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解氷スプレーは使うな!

フロントガラス。凍結

「解氷剤」「スプレー」「また凍る」「凝固点降下」「融雪剤」「凍結防止剤」「にがり」

解氷剤の原理

水は0℃で凍るけど、不純物があると0℃でも凍らなくなります。
また、すでに凍っている水 (氷) に不純物を混ぜると溶けます。

これを「凝固点降下」といいます。

水の凝固点降下

洗剤や砂糖、塩などが入っていると、水の分子が手をつなぐのを邪魔するんですね。

海は凍らない

海の水が0℃以下でも凍らないのも、冷凍庫がなかった時代、氷に塩をかけてアイスキャンディを作ったのも、これを利用しています。

塩加減で、マイナス20℃まで下げられます。

寒い地域で冬に道路に「塩」を撒くのもこれを利用しています。

同じくらいの大きさの氷の片方だけに塩をかけてみてください=^^=

「融雪剤」「にがり」

融雪剤」とか「凍結防止剤」とか呼んでいます。

主成分は「塩化カルシウム」で「塩」といったり、地方によっては「にがり (苦汁) 」というところもありますが、
「にがり」は「塩化マグネシウム」です。
海水から「塩化ナトリウム」を取ったあとに残る、「苦い水」です。

タンパク質を固める働きがあるので、豆腐を作るのに使われます。
タンパク質を固める働きがあるので、直接、大量に摂取することは危険です。
豆腐を食べるくらいなら大丈夫ですよ。

塩化カルシウムにしても、塩化マグネシウムにしても、「塩」の仲間なので車 (鉄) を錆びさせる副作用があります。

ほんとに塩

これはほんとに「塩 (塩化ナトリウム) 」です。

地名がすごいですね。

「塩生」と書いて「しおなす」と読みます。

長野にはおなじ字で「しょうぶ」というところがあります。
塩尻市や塩尻峠もあります。
なぜでしょうね。
思いっきり内陸なのに。

解氷スプレーは使うな!

車のフロントガラスが凍ったときに使う「解氷剤」がありますがおすすめしません。

かえって温度を下げる!

アルコールという「不純物」でむりやり凝固点を下げて溶かすのですが、アイスキャンディを作るのといっしょで、ガラスの温度を下げてしまいます。

また凍る!

せっかく氷を溶かしてワイパーで水と解氷剤を拭きとったのに、空気中の水蒸気がさらにフロントガラスに凍りつくというもっと悪い状況におちいります。

フロントガラスの外側だけでなく人間が車に乗り込むと、走り出してから人間から出る汗や息がガラスの内側に凍りついて、前が見えなくなるという危険な状況になります。

ひげおじさん
経験者は語る(^_^;)

ぬるま湯

大量の「ぬるま湯」で溶かし、エンジンをかけてデフロスター (defrost。霜取り) を最強にしてガラスをできるだけ早く温めることが肝腎です。

くれぐれも熱湯はかけないように。水より少しだけ温かいくらいのお湯? にしましょう。

ガラスが割れる!

ガラスが割れるのは温度差が大きすぎて、膨張するところとそうでないところがあるからです。
なので、マイナス20℃というような極寒の環境ではプラス20℃くらいのぬるま湯ともいえないくらいの水でも、温度差は40℃になるので割れる危険があります。

また、ガラスや車体が冷え切ってると、かけた水がさらに凍りつき始末が悪くなります。

またガラスが割れないまでも、車体とフロントガラスの間を埋めているゴムが冷え切った状態から急に温められたら劣化が進みます。
そうでなくても炎天下にさらされたり、氷点下になったり、過酷な状況におかれているので劣化は止められませんが。
急激な温度変化や、化学薬品がつくようなことはできるだけ避けましょう。
ゴムが劣化 (硬化) すると、雨漏りするようになります(^_^;)

エンジンをかけてデフロスタで温めること

エンジンをかけたばかりで温まってなくても、空気の方がガラスや車体よりは温度が高いので最強で空気を当ててやりましょう。

気温がたとえマイナス2℃でも、マイナス5℃のガラスよりは温度が高いのです。

解氷スプレーでむりやり溶かしたところで、すぐ走り出せばまた凍りはじめます。
「暖気運転」をして車内やフロントガラスが温まってから走り出すようにしましょう✌

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