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「NZeTA」「入国」「visa」「ニュージーランド」
はじめに
日本のパスポートは世界最強と言われていました。
その理由は日本と日本人に対する信頼です。
日本人にも悪いやつはいるけど世界のレベルと頻度から比べると格段に真面目で善良な市民および旅行者が多いからです。
だいたい3カ月以内の観光なら世界中どこへでもビザ無しで渡航できます。
紙から電子データへ
とくにコロナ以降いろんな状況や制度が国内でも国外でも変わりました。
ひとつはできるだけ人間と人間の接触を減らす。
もう1つは紙を人間が読み取るより、電子データで機械に読み取らせたほうが速く、海外旅行にともなう数々の関所をスムーズに通過して混雑を減らす目的があります。
もちろん係官の人数と負担を減らす目的もあります。
ところが人間の目論見に反して、機械はポンコツでかえって時間と労力と金がかかることになります。
悪魔のNZeTA
New Zealand electronic Travel Authority
ニュージーランド電子渡航認証
今まで手書きで紙に書いていたものを電子データにして事前に移民局に登録することで入国審査の時間と手間を省くのが目的です。
これは旅行者のためというより、むしろ旅行者を受け入れる側の時間と労力を減らすためです。
これがガンです。
アプリまたはウェブでできます。
このへんのことはネットにいくらでも書いてあるので書きません。
自動読み取りは最悪
アプリのほうがすこし安いのでアプリにしました。
52$です。
安いからだけではなく、何か変更などあったときに出先ではスマホしかつかえないのでアプリのほうがいいと思ったからです。
名前がちがう😮
パスポートの顔写真のページを開いてアプリ (スマホ) にかざします。
おじさんはチップの情報を読み取ってると思ったので間違いが起きるなど微塵も想像していませんでした。
じっさいには顔写真のページの下に印刷されてるふつうの文字を読み取ります。
考えてみればPCやスマホにチップ読み取りの装置がなければ読み取れませんね。
まず名前のOがDとか、TがYとかめちゃくちゃです。
手書きじゃないんだからどうしたら間違える?
3回くらいやり直してやっと自分の正しい名前になったので、それで登録してクレジットカードでお金を払いました。
パスポート番号がちがう😮
思ったより早く2~3日で確認メールが来ました。
NZeTA (New Zealand Electronic Travel Authority) E700—- has been issued
Status: Issued
Name: T———- K———
Passport number: TT———-
Passport nationality: Japan
NZeTA reference number: E700—-
NZeTA expiry date: 27 August 2026
思ったより簡単じゃん。
ところがあらためてパスポート番号を確認したら、TTが77になっていました。
いや、似てないことはないけど手書きじゃないんだし。
訂正依頼
訂正は移民局のページのフォームでできます。
そのリンクもメールに書いてあります。
もしちょっとした間違いがあったらここに書いて送ってね。
とにかくパスポート番号がちがうだけなので、77じゃなくてTTだよ、と書いて送りました。
名前は合ってるので何もしません。
そしてまた2~3日でメールが来て、パスポート番号が直っていました。
自撮り
順番が前後したけどパスポート読み取り後、自撮りをします。
アプリに人の輪郭が出るのでそこに合わせます。
しかし自分でシャッターを押すのではなく、アプリがいいと判断すると自動的に撮影されるのでいい位置に来ないといつまで経っても写真を撮ってくれません😅
角度が悪いのか照明の具合が悪いのかいつまで経っても撮ってくれないので、べつの電気を点けようと立ち上がる瞬間に撮影されました。
で、間抜けな表情になっています。
アプリの写真がない
ところがアプリを見ると古いほう (間違っていたほう invalid, replaced) は顔写真があるのに、訂正したほう (issued) には顔写真がなく、名前のイニシャルだけです。
これはどうなのか?
でもステータスとしては
This NZeTA authorises you to travel to or transit New Zealand
NZeTAはあなたがニュージーランドを旅行するか通過することを許可する
と書いてあります。
細かいけど言語オタクのおじさん
ニュージーランドは基本的にイギリス英語なので authorize ではなく authorise です。
またガソリンスタンドでも liter ではなく litre をつかいます
謎のメール
ところがそれから2~3日して変なメールが来ました。
すべて英語なんだけど、「privacy act (個人情報保護法?) に該当しないのでお答えできません」というような内容です。
これが何を意味するのか?
移民局に国際電話
サイトからはメールなどで問い合わせることができず、フォームに書けば
We do not respond to enquiries on the update form. For general enquiries visit the INZ website.
