雪面の凸凹で転んでしまいます。
体が伸びきった状態というのはとても不安定です。
裏を返せば、ターンの瞬間というのは、あえて不安定な状態に持ちこんでいると言ってもいいでしょう。
安定しているということは、まっすぐのまま曲がらないということです。
板を回す瞬間は伸び上がって雪面とのグリップを減らし、ターンが終わったらまた沈んで膝のバネを効かせ雪面をしっかり捉えます。
動画はこちら↓
外側カメラ
内側カメラ
2. 谷足→山足 (インエッジ→アウトエッジ) 。1枚の板でエッジを切りかえる。
こんどはちょっとむずかしいです。
楽な (自然な) 谷足 (インエッジ) から山足 (アウトエッジ) に切りかえるからです。
谷足で斜滑降をはじめます。
頭と上体が谷へ、腰と膝は山に向いていることに注目!
(画面の右が山。左が谷です。左下に滑っていきます)
次に曲がりたい方向 (ここでは右) に上体をひねり、縮みます。
- 体全体を縮め、沈みこみます。
- 重心の移動。頭と上体を谷へ移動します。
- ひねる。上体をターンしたいほう (ターンの内側ですね) にひねります。簡単にいえば「谷の方」を向けば自然にこの姿勢になります。
かなり頭と上体が谷に倒れ、腰と膝を山に突き出しているのがわかりますね。
ここまで大袈裟にしないと曲がりません。
そして、エッジが引っかかって倒れてしまいます。
ここが重要なポイントです!
「上体のひねり」「縮む」
伸び上がって、板を雪面と平行にすると、自然に回ります。
エッジは逆だけど、上の山足→谷足ターンと同じで「抜重」して板と雪面の抵抗を減らして、板を平らにしてやると簡単に回ります。
エッジがインエッジからアウトエッジに切り替わります。
谷足が山足になります。
山足 (アウトエッジ) になったら気をつけなければならないこと。
そう! こんどは頭と上体をターンの内側に倒して、腰と膝はターンの外に突き出すことです。
ここで上体が起きてしまうと、アウトエッジが引っかかってターンの内側に倒れてしまいます。
頭が内側に倒れ、腰が外に突き出して不自然な姿勢ですが、これが内足スキーのターンの基本姿勢なのでマスターしてくださいね。
もういちどくりかえします。
上体が起きると、アウトエッジが引っかかってターンの内側に倒れます。
内足スキーのポイント
「腰と膝は外へ」「頭と上体は内側」
動画はこちら↓
外側カメラ
内側カメラ
3. 山足→山足 (アウトエッジ→アウトエッジ) 。板を乗りかえる。
さあ、いよいよ片足スキーの最終レッスンです。
はっきり言ってかなりむずかしいです!
もともと不自然な山足スキーでターンの瞬間に内足に乗り移らなければなりません=^^=
その内足がそのまま次の山足になります。
アウトエッジ→アウトエッジです!
エッジを引っかけないためには、腰と膝はつねに谷へ。
頭と上体は山へ傾けていなければなりません。
ターンのときは、腰と膝はつねにターンの外へ。
頭と上体はターンの内側へ傾けなければなりません。
ターンの瞬間に体の向きは180度変わるので、腰と膝、頭と上体はそれぞれ逆に切りかえなければいけません。
頭も切りかえてくださいね。
むずかしいので、できなくて当たりまえです。
はじめから簡単にできるようならこの教科書はいらないので=^^=
重要なことは、とくにアウトエッジの場合、エッジを引っかけない。
エッジを寝かすためには、一にも二にも
「腰と膝は谷へ」「頭と上体は山へ」です!
ターンのときは
「腰と膝は外へ」「頭と上体は内側へ」です!
では、はじめましょう!
