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「kahu soaring」「山岳滑翔」「wave flight」
山岳滑翔がやりたくて探したけど、商業的にやっているところはオーストリアとニュージーランドで2カ所しか見つかりませんでした。
kahu soaring
公式サイトはこちら↓
お世話になったので宣伝してあげます😄
ただこのサイトはイメージばかりで知りたいことが書いてないので補足します。
知りたいのは、どんなグライダーで、どんなところを、何時間ぐらい飛べるのか?
費用はコースだけでなくコミコミでいくらかかるのか?
wave flightをするときに必要なものは何か?
などです。
ここに書くのはあくまでおじさんの経験。
ミランはよく言えば大らかで、悪く言うとアバウトなので、その時々で細部は変わると思います。
胸先三寸ともいえますが、けっして悪いようにはしないので安心してください。
機体
おじさんも機体については詳しくないので直接問い合わせてください。
Duo Discus (X) ということはまちがいないけど、その改良版、進化版のちがいなどはわかりません。
Duo Discus 1993年から
Schempp Hirth (シェンプ・ヒルト) ドイツのメーカー。チェコで作ってる。
L/D 44 (ミランは46と言っていた。ただ安全率を見て低めに計算している)
高度1000mあれば46km先まで飛べるとんでもない機体だ。
妻沼で飛んでた三田式とかASK13、Ka-8なんか屁でもない。
あれは風が吹くとほんと前に進まないからね。
米軍では TG-15Aとして知られる。
やはり搭乗席は前後のようだ。
Duo Discus X 2005年から
フラップ、ウィングレットなど改良
さらにXLがある。
Arcus もSchempp Hirth
引用:wikipedia+加筆
コースメニューと料金
コース
おじさんはとにかくたくさん飛びたかったので、
3時間/日×5日間を選びました。
2023年春までは4900$ (ニュージーランドドル) だったのが、2024年秋から6900$に値上がりしました。
1$=90~100円 (2025年現在)
まあ大雑把に70万円てところです。
高いですね😅
加減
グライダーはエンジン付きの飛行機とちがって気象条件に大きく左右されます。
だから毎日ぴったり3時間乗れるわけではありません。
まあ、このへんは山岳滑翔をやりたいなどという人は、知ってることなので言わずもがなですが。
超過したらその分上乗せします。
反対に少なかったら、ちゃんと値引きしてくれます。
ただ、1時間につきいくらという明確な基準はなさそうです。
基本的に(月)~(金)の5日間ですが、希望して気象条件とミランの都合が合えば、土日も乗れるようです。
おじさんは4日間で旅の前からのストレス (NZeTAなどもろもろ) やオマラマに辿り着くまでの旅、そして現地でいつもどおり合わない食事などで疲れて熱を出してしまい、5日目は天候が悪くてキャンセルになったけど内心ほっとしました。
キャンセル
このへんが何も書いてません。
おじさんが問い合わせたから、その場しのぎで返事したと思われます。
ほかの人はこの点について聞かないのだろうか?
もちろんおじさんはキャンセルするつもりなど毛頭ないんだけど、いちばんの懸念は自分の健康状態。
いつ潰瘍性大腸炎や椎間板ヘルニアが悪化して行けなくなるかわからない。
何カ月前に最終決断をするか決めなければなりません。
2カ月前までという返事でした。
キャンセル料は30%。
これもけっきょく何日前までなのかよくわからないけど、まずキャンセルする人などいないのでしょう。
そりゃ、近くのスーパーに買いものに行くのとは訳がちがって、国際線の手配、ホテル、レンタカーはもちろん、悪魔のNZeTAとかいろいろあるから這ってでも行きますね。
後払い
これが驚き。
前金もいっさい要りません。
ほんまでっか😮
日本に帰ってきてからメールで請求書が送られてきて、Wiseで銀行送金します。
おじさん的にはクレジットカード払いのほうが簡単で安心なんだけど。
この支払いのためにはじめてWiseに登録して詐欺に遭い50万円騙し取られるところでした。
世界一役に立たないおじさんのニュージーランド旅行記 ~ Wiseとなりすましメール詐欺
乗り逃げする人はいないのか?
だれでも考えます。
いや、おじさんはしないですよ。
しかも1000円、2000円の話じゃない。
これもかってな想像ですが、そんな低俗な輩はわざわざニュージーランドのド田舎までグライダーに乗りに行かないということが考えられます。
おじさんのように純粋で高尚な志を持った人間しか😄
またグライダー界は狭いです。
人生で1度きり1週間も滞在して大枚はたいて乗る人がいるはずもなく、ここに来る人はまちがいなく自国でも乗っている人でしょう。
乗り逃げなどしたら、自国でグライダー界から追放されます。
kāhuはMāori (マオリ語) で (ミナミ) チュウヒの意味。
チュウヒと言われてもおじさんもはじめて聞きます。
英語ではswamp harrierといいます。
swampは沼地、湿地。
harrierはチュウヒ。
harryは「繰り返し攻撃する」という意味があります。
学名はCircus。
発音はキルクス。
見たことある?