アップデートフォームからの問い合わせには答えられない。一般的な問い合わせはINZのサイトを見てください。
という返事しか来ません。
問い合わせるにはニュージーランドに国際電話をしなければなりません。
もちろん英語です。
mission impossible 不可能な使命です😄
こちらの言いたいことも伝わらないだろうし、相手が言ってることもわからないだろう。
それで電話料金はいくらかかるんだろう?
check your status
このサイトに自分の今のステータスを確認するところがあるので、発行された番号を入れてみます。
ここには個人を特定する名前はなく、reference number (参照番号つまり背番号) とパスポート番号しか書いてありません。
ステータスとしてはOKのようです。
気になるのがこの変なメールと、顔写真の問題。
航空会社で調べてくれる
チェックインのときにNZeTAを登録していないと飛行機に乗ることができません。
ということは航空会社でわかるってことだよね。
ダメ元で、チェックインより前にわからないかニュージーランド航空に電話してみました。
これは0570のナビダイヤルですが、日本語で対応してくれます。
自動音声のあと、#1 (日本語) #1 (個人) で、割合すぐにオペレータが出ました。
チェックイン前でもチケットを買っていれば調べてくれます。
ただやることはおじさんがサイトでやったこととおなじだそうです。
reference number (参照番号) とパスポート番号を伝えると調べてくれます。
やはりステータスとしてはOKでした。
顔写真のことについては航空会社ではわからないということです。
それはそうでしょうね。
NZeTAに問題があると
当日チェックインのときにNZeTAを登録していないと飛行機に乗れません。
パスポートを持っていてもダメです。
何人か知らない人がいるようですが、搭乗まで時間があればその場で申請して乗れるようです。
申請したときはまだpendingなのですが乗れるようです。
絶対ではないですが、これはあくまで緊急事態で、忘れずに登録しておきましょう。
72時間前までに登録することと言われているけど、旅行が確定していてチケットも買ったら、2カ月前でもできます。
有効期限はたっぷり2年あります。
機械にパスポートをかざすだけ
もし出国審査で引っかかったときは、航空会社に相談してくださいと、もどされるそうです。
ただ航空会社もお手伝いはしてくれるけど、申請などは自分でやらなければなりません。
じっさいには上に書いたようにチェックインの段階で引っかかるので出国審査の関所まで行くことはなさそうです。
みなさんはこうならないようにくれぐれもパスポート番号と名前に間違いがないか目を皿のようにして確認してからお金を払いましょう。
とくにパスポート番号は自分の名前とちがい無秩序なアルファベットと数字の羅列なので気がつきにくいです。
ネットを検索するとおなじようなことを書いている人がいて、もう1度一からやり直した人もいるようです。
一からやり直すともう1度52$払わなければなりません。
まあニュージーランドに行けないよりは、5000円くらい払ってもいいとしましょう。
航空券やホテル代を捨てるよりはましです。
ただこのやりかたは危ないと思います。
こういうぼんくらなアプリは、やり直したときに
「そのパスポート番号はすでに登録されています」
とエラーが出て拒否される可能性もなきにしもあらずです。
間違えないのが一番。
もし間違えたらフォームから訂正しましょう。
大使館
ニュージーランドに国際電話はまず論外なので、日本のニュージーランド大使館に電話してみました。
うちはそういうことやってないからビザ申請センターに電話して。
ビザ申請センター
電話番号を聞いてこちらにかけました。
うちはそういうことやってないから移民局に聞いて。
けっきょく屁の役にも立ちませんでした。
いわゆる盥回し。
じっさいに現地での結果
紙の入国審査カードはいまだにある😮
事前の情報ではこのアプリで電子的に登録しないと入国はできないどころか飛行機にさえ乗れないという話でしたがニュージーランド航空に乗って驚きました。
入国カードを配っている
成田で乗り込みオークランドに向かう飛行機の中で入国カードあるいは税関申告書を配りはじめました。
何人かがそれをもらっていました。
おそらく日本人ではないと思います。
中国人か韓国人だと思います。
つまり、じっさいにはNZeTAを登録していなくても飛行機に乗れるし、入国カードを書けばニュージーランドに入国できるということです。
ブログのネタとしてもらっとけばよかったか。
入国カードではなく税関申告書かもしれません。
入国許可のビザは当日その場というのは無理なのでたぶん税関申告書のほうでしょう。
ただし、受け入れ側のニュージーランドではそうだとしても、日本人の場合は成田や羽田で飛行機に乗る前に拒否されると思います。
これが発覚するのはチェックインの時点です。
出発前の空港でも
航空会社ではあなたのNZeTAのステータスを調べて、登録がなければ飛行機に乗せてくれません。
その場合は、空港で大慌てでアプリをインストールして自撮りして登録します。
ということは飛行機に乗る前なら直前でも間に合うということです。
もちろんこれは最終のタイムリミットです。
うまく登録できないとパスポートと航空券を持っていても飛行機に乗せてくれません。
NZeTAには72時間 (3日) 前までにやるように謳っていますが、向こう側の作業というよりアプリの登録がうまくいかないといったトラブルを見越してのことでしょう。
いちおう出発日に応じて優先順位をつけているようですがその実態はわかりません。
スマホを見せることはない
これは日本の出発空港でもそうだし、ニュージーランド入国の際もスマホを見せることはありません。
パスポートと紐づけして移民局に電子データとして登録されているかどうかです。
チェックイン
まず最初に引っかかる可能性があるとすれば日本を出発するときのチェックインです。
ここで航空会社はあなたのステータスを確認するのでチェックインできれば問題ありません。
これは個人情報ではあるんだけど、参照番号とパスポート番号がわかればネットでだれでも見ることができます。
これを見るのにパスワードは必要ありません。
う~ん。
このへんのところどうなのか?