まず、山足で斜滑降をします。
これは最初に練習した山足→谷足とおなじです。
(画面の右が山。左が谷です。左下に滑っていきます)
ターンの準備にはいります。
- 体全体を縮め、沈みこみます。
- 重心の移動。頭と上体を谷へ移動します。
- ひねる。上体をターンしたいほう (ターンの内側ですね) にひねります。簡単にいえば「谷の方」を向けば自然にこの姿勢になります。
ここでは斜滑降からはいるので、ターンの手前ではじめて谷を向きますが、ショートターンの場合は「頭と上体はつねに谷」を向いています。
ターンするのは腰から下だけ。
腰から下と、板だけが左右に向きを変え、頭と上体はずっと谷を向いています。
モーグルの滑走シーンをイメージしてください。
YouTubeでモーグルを見るのもいいでしょう。
・ターンの瞬間
思い切り伸び上がります。 (抜重)
伸び上がり、抜重すると、板が自由に動けるようになり、ためていた上体のひねりが解放されて、自然に板が回ります。
抜重すると同時に、板を雪面に平行にして、エッジを解放してやれば楽に回ります。
抜重しても、エッジが効いたままでは板は回りません。
この写真ではすでにエッジがアウトエッジからインエッジに切りかわっています。
と、ここまでは最初に練習した「山足→谷足」とまったくおなじ動きです。
姿勢もいっしょです。
むずかしいのはここから。
「板の乗り換え」
伸び上がって、着地は内足にうつります。
ここからは、この前に練習した「谷足→山足」の姿勢とおなじになります。
ちょっと見にくいけど、外足から内足に乗り換えています。
ここでは、左足から、右足に乗り換えています。
ここがいちばん重要なポイント!
内足 (ここでは右足) に乗り換えて雪面を捉えるために再び沈みこみますが、ただちに、「腰と膝は谷へ。頭と上体は山へ」切りかえてください。
だいたい、ここで上体が起きてしまい内足 (つぎの山足。ここでは右足) のアウトエッジがひっかかってターンの内側 (山側) に倒れてしまいます。
頭と上体が内側に傾いた不自然な姿勢です。
なんどもいいますが、ふつうのスキーは忘れてください=^^=
これが内足スキー (アウトエッジ・スキー) の基本姿勢です。
動画はこちら↓
外側カメラ
おじさんがよく行く恩原スキー場のレイクサイドのカツカレーです。
スキー場の食べ物は、「高い。少ない。まずい」というのが常識ですが、ここは「安い。多い。うまい」です!
モノスキー
ここからは片足スキーとおなじ姿勢や理論なので説明を省きます。
いきなりここへ来た人はとりあえず動画を見たあとは、やっぱり両足スキーからやってね!
横ずらし (斜面で)
両足スキーとおなじです。
左右の板がくっついて1枚になっているだけです。
ただ、バランスをくずしても足が出せないのでかなり違和感を感じるでしょう。
モノスキーは両足が1枚の板にのっているので、片足スキーほど大きな体重移動と極端な姿勢にはなりません。
ちょうど山足スキーと谷足スキーを足して2で割った、ほぼ真っすぐの姿勢になります。
でも、はじめは山足スキーによる横ずらしと同じくらいに大袈裟に「腰と膝は谷へ。頭と上体は山へ」突きだすようにしましょう。
そうしないとエッジが立って、エッジが効いたままいつまでたっても板をずらすことができません。
それか、山側のエッジが引っかかって山側に倒れます。
「横ずらし」はなんとかできましたね。
はじめは板がまったく、ずれてくれないと思います。
エッジが立っているからです。
両足、片足スキーの横ずらしを練習した方は「腰と膝は谷へ。頭と上体を山へ」出すことで板がずれる感覚がわかると思います。
斜滑降
ここからがモノスキーのむずかしさを感じるところです。
基本的に、片足スキーの「山足スキー」とおなじ姿勢です。
合言葉は「腰と膝は谷へ。頭と上体は山へ」です。
(左が谷。右が山。左下に滑っていきます)
見てわかるとおり、腰と膝が谷に突きでて、頭と上体が不自然に山へ傾いています。
板は谷のほうに傾いていて、雪面に平行に近くなっています。
エッジが寝て、谷にずれやすくなっています。
不自然だけど、基本形です=^^=
上の写真では大袈裟にやっているけど、ふつうは下の写真のように体はほぼ真っすぐの姿勢です。
でも、はじめは大袈裟にやってください。
上の写真よりはエッジが立っていますが、雪面との角度は浅いです。
動画はこちら↓
失敗例 (はじめはずっとこの状態になります)
頭と上体が起きていると、山側のエッジが引っかかって、山側に倒れます。
上の姿勢と比べてください。
ターン
さあ、やっとモノスキーの真髄。ターンです。
これができれば「モノスキーはできた」ことになります。
・進入
まず上で練習したように、斜滑降ではいってきます。
「腰と膝は谷へ。頭と上体は山へ」です。
エッジが寝ているのに注目!
