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「ている」形 ~ 日本語

teiru ている

「ている形」「進行」「完了」

ている

「ている」は動詞によって意味が2通りに分かれます。

継続動詞 (動作動詞)

「動作」が「続く」動詞です。

食べる、走る、読む、書く、聞く、話すなど

現在進行形 (動きが続く)

もともと「動作が続く」動詞だけど、さらにその動作