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「shit」「う○こ」「罵り」
shit!
アメリカの映画やドラマを見てるとひんぱんにこのセリフが出てきます。
辞書を引くと「う○こ」と書いてあります。
もちろん、そういう意味です。
イケメン俳優の口からこんな汚いことばが出てきます。
でも、よく考えてみてください。
クソっ!
日本語でも、こういいますね。
相手に対する不満や罵りだけでなく、自分が失敗したときにもつかいます。
そのとき「う○こ」を想像しながらいってる人がいるでしょうか?
いないですよね😄
もともとはそういう意味だったけど、現在では単なる「罵りのことば」で「悔しい」「腹立たしい」あるいは「軽蔑」といった気持ちを表しているにすぎません。
「下手くそ」「ヤケクソ」などもそうです。
だから、英語の「shit!」もそのまま「クソっ!」と訳せばいいのです。
まちがっても「う○こ」と訳してはいけません。
漢字の「糞」もつかわないように💦
本来の意味が消えてしまった罵りのことば
英語
F word
「f*ck~」とか「f*cking~」とかよくつかいます。
これも「クソ面白くない」とか「クソ真面目」のように、「軽蔑」「侮蔑」「不満」「不快」などの意味でつかっているので本人はまったくもとの意味を意識していません。
車が故障したときの「このオンボロ車め!」くらいの意味です。
日本語
チクショー (チキショー) !
これももともとは「畜生」です。
人間以外の動物をさします。
でも、「チクショー」といって牛🐮や馬🐴を思い浮かべている人はいないと思います。
変形として「コンチクショー / コンチキショー (この、畜生) 」があります。
おんどりゃー
🐓?
己等 (おのれら) → おんどれら → おんどりゃー
なぜ己かは後述。
ことばは使われるほど価値が下がっていく!
きさま、おのれ、おまえ (おめー) 、てめー
貴様 (きさま)
貴方様です=^^=
貴い (とうとい) お方です。
なんで罵りのことばになってしまったんでしょうね?
ケンカの相手に「あなたさま!」といってるんですからね。
茨城県では「貴公 (きこう) 」といういいかたがありますが、これももともとは「目上の人に敬意を表して」つかっていたことばです。
己 (おのれ)
「自分自身」です。
相手に「自分!」といってるんです。
西日本では2人称に「自分」をつかうことがあります。
東の人間にとっては変な使いかただと思うけど
「 (人のことをとやかく言うけど) 自分はどうなの?」
というような使いかただとわかります。
御前 (おまえ)
もともとは神様に対する最大の敬意を表します。
それが人間に対する尊敬語になり、どんどん価値が下がって罵りの語に。
「あなたさま」とおなじですね。
近頃、何でも「神」というようになり、「神」の価値が下落してしまいました。
人間としてごくフツーのことをしてもいちいち「神対応」といいます。
どこが?
将来、罵りの語に加わるかもしれません😅
「クソッ!あいつに神対応された!」てな具合に😄
手前 (てまえ)
もともとは「自分に近い方」という意味から自分自身をさします。
「己 (おのれ) 」とおなじです。
しかし、時代とともに2人称にもつかうようになりました。
番外
べらんめえ
べらぼう・め → べらんめえ
むかし見世物になった「便乱坊(べらんぼう)」「可坊(べくぼう)」から。
「篦棒」は当て字。
篦 (箆) は平べったい道具のヘラです。
(参考:デジタル大辞泉)
「f*ck your face…ass hole…」とか書いてありました。
意味はよくわからないけど、どうせ「よくない」ことが書いてあるんだろうなとは想像できました。
だから、言ったあとで「ミックが言えって言ったんです!」とわざとらしく付け加えました。
きっと新しい日本人の生徒が来るたびに言わせているんでしょう。
日本語がわからない外国人に「このオタンコナス!アンポンタン!」っていわせるようなもんです。
もちろん冗談で2人ともニヤニヤしてたけど、ほんとに険悪なときにつかったら殴り合いになるかもしれません。
使わないほうがいい
もともとの意味はなくなってしまったけど「罵りのことば」自体がいいものではありません。
これを連発する人は洋の東西を問わず人格を疑われます。
けっして尊敬されることはないでしょう。
言葉は自分に返ってくる
相手に投げつけたつもりでも、悪い言葉は自分自身を傷つけます。
本人は気がついてないけど、自分自身が傷ついています。
人は口の中に斧を持って生まれてくる。口をつつしむ ~ ブッダのつぶやき
わたしは日本語教師をしています
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