・ターンの準備
- 体全体を縮め、沈みこみます。
- 重心の移動。頭と上体を谷へ移動します。
- ひねる。上体をターンしたいほう (ターンの内側ですね) にひねります。簡単にいえば「谷の方」を向けば自然にこの姿勢になります。
1.2.3同時ですよ。
膝と腰がおもいっきり曲がっています。
胸は膝につくくらいかがみます。
ここまでしないとモノスキーは曲がりません。
エッジはすでに谷側に倒れ、雪面 (斜面) と平行になっているのに注目!
・抜重。伸び上がり。ひねりの解放→板がまわる。
ジャンプするくらいのつもりで伸び上がります。
板が雪面と平行になってエッジが引っかからなければ、ためていた「ひねり」がもどされて、いともかんたんに板が回ります。
・エッジの切りかわり
抜重して、板が回ったあと、ターン内側のエッジに切りかわっています。
板の裏がすこし見えてます。
2本足スキーでは外足のインエッジなんだけど、モノスキーでは内足のアウトエッジになっています。
ややこしいですね。
・ターン後半
ふつうの2本足スキーとちがうのは、やはり膝がターンの外側に出て、板を寝かせ、エッジが立たないようにしているところです。
もちろんスピードが乗ってくればもっと板が立ってエッジが効いた状態になります。
それは意識しないでも自然にそうなるので考えなくていいです=^^=
ここで重要なのは、つぎのターンに向けて、すでに
「頭 (顔) と上体 (胸) が谷を向いている」ことです。
スキーの物の本、ネットのサイト、動画などでは外向傾などという言葉が出てきますが、これはわかりにくく誤解を生みます。
おじさんもこの言葉のおかげでどれだけスキーで苦労したことか(^_^;)
外を向いているわけではなく、
「いつも谷を向いている」
↓
結果的に、「ターンの外側に顔と胸が向いている状態になることがある」
です。
外向傾は忘れてください。
どうも人に物を教える人は「むずかしい専門用語を使う」ことで生徒が尊敬してくれると勘違いしているようです。
またその「専門用語を使う」といっぱしの先生になったつもりになるようです。
日本の政治家もそうですね。
辞書から死語を引っ張りだしてきて使いたがる。
そして、バカの一つ覚えみたいに本人も意味をわかってないのにくりかえし使う。
粛々ボーシとか、緊密に連携とか(^^)
まあ、この人たちはどちらかというと自分が「賢い」と見せるためより、「人を煙に巻く」のが目的かも知れませんが(^^)
アメリカの大統領の演説を聞くと、できるだけ多くの人に理解してもらうのが目的なので、「かんたんな単語」を使って、「大きな声で」「ゆっくりと」「はっきり」しゃべります。
おじさんもできるだけ「むずかしい漢字はつかわず、やさしい、わかりやすい言葉と文章」をこころがけているんだけど、どうですか? (^_^;)
おっと話がそれた…
あくまでターンするためには先行して上体をつぎにターンするほうに「ひねる」あるいは「向けておく」
一回ターンして安心しないで、頭と上体はそのまま「谷に向けておく」
そうすればつぎのターンでわざわざひねらなくても、すでに「頭と上体はつぎにターンするほうを向いている」んです。
もういちどターンの進入で縮んでる写真を見てください。
おもいっきり「ターンの内側を向いています」ね=^^=
外を向くのではなく、「谷」に向くですよ。
また、ロングターンのように、すぐにつぎのターンにはいらないで斜滑降がはいったり、止まったりするときは、上体がいっしょに回っても問題ありません。
下の写真では、雪面を捉えるとともに、つぎのターンに向けてすでに縮みはじめ、頭と上体が谷のほうを向いています。
・進入するときの斜滑降の姿勢
ふつうは、ほぼ真っすぐの姿勢です。
でも、はじめは「腰と膝は谷へ。頭と上体は山へ」を徹底してください。
ムダな動きは滑れるようになればしぜんに取れていきます。
・前のターンからつづけて、つぎのターンにうつる場合
斜滑降からスタートするときは上で説明したとおりですが
ショートターンでそのままつぎのターンにうつる場合は、この写真のように、板は右を向いてるけど、頭と上体 (顔と胸) は「谷」を向いてますね。
1.の斜滑降とは姿勢がちがいます。
この姿勢ならすでに頭と上体は谷を向いている (あらかじめ、ひねられている) ので、ターンの準備は縮むのと重心を谷に移動する動作だけになります。
つづけてターンをするには
一回でもターンができるようになりましたか?