ほかの理由もありオンラインチェックインはおすすめというより、必須です。
もちろん当日、空港のカウンターでできるけど長蛇の列に並ぶこともあるので、前日に自宅でオンラインチェックインしたほうがいいです。
その時点で発覚すれば空港で慌てふためき最悪間に合わないという事態になることが防げます。
入国審査
ドキドキの入国審査ももちろん、ありとあらゆる関所を通過するのにスマホを見せることは1度もありません。
おじさんが心配していたアプリの自撮りの写真も問題なかったようです。
極端な話、PCで登録した人はアプリを入れる必要はまったくありません。
またスマホで登録した人も登録したらアプリを削除しても問題ありません。
唯一つかうことがあるとすれば登録したあと出先で情報が変わって訂正するときくらいです。
ふつうはないけど、パスポートを紛失して急遽作り直してパスポートが変わったとか、もっとないけど直前に結婚して名前が変わったというようなときくらいですかね。
もちろん持参したパスポートとパスポート番号や名前が一致していないと関所を通れません。
通行手形 (パスポート) さえあればどこでも通れる
結果としてはパスポートをちゃんと登録してパスポートさえ持っていれば、どの関所もパスポートを機械に読み取らせるだけで通れます。
あとはその場で機械があなたの顔写真を撮り、登録したパスポートの顔写真と照合して本人と認めれば関所の扉を開けてくれます。
このへん髭を剃っても本人と認めてくれるのかどうかは疑問だけどそのへんのトラブルは聞いたことがないのでたぶん大丈夫なんでしょう。
女の人なら髪型を変えるのは当たりまえだし。
メガネはいちおう外しました。
訂正依頼と自分のステータスの確認方法
これは移民局 (INZ:Immigration New Zealand) から送られてくるメールにリンクが貼ってありますがいちおうここに貼っておきます。
訂正依頼
https://www.immigration.govt.nz/about-us/contact/nzeta-change-request
ステータスの確認
https://nzeta.immigration.govt.nz/check-status
両方ともreference number (参照番号) とパスポート番号を入れれば手続きできます。
訂正依頼の場合はむずかしい英文を駆使しようとするとかえって誤解を招くのでできるだけ簡潔に
wrong:77…
correct:TT…
のように書いたほうがいいでしょう。
むすび
ハラハラドキドキのNZeTAでしたが終わってみればあっけないくらい何事もなく通過できました。
できるだけ早く登録する
事前にやるべきことは有効期限は2年あるので72時間前までとか言わずにできるだけ早く登録してしまうこと。
クズアプリなのでとにかく名前とパスポート番号をしつこいくらい確認する
読み取りは最悪なのでとにかく名前がちがっていたら何度でもやり直す。
そして盲点がパスポート番号。
これもよく確認する。
クレジットカードで金を払うのはぜったいまちがいないと確信してから。
新たに取り直すとまた50$+α取られます。
心配な人は5$くらい高くてもアプリをつかわずにPCで登録したほうが無難かもしれません。
失敗して訂正したりやり直す時間と労力を考えると5$は高くないと思います。
もちろんPCでもまちがいはありますが、クズアプリの読み取りよりは自分で入力したほうが一字一字よく確認すると思います。
訂正は移民局のサイトで
訂正は確認メールに貼り付けてあるリンクから移民局のサイトでできます。
そもそもこんなものがあるということが、まちがいは日常茶飯事ということでしょう。
もちろん、パスポートの有効期限が切れたとか、紛失したとか、結婚して名前が変わったとかで変更する場合もあります。
有効期限は太っ腹の2年なので、また行く人はそういうこともあるかもしれません。
あらかじめパスポートの有効期限が切れることがわかっているとか、結婚して名前が変わることがわかっている人はそのあと登録しましょう。
また訂正はサイトでしかできません。
メールや電話ではできません。
電話するとしたらニュージーランド本国の移民局に直接国際電話ということになりますが、電話ではおそらく本人確認ができないのでたとえあなたが英語ペラペラでも電話では対応してくれないでしょう。
関所でスマホはつかわない
だいたい保安検査や関所では写真撮影禁止なのでふつうはスマホを取り出すことはありません。
どこでもパスポートだけです。