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「大陸」「動く」「パンゲア」「パズル」
大陸は動く!
説を唱えた人
Alfred Lothar Wegener
アルフレート・ローター・ヴェゲナー
ドイツの気象学者です。
ドイツ人なので「w」は「ヴ (英語のv) 」と発音します。
日本では英語式の発音で「ウ」と読むことが多いです。
語尾の「d」もドイツでは濁らず「t (トゥ) 」の音になります。
地図のパズル
ヴェゲナーさんはある日のこと世界地図を見ていてふと思いました。
大西洋の海岸線
「大西洋をはさんで右と左の海岸線がよく似てるな」
ハサミで切ったかどうかはわかりませんがとくにアフリカと南アメリカの海岸線はぴったり合います!
これは南北アメリカとアフリカを切り取って貼りあわせただけで、パンゲアとはちがいます。
日本人には気づかないわけ
日本の地図
これがわれわれがふだん目にする世界地図です。
日本が真ん中にあり、太平洋が真ん中で、どこがくっつくの?と思います。
おじさんも小学生のときにこの説を知り、世界地図を見たけど、ベーリング海峡 (ロシアとアメリカの間) がかろうじてくっつくかどうかです。
ヨーロッパの地図
これがヨーロッパの人が見るふつうの世界地図です。
とうぜんヨーロッパと大西洋が真ん中にあります。
これならヴェゲナーさんだけでなく、何人もが「くっつきそうだな」「くっついてたんじゃないの?」と思ったことでしょう。
じっさい「もともとくっついてたんじゃないの?」と思ったり、いったりした人もいたけど、ヴェゲナーさんはいろんな観点と証拠から「大陸移動説」を発表しました。
超大陸
Pangaea (パンゲア)
古代ギリシア語のpan (すべての) +Gaia (ガイア。大地の女神) からの造語です。
むかしは「汎 (ハン) 大陸」という呼びかたもされていました。
「汎 (ハン) 」は「広く行き渡る」の意から「pan」の音に当てました。
いまから2億年前にあったといわれています。
そのころはヨーロッパをふくむユーラシア大陸もくっついていて、オーストラリアとインドは南極大陸にくっついていました。
インドの衝突とヒマラヤ山脈
そのごオーストラリアとインドは北上して、インドは赤道を超えてユーラシア大陸にぶつかり、ヒマラヤ山脈をつくりました。
なので山の上から貝殻が出てきます。
いまでもヒマラヤ山脈は1分1秒盛り上がりつづけています!
南極大陸だけは取り残されてしまいまいした。
根拠
生き物
大西洋をはさんでおなじ生き物がいます。
化石
大西洋をはさんでおなじ化石が出てきます。
生き物は海を渡ったり、飛んだりするけど、化石は歩かないし、泳ぎません。
地質
大西洋をはさんでおなじ岩石が出てきます。
古地磁気学
磁化と残留磁気
岩石の残留磁気 (岩の中の磁石みたいなもの) の向きを調べると方向がバラバラです。
狭い範囲の局地的なものならその部分だけが褶曲、断層などで動いたと考えられるけど、広い範囲でいまの地磁気とちがう方向を向いているのなら、大陸規模で動いたと考えられます。
残留磁気の方向から地球のどのへんにあったかまで推測できます。
磁化とキュリー温度
状況証拠はたくさんあったけど、決定的な「原動力」がわからず「大陸移動説」は受け入れられませんでした。
大陸を動かす原動力 ~ プレート・テクトニクスにつづく
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