それはおめでとうございます! 👏
つぎにあなたが思うのは「いちど回ったら終わりで、つぎに反対側にターンできないんだよな~」だと思います。
それは、ターンのときに頭と上体が板といっしょに回ってしまったからです。
はじめはそれでいいです。
らくにターンできるようになったら、ショートターンをつづけてやるためには
頭と上体をいつも谷に向けておく
です。
こう書くとむずかしそうだけど、かんたんにいえば、
いつもゲレンデの下のほうを見ている。
下にあるレストハウス、リフト乗り場を見ているようにしましょう。
動画はこちら↓
外側から見る。
片足スキーのターンとおなじです。
ただ、両足がしばられていて片足を上げることも、出すこともできないだけです。
- 体全体を縮め、沈みこみます。
- 重心の移動。頭と上体を谷へ移動します。
- ひねる。上体をターンしたいほう (ターンの内側ですね) にひねります。簡単にいえば「谷の方」を向けば自然にこの姿勢になります。
片足スキーのところで説明したのといっしょです。
1.2.3は同時におこないます。
動画を見たらわかりますが、胸が膝につくくらいしゃがんでいます。
はじめはこれくらい大袈裟にやってください。
運動でもダンスでもそうですが、自分でははずかしいくらい大袈裟に動いてるつもりでも、あとでビデオで見たり、はたから見てるとほとんど動いていないものです。
姿勢。重心位置
モノスキーではかなりしゃがむのでストックは短くしています。
おじさんはほぼ100cmにしてます。
してますというのは、おじさんは長さが調節できるストックを使っているからです。
ストックが長いとどうしても棒立ちになるので、これも極端なくらい短いものをつかいましょう。
それから、重心位置はすこし後ろのほうがターンしやすいです。
後ろにのけぞるのでもなく、おしりを突きだすのでもありません。
自分の踵 (かかと) の上に座る感じです。
コブや新雪では、踵より後ろに重心が出ることもあります。
こうなると爪先にはもはや体重は乗っていなくて、逆に爪先でバインディングを引っかけて持ち上げる力が働きます。
板のノーズ (前のほう) がパタパタと浮き上がります。
この滑りかたをしたときは、すねがパンパンになります=^^=
板の特徴 (サイドカットの大きさとか、全体の長さ、幅、板のしなり具合など) や、あなたの体型、滑りかた、もちろん雪の状態によって変わるので自分でいちばん「ここちよい」ところを見つけてください。
内側から見る。
板を回す力学
板を回す力学は「縮む」「上体をひねる」「伸び上がってひねりを解放する」なのでもういちど「ジャンプターン」を見ておさらいしてください。
じっさいに「ジャンプ」しなくていいですからね。
伸び上がって板を雪面と平行にしてエッジを解放してやれば、板は楽に回ります。
エッジが立って、引っかかったままでは、いくらひねっても、いくら伸び上がっても回りません。
転び方
こんなもの(^^)と思うかもしれないけどモノスキーをはいたらわかります。
なんでこんなに動けないの? と思うでしょう。
スノーボードも両足固定されてるけど、まだ両足を開いていますね。
スノーボードとちがい、モノスキーは横にしか倒れないので、まず後頭部を打つことはないけど、横に倒れても転び方を知っていないとかなり頭や肩を強く打ちます。手をつけば手を傷めます。
やればわかるけど、両足が固定されているのに転びそうになると無意識に倒れる方の足を出そうとします。
ところが足が出せないのであわてます。
ヘルメットはかならずかぶってください。
ほんと危ないです。
たとえば身長160cmの人が立ったまま倒れると、頭は160cmの高さから地面に落ちてぶつかることになります。
それが、しゃがんでから横に転ぶと80cmくらいのところから落ちるので衝撃は半分くらいになります。
さらにしゃがんでから横に転ぶとじっさいには腰から地面につき、体も丸まっているのでほとんど衝撃を受けずにすみます。
そして何より面白いのは、「転ぶ! 」「危ない! 」と思った瞬間、しゃがむとなぜか転ばずにバランスを取り戻すことが多いんです。
それからしゃがめば手を直接、雪面につけることもできます。
ということで
転ぶ! 危ない! →しゃがむ。丸くなる。
を呪文のように覚えておいてください。
そして、起き上がるときもいっしょで、体を伸ばしたままだと160cmの棒を立てなきゃいけないのでとても力がいります。
