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「オオクニヌシ」「焼き討ち」「スサノオ」「スセリビメ」
八十神に追われ根の堅洲国へ
因幡の白兎のお話で、オオナムヂ (オオクニヌシ) はお兄さんである八十神たちになんども殺され、死者の国である根の堅洲国 (ねのかたすくに) へ逃れることになります。
スセリビメ
根の堅洲国の御殿に行くと、美しい姫に出会います。
2人はひと目で恋に落ち、結婚します。
スサノオ再登場!
「お父さんに紹介するわ」
スセリビメが引き合わせたのは、なんとあのスサノオでした!
スサノオはオオナムヂの6代上のご先祖さま。
ひひひひーじいちゃんです。
試練? 暗殺?
① 🐍蛇の部屋
スサノオはその夜、オオナムヂを蛇の部屋に泊まらせます。
床が見えないほどヘビがウジャウジャいます。
スセリビメの秘密アイテム
スセリビメはオオナムヂにそっと布切れを渡します。
「ヘビが近寄ってきたらこの布を3回振ってください。そうすれば、ヘビは離れていくでしょう」
オオナムヂは言われたとおり、布を3回振るとヘビは逃げていき、朝までぐっすり眠ることができました。
翌朝、何事もなかったように起きてきたオオナムヂを見て、スサノオはビックリ!
そこで、つぎの夜は別の部屋に寝かせます。
② 🐝ハチと🐛ムカデの部屋
こんどはハチとムカデがいっぱいの部屋です。
またスセリビメがハチ・ムカデ用のアイテムの布を渡し、オオナムヂは朝までぐっすり眠りました。
翌朝、また何事もなかったように起きてきたオオナムヂを見て、スサノオはさらなる試練 (いや、殺すつもり? ) を与えます。
③ 焼き討ち! 🔥
スサノオはオオナムヂを原っぱに連れていき、1本の矢を放ちます。
「オオナムヂ。あの矢を取ってこい! 」
「わかりました! 」
オオナムヂが矢をさがしに行くと、すかさずスサノオは原っぱに火をつけます!
たちまち火は燃えひろがり、オオナムヂは炎につつまれます!
オオナムヂ絶体絶命!
すると、一匹の🐭ネズミが出てきて、こういいます。
内はホラホラ。外はスブスブ
オオナムヂが地面を蹴ると穴があいて、そこに避難しました。
火が収まると🐭ネズミが矢をくわえて持ってきてくれました。
スサノオが放った矢です!
スサノオもスセリビメもオオナムヂは焼け死んだと思っていたら、矢を持ってもどってきました。
スサノオはビックリ!
スセリビメは大喜び!
④ シラミ (ムカデ) 取り
屋敷にもどるとスサノオは横になり、頭のシラミを取るようにオオナムヂに命じます。
オオナムヂがシラミを取ろうとすると、シラミではなく大きなムカデがウジャウジャいました!
またしてもスセリビメの助け舟
スセリビメがそっと木の実と赤土をわたします。
オオナムヂは木の実をガリッとかじり、赤土といっしょにペッと吐き出します。
それを見てスサノオは「ムカデを食いちぎってるのか! 感心感心! 」と思います。
そのうちスサノオは気持ちよくなって寝てしまいます。
スセリビメと駆け落ち
寝ているあいだに、スサノオの髪の毛を部屋の柱にしばりつけ、入口を大岩でふさぎます。
そして、スサノオの宝物の「太刀」「弓矢」「琴」を持ち出し、スセリビメと逃げ出します。
琴が鳴る!
逃げる途中で琴が木に引っかかり大きな音を立ててしまいます。
オオクニヌシと命名される
スサノオが目を覚ましあわてて追いかけようとすると、髪の毛が柱にしばりつけられていたので屋敷が崩れ落ちます。
髪の毛をほどいているあいだに、オオナムヂとスセリビメは逃げます。
黄泉比良坂 (ヨモツヒラサカ)
ヨモツヒラサカが見えてきました。
イザナギが逃げてきたのもこの道です。
これを抜ければ、この世にもどってこられます。
あれっ?
根の堅洲国じゃなかったっけ?
出口はヨモツヒラサカなんだ😄
命名
追いかけてきたスサノオが叫びます。
「その太刀と弓矢で八十神どもをやっつけろ! そして、おまえが地上を支配するのだ! この野郎! 」
さらにつづけます。
「今日からおまえは『大国主命 (オオクニヌシ) 』と名乗るがよい! 」
こうして、オオナムヂはオオクニヌシと名乗ることになりました。
言葉は悪いけどさいごは2人をみとめて、祝福してくれたようです。
葦原の中つ国 (あしはらのなかつくに)
こうして、オオクニヌシは八十神を追い払い、スセリビメとともに出雲に御殿をたて、地上の葦原の中つ国を支配することになりました。
ヤガミヒメ
そもそも八十神に追われることになったのはヤガミヒメと結婚したから。
いえいえ、けっしてヤガミヒメが悪いのではありません。
悪いのは八十神です。
ひとり因幡で待っておりました。
出雲に様子を見に行きますが、スセリビメと結婚したと知り、しずかに故郷の因幡に帰ります。
因幡。鳥取県東部
出雲。島根県東部
ヤガミヒメにはすでにこどもがいました。
その子どもを木の俣にはさんで置いていきます。
その名を木俣の神 (キマタノカミ) といいます。
ほかにも
この後、スセリビメをおいて、また3人の姫と結婚します。
オオクニヌシの話はいったんここで終わります。
イワナガヒメ (磐長姫)とコノハナサクヤヒメ (木花咲耶姫)
古事記。日本書紀 ~ 最初の入口。超かいつまんだお話
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