そうです。英語のサーカスです。
circusはcircleと語源がおなじで「◯」を表します。
サーカスは円形競技場、興行場の意味です。
チュウヒはなぜCircusか?
くるくる輪を書いて飛ぶからです。
日本では鳶が身近ですね。
チュウヒの由来は「宙飛」。
鷹の仲間です。
漢字では「沢鵟」と書くらしいです。
wikipediaより引用、加筆
wave flightに必要なもの
これもグライダー乗りなら言わずもがな。
でもおじさんのように妻沼でせいぜい500mぐらいしか上がったことがなくクロスカントリーもしたことがない人にはわからないと思うので親切に書いてあげます。
おむつ
ふつうのサーマルソアリングで3時間ぐらいならべつに要らないでしょう。
地上が20℃ぐらいあっても5000mも上がると氷点下になります。
それから前席はすきま風がはいってきます。
だからおむつは必須です。
人によってはビニール袋にするようです。
10000mも上がるとマイナス15℃にもなるらしいです。
おじさんはそこまでは上がりませんでしたが。
防寒グッズ
とうぜん防寒が必要です。
地上でちょっと汗ばむぐらいでいい。
全身用のアンダーウェアとスキーパンツ。
防寒ブーツ🥾。ただしあまり分厚いとラダー操作がしにくいのでほどほどに。
スニーカーに厚手の靴下では寒いでしょう。
手袋🧤 (ポケットに入れといて寒くなったらはめる)
上着 (シートベルトをしているので中で着ることはできないけどかけることはできます。後席の後ろに置いといてくれます。寒くなったら言えば渡してくれます)
水筒 (酸素吸入をすると酸素ボンベには水分がいっさいはいっていないので喉が乾くことがあります。これも後ろに置いといてくれます)
カニューラ
酸素吸入用のビニールチューブだけどこれはミランがくれます。
いくらかわからないけど大した額ではありません。
アバウトなので請求書にははいってなかった気がするけどまあいいか。
要らないもの
日本だとグライダーに乗るためには練習許可証か免許、それと航空身体検査が必要です。
ここではいっさい必要ありません。
ニュージーランドで免許を取るとなるとまたべつの話でしょうが、行ってお客さんとして乗る分には必要ありません。
そういえばむかしグライダーの世界チャンピオンが日本に来たときに、日本の免許がないから飛べないとか訳のわからんことを言ってたな。
日本てそういう国だから。
季節
ニュージーランドは南半球なので日本と季節は反対です。
オマラマは南島の真ん中辺なのでだいたい南緯45度。
札幌が北緯45度なのでちょうど反対側ですね。
だから冬は厳しいです。
世界一役に立たないおじさんのニュージーランド旅行記 ~ オマラマってどんなとこ?
日本
日本では冬の季節風 (強い西風) のときと相場が決まっています。
日本の地図を見たらわかるけど日本海はとても狭くて海盆という名のとおり、ユーラシア大陸の縁にあるので大陸の影響がとても大きいです。
春
ニュージーランドは年間を通して西風の傾向にあります。
それは近くに大きな大陸がないからでしょう。
オーストラリアがあるけどかなり離れています。
ニュージーランドではwaveは春先がいいということです。
まあ、こういうところはだいたい「いつでもいいですよ」というのでよくわかりませんが。
じっさいおじさんは11月の頭に行ってwaveに恵まれました。
また春先に行くと山はまだ雪をかぶっていてとても美しいです。
11月の頭だと最低気温は0℃前後。
日中も10℃ぐらいで寒いです。
2日目から気温が上がって20℃ぐらいでちょうどいい気温になりました。
夏
年末年始は真夏です。
といっても札幌みたいなもんなのでうだるような暑さにはなりません。
年末年始は混むようです。
もしどうしてもこの時期しか休みが取れない人は半年とは言わず、1年ぐらい前から計画して予約したほうがいいです。
グライダーはもとより国際線やホテルも予約が取れなくなってしまうから。
ただ、急に行けなくなるリスクも高くなりますが。
秋
4月ぐらいが最終でそのあとは冬を迎えグライダーはお休みになります。
ミランはこの半年は休みになるんですね。
山登りなどするみたいですけど。
夏は登らないの?と聞いたら、夏は毎日グライダーに乗っているから登れないと答えました。
ごめんなさい🙇
いや、めちゃくちゃ羨ましいやろ!