というよりまず立てません。
板をできるだけ自分の体に引きつけ、頭をできるだけ板の上にまで持ってくると楽に板の上に体を乗せることができます。
それから立ち上がればいいんです。
このへんは動画を見ていただければよくわかると思います。
起き上がり方
その1。板を回す。
これも、なんでこんなもの? と思うかもしれないけど、モノスキーをはいたらわかります。
平らなところでも大変だけど、頭が谷のほう (斜面の低いほう) に転んでしまうとまず起き上がるのは不可能です。
まず、板を谷へ。いちばん低いほうに回していきましょう。
この動画ではちょっと苦労してるけど、それはほとんど平らなところで撮影してしまったからです(^_^;)
じつは斜度がきついほうが、板を谷へ回せば頭は高いほうになるのでもっと楽に起き上がれます。
板を体に引きつけてから起き上がるのがわかると思います。
板の上に座る、おしりを乗せる感じですね。
その2。でんぐり返し
手っ取り早いのが「でんぐり返し」です。
板を回すより少ない力で板を谷に移動することができます。
これも、斜度があればもっと楽に転がれます。
平らなところで撮影したので苦労してます(^_^;)
板を回すのが90度くらいなら回しましょう。
頭のほうが谷に、板が山のほうにあるなら「でんぐり返し」が楽です。
そのどちらもかなわないなら、そのときは板をはずしましょう=^^=
転んだまま金具を外すくらいの練習はしといたほうがいいかもしれません。
深雪で転んだときは板をはずさないと、板が雪につきささってて身動きひとつできないことがあります。
はずしましょう!
滑走シーン
その1
その2
それでは来シーズンは「モノスキー・デビュー」しましょう!
モノスキー・グッズ。道具
板とバインディング
全体はこんな感じ
バインディング。
ミニスキーなんかにもついてる簡単なものです。
ちょっと頼りない感じがしますが、モノスキーは1枚の板に両足が固定されるので、片足に大きな力がかかることがありません。
なので、バインディングもギチギチにしめる必要はなく、ブーツもギチギチの物をはかなくていいし、しめつけなくていいので2本足スキーより楽です。
2本足スキーは片足に全体重が乗ることがあるのと、板が雪に取られて左右に振られるので、バインディングに大きな力がかかり、外れることもあります。
おじさんは昔、スポーツ用品店で安いスキーセットを買って滑っていたらコブ斜面でバインディングがもげたことがあります。
はずれたのではなく、バインディングを板にとめてるボルトが板からもげたのです。
ボルトをとめてる板のほうはめくれてました。
おじさんはこのモノスキーをかれこれ20年くらい使ってるけどいまだ健在です。
Lunar Board co. ルナー・ボード社。まだあるのか不明です。
176cm Rocket
Made in U.S. Space
3.1cm progressive MONO
東京の神田にはスキー専門店が多く海和俊宏さんの店もありました。
今あるのかはわかりません。
海和俊宏さん。google日本語入力でも出てこないので知ってる人はいないだろうな。
歩きまわって片っぱしから店にはいったけど、モノスキーを置いてあるところはありませんでした。
今、考えると電話してあるかどうか聞いてから行けばよかった(^^)
行けばあるもんだと思ってたんですね。
まだADSLがなくダイアルアップの環境で、日本の代理店を探して購入しました。
たしかバインディングをつけて、輸入費用、送料もふくめて7万円くらいだったと思います。
今みたいにamazonもなかったので。
どんなものかもわからず、ほんとに届くのかどうかもわからず、賭けでした。
結果的にはとてもいいものが手にはいりました。
検索したら「rare (希少) 」と題しておじさんとまったく同じものが中古として掲載されてました!
化石に近いってことですかね(^_^;)
う~ん。そろそろ買いかえたほうがいいのかな?
流れ止め (リーシュ・コード) はかならずしましょう。
まあ両足が同時にはずれることはまずないですけどね。
ブーツの底に雪がついていて片足がはずれることはたまにあります(^_^;)
ブーツ
ふつうのスキー用のブーツです。
上に書いたようにガチガチのアルペン用ブーツははかなくていいです。
やわらかめで、全体的に足を固定できればOKです!
板を履くとこんな感じです。
ストック (ポール)
おじさんがモノスキーをするのに使いはじめたのが「テレスコピック」といい、「伸縮式」のストックです。
はじめは2本足スキーのとき使ってたストックをそのまま使ってたんだけど、なんか滑りづらい。
それはモノスキーのほうが腰を落とし、極端な場合はしゃがむことも多いからだとわかって、もっと短めのものに換えようと思ったんだけど、買ってから短すぎた! というのも困る。
そしたら、「長さを自由に変えられる」伸縮式というものがあることを知りました。
ストックの上下を持って左に回すとゆるむので好きな長さに調節して、右に回すとそこで固定されます。
まあ平たく言えば「突っぱり棒」とおなじ原理です(^^)
上の写真の「STOP」と「×」印は、これ以上伸ばすと抜けてしまうよ! というサインです。
このストックは最長123cmということです。
いろいろ試してみたけど、今では最短の100cmで滑ってます。
ストックが短ければ自然にしゃがむ姿勢になるのでいいです。
ただし、あくまで全体に縮むのであって、上体を前に傾けるいわゆる「へっぴり腰」はダメですよ。
膝が伸び切っていてはターンもできないし、バランスもすぐくずします。
「テレスコピック」という名前で売られていることもあります。
telescope テレスコープは望遠鏡のことです。
望遠鏡のように筒が2重になっていて伸び縮みする構造だからです。
「ストック テレスコピック」で検索すると「銃の部品」が出てきてしまうので、「スキー ストック 伸縮」で検索したほうがいいです(^^)
ストックといいますが、Stock (ストック) はドイツ語です。英語のstickに相当します。
英語ではpole (ポール。棒) といいます。
ゲレンデもドイツ語です。
Gelände (<Land) 単に「土地、地面」という意味で、「斜面」という意味はありません。
英語では単純にslope (坂、斜面) といいます。またはski slope。
スキーはドイツから伝わってきたのでしょうね。
ほかにも
wedeln ウェーデルン。ドイツ語の発音は「ヴェーデルン」です。うちわで仰ぐ。犬がしっぽをふるとか、左右に交互に動かす仕草から。(<Wedel うちわ)
Bogen ボーゲン (英:bow) 弓。円弧。湾曲しているもの。
parallel パラレル。これは英語もおなじです。
Stemmbogen シュテムボーゲン。(<stemmen 止める。ブレーキをかける) 。片足でブレーキをかけることでターンする。日本では「シュテムターン」といいますが、「シュテム」はドイツ語、「ターン」は英語なので、日本でしか通用しないでしょう(^^)
Pflugbogen。Pflug (犂 すき) +bogenだけど、じつは和製ドイツ語! 英語のsnowplow (イギリスつづりは snowplough) 「雪かき」からつくられた言葉でしょうか?
2本足スキーについての解説、動画は、ちまたにあふれてるのでそちらにおまかせします。
再生回数10万回とか!
スキー人口って意外と多いんですね。
初日にカバーが溝に落ちてしまったので、ホームセンターでパイプ椅子の足につけるカバーを買いました。
内径9mm。
ぴったり✌
ゴーグル
おじさんは格好とか、ブランドにこだわらないのでスポーツ用品店で安いゴーグルを使っていたのですが、2本足スキーよりハードなモノスキー。
つねに膝の屈伸運動をしているようなものです。
全屈からジャンプのくりかえしです。
汗をかくのですぐ曇ってしまいます。
曇りどめなど効果なし。
前が見えないと滑れたもんではないですね。
仕方がないのでゴーグルをはずすと、雪が降っているときなんかはやっぱり前が見えない。
そこで一大決心をして「ファン付きゴーグル」を買うことにしました。
これがファンです。換気扇みたいなものです。
スイッチ。
EVER。ずっと回りっぱなし。
AUTO。中に湿度センサーがついていて、湿度が上がるとファンがまわる。
そして、うれしい単4電池!
ほんと専用の電池とか、ボタン電池とかすぐ手に入らないし高価なので困ります。
電池内蔵式のスマホとか何を考えてるのか、電池がダメになったら本体まるごと換えなきゃいけないって。
あっ、そこまで使う人がいなくなったのか…
これなら、予備1本持っとけば安心だし、使ったかぎりでは途中で電池切れになったことはありません。
定価22000円。ネットで13000円くらいで買いました。
買ったかいがありました!
ヘルメット
そして忘れちゃならないのがヘルメット
めんどうだかとか、かっこ悪いとか言ってないでかならずかぶってくださいね。
ほんと危ないですから。
もう一度いうけど、「両足がしばられてる」んですよ=^^=
ドライバー
中にはこんなにたくさんの種類のビットがはいってます。
長いドライバーはあぶないです。
転んだときに突き刺さるおそれがあります。
これなら短いし、ビットをぜんぶ中にしまえます。
モノスキーとスキーの違い
・弱点
まず両足がくくられていることですね。これはなにより大きいです。
いざというとき足が出せません。
両足をそろえてブーツが板の横からはみ出ないようにするため、どうしても横幅が広くなってしまいます。
スキー2本を合わせたより横幅が広いです。
ということは、板が「重い」んです。
サイドカットがある分、前後はさらに幅が広くなります。
サイドカットしてあるというより、足を乗せる部分を基準に前後の幅も決まってしまうというか(^_^;)
ただでさえ回しにくい板なのに、重いので回すにはさらに力やひねりが必要になります。
また、板の面が広いということは、摩擦抵抗が大きいということで2本足スキーよりスピードが出ません。
エッジが1枚分しかないので、ターンの踏んばりがききません。
2本足スキーは2本分のエッジが効いているんです。
たとえばスキーの長さが170cmだったら、2本足スキーは170cm×2=340cmのエッジが雪面に接していることになります。
モノスキーのエッジは170cmのまま。
だから、アイスバーンは大の苦手です。
これはスノーボードもおなじですね。
・利点
両足が1枚の板に固定されているので「絶対に足が開くことがありません! 」(^^)
どんなコブ斜面に行っても、ひっくり返ってもけっして足がバラバラになることはありません=^^=
スキーのうまい人は両足をそろえてきれいに滑りますね。
モノスキーを知らない人はものすごく足をキッチリそろえて滑ってるんだと思うようです。
それが始めたその日からできるんです✌
滑れるかどうかは別として。
板の幅が広いので新雪でももぐりません。
新雪の上を滑ればイルカの背中に乗っている感じです🐬
いやイルカに乗ったことはないんだけど、たぶんこんな感じかな(^_^;)
足の下で板が泳いでいるような感じです。
・違い
2本足スキーは生まれてはじめて行ったその日から、とりあえず立つことはできるし、足をひらいて降りてくることはできます。
しかし、モノスキーはまず平らなところはともかく、斜面に立つことができません。
これはスノーボードもおなじですね。
スキーは初心者から上級へ少しずつ進歩していきますが、モノスキーには初心者と上級者の中間がなく、ただ「滑れるか」「滑れないか」の2つに分かれます。
モノスキーには、ボーゲンもシュテムターンもなく、初心者からいきなりパラレルです=^^=
スキーがアナログ (連続) なら、モノスキーはデジタル (不連続。中間がない) 。0か1かというところです。0.26や0.74はないんです。
モノスキーの魅力は?
なんといっても板と人間の一体感でしょう。
ごまかしが一切ききません。
バランスをくずせば即転倒です。
おじさんは2本足スキーをやっているとき、何年たっても、いくら練習しても足をそろえて滑ることができませんでした。
今でもそうです=^^=
それはごまかしが利いてしまうからです。
バランスくずしたら足を出せばいいだけです。
だから、とりあえずゲレンデのどんなところでも降りてこられるけど、上達はしませんでした。
モノスキーは何もしなくてもかってに足がそろいます✌
バランスを取って滑れば板との一体感と、雪面との対話ができるんです。
2本足スキーよりシビアな反面、より雪とのコミュニケーションが楽しめるという感じですね。
雪面を無視して我をとおせばたちまち転倒します。
雪面と板とのつながりがとてもよくわかります。
そして、思いどおりにコントロールできるようになったときの満足感!
あと、目立ちます=^^=
残念ながら、日本では「見るけど、見なかったこと」にされます(^^)
それでも、関東では一度もなかったんだけど、岡山では何回か声をかけられたことがあります。
素直に驚きや、興味を示します。
これはスキー場にかぎったことでなく、日常生活でも知らない人に当たりまえのように話しかけられることがあるのでちょっとびっくりするけど、この人懐こさがおじさんは好きです。
Q&A
モノスキーはどこで買えるの?
今は便利な時代です。
ネットで買えます。
でも待った!
買うのは片足スキー、とくに内足スキーができてからにしましょう。
おそらくこれを読んでやってみたくなった人も、まわりにやっている人もいないし教えてくれる人もいないでしょう。
一回行ってまったく滑れないどころか、立つこともできずタンスの肥やし、いや物置の場所取りになってしまう可能性が高いです。
モノスキーのレンタルはある?
とても数は少ないけどあります。
今現在の情報は把握していないので調べてください。
今は、それこそネットがあるのでいくらでも調べられます。
自分の近くのスキー場にレンタルがあるところを探して、まずレンタルしてみましょう。
それで滑れそうなら買ってもいいでしょう。
おじさんは昔、北海道のサホロスキー場と、草津のマイナーなほう (国際でないほう) のスキー場で借りたことがあります。
そこで滑れたので買うことにしたんです。
ネットで調べてからかならず直接、スキー場に電話して聞いてみてくださいね。
リフトに乗るときは?
片足は外しておきましょう。
流れ止めは外さないほうの足につけておきましょう。
ストックを持っているので両足はいたままでも乗り降りはできるけど、何かあったときに身動きがとれないのでリフトに乗るとき片足は外しましょう。
降りるときは、ストックを両手に持って外した足をそのまま板に乗せてまっすぐ立ち上がればリフトの椅子がふくらはぎのうしろを押してくれます。
すこし、ストックでこいでやれば問題なく降りられます。
道具は専用のものがいるの?
上で紹介したように、モノスキーの板のほかはすべてスキーとおなじです。
板の長さはどれくらいがいいの?
よくスキーでは身長+10cmなんていいますね。
モノスキーは少し「短め」のほうがいいです。
板にかぎらず物は大きくて、長くて、重いほど「慣性」が大きくなります。
慣性というのは、止まっているものは止まりつづけようとし、動いているものは動きつづけようとする性質です。
長い→安定している。つまり回しにくい。曲がりにくい。
短い→不安定。回しやすい。曲がりやすい。
モノスキーは2本足スキーを2枚合わせたより横幅が広く、重たいです。
ただでさえ両足がしばられていて動きにくいところに、長くて重いと回すのが大変です。
ショートターンを繰りかえすモーグルなんかも短めの板を使っています。
おじさんは、はいてみるまでわからず身長165cmなのに176cmのモノスキーを買ったら、回すのに全身の大きな挙動とエネルギーが必要だということに気がつきました。今は、もう慣れたので平気ですが、これから買う人は身長と同じか、すこし短めくらいのほうがいいと思います。
スノーボードもふつうは身長より短いものを使いますね。
モノスキー人口はどれくらい?
はっきり把握していませんが、おじさんが小学校1年からスキーをはじめて50年。
自分以外でモノスキーを見たのは3回くらいかな。
カナダのウィスラーというところに行ったこともあるけどそのときも見かけませんでした。
そのかわり、向こうの人はモノスキーと見るや遠慮なく「それ何だ? 」と聞いたり、知ってる人もいて「モノスキー! 」という人も。
日本だと、リフト乗り場に並んでるときチラッとおじさんの板を見て、「? 」という顔をするんだけど、そのまま何も見なかったことにする人がほとんどですね(^^)
・モノスキー大会
一度だけモノスキー協会というところが主催した、モノスキー大会に参加したことがあります。
全国から集ってきたんだけど、参加者が10人くらいでしたね。
もちろん参加した人が10人ということで、全国に10人しかいないということではないですよ。
その他
・自作モノスキー
一度だけ見たことがあるのですが、スノーボード用の板に自分で (まあショップに頼んでつけてもらったんでしょうけど) バインディングをつけて滑ってる人がいました。その人はスノーボードのアルペンスタイルのようにバインディングを前後にずらしてつけていました。それもありですね。
・スノースクート
ソリのついた自転車みたいな乗り物があります。
こちらのほうが目撃例は多いです。
やはり、エッジが2本足スキーとは逆になるのでモノスキーに近い感覚ではないかと思いますが、こちらはハンドルがついてます=^^=
たまたま知り合いがやっているのにスキー場で遭遇して話を聞くと、新品で30万円。中古で8万円で買ったと言ってました。
いい値段しますね。
これこそ自転車にソリつけたら自分でつくれそうな=^^=
モノスキーの積みかた
おじさんの車は2人乗りなので、ひとりで行くときは助手席に。
助手席に人が乗るときは、うしろに乗せます。
画廊 (ギャラリー)
恩原スキー場
おじさんがよく行くスキー場です。
撮影もここでしました。
パノラマゲレンデとレイクサイドゲレンデの2つがあります。
山の上でつながってます。
レイクサイドのほうが駐車場からリフト乗り場まで近いし、レストハウスもすいているので、おじさんはこちらをよく使います。
モノスキーをしてるおじさんがいたら声をかけてください✌