おじさんもうんざりするぐらい、グライダーや飛行機に乗りたいわ。
アクセス
クイーンズタウン空港からレンタカーで170km、2時間。
気持ちのいい道です。
クライストチャーチ空港からだと320km、4時間。
休憩も入れるともうすこしかかるでしょう。
というより、余裕を持って途中の景色を楽しみながら行きたいものですね。
今度はこっちから行ってみるか。
今度があれば。
4時間超の運転は大変だけど、北海道のような道なのでストレスも疲れもすくないです。
残念ながらどちらも直行便はありません。
ニュージーランド航空ならオークランド経由。
カンタス航空ならシドニー経由。
カンタス航空の利点はニュージーランドで乗り継ぎがないので、入国審査と乗り継ぎの時間の制約がないことです。
オークランド入りすると、オークランドで入国審査があるので押せ押せになります。
じっさい冷汗かいたぜ。
世界一役に立たないおじさんのニュージーランド旅行記 ~ 入国審査。乗り継ぎ便に間に合わないAKL→ZQN
インストラクター
Milan Kmetvicsという人がやっています。
ハンガリー出身でニュージーランドには10年ぐらい前に来ました。
なぜニュージーランドに来たのか聞いたら、グライダーで飛ぶのにとてもいい条件が揃っているから。
waveはしょっちゅう出るし、不時着場もたくさんあるから。
じっさい2日目にはアウトランディングしました。
このときは何も言わずに降りて、その状況も、これからどうなるのかも説明してくれませんでした。
それどころか鼻歌を歌っていて、降りたら、先客のグライダーの機体ばらしでおじさんのことなどほったらかしです。
まあ、彼にとってはスーパーで買いものするのとおなじレベルなんでしょうけど、おじさんにとってははじめてのできごとでしたから。
ニュージーランドの人は温かくて親切だと言ってました。
アバウトだけど、何か困ったことがあったらいつでも電話してと言ってくれて、スーパーやガソリンスタンドでガソリンの入れかたまで教えてくれました。
ここもメールの返信がなかなかなくて疑心暗鬼に囚われましたが、会ってみればとてもいい人です。
でもアバウトです😄
いや大らかと言ってあげましょう。
ほかのグライダー
オマラマでほかに2つサイトが見つかりました。
おじさんが把握している範囲では2つ、そして2人。
一応、リンクを貼りつけておきますね。
この2人から広告料をもらわなきゃ。
Omarama Gliding Club
こちらは5日間で3900$とほかと比べると安いけど2人1組なので、1人が乗るのは1~2時間といったところでしょう。
ニュージーランドまで大枚はたいて荒波を乗り越えて行って、1日2時間乗ってあとは待ってるのは嫌ですね。
おじさんは大学でほんとにひどい目にあったので、今回は1人で貸し切りのところを選びました。
これは単なる観光や遊覧飛行ではなく人生を賭けた一大イベントだったのです。
けっして大袈裟ではなく。
努力はムダと感じた瞬間 ~ この世は運が牛耳っている!そして不公平なもの!
正確な情報ではありませんが、Gavinという人がやっていて、Lucy’s Cottageのホストもやっているようです。
おじさんははじめここに泊まろうとしたんだけど、予算がないので格安のahuriri motelsにしました。
ここもいつまでやっているかはわかりません。
Glide Queenstown
1時間で7万円。
めっちゃ高いです。
で、おじさんはやめました。
Angus Tapperという人がやっています。
Arcusというエンジン搭載のいわゆるモグラで、自力で離陸できます。
あとはオーストリアなんだけどいくらメールを送っても返事が来ないのでやめました。
ほかにもっといいところがあるよ、という人はぜひおじさんに教えてください🙏
グライダー界
グライダー界にかぎらず、こういうイベントサービス業は浮き沈みが激しいです。
浮き沈みどころか、ぽっと出てはまた泡のように消える。
だから、今年あっても来年はないかもしれません。
また何人かの会社組織ではなく、ほとんど個人でやっているのでその人が体力的または精神的または経済的に力尽きるとやめてしまいます。
病気や怪我による休業もあるでしょうね。
じっさいオマラマも何年かやってなかったり、また始めたりといった状況のようです。
だから、2~3年前から調べてたんだけどなかなか見つかりませんでした。
よく、「山は逃げないよ」なんて言いますが、グライダーは逃げます。
それからあなたは明日死なないかもしれないけど、明日動けなくなるかもしれないということは肝に銘じてください。
大袈裟ではありませんよ。
ちょっとした腰痛なんかでも旅がむずかしくなりますからね。
ミラン。
これ読んだら、割引券ちょうだいね。
これから千客万来になると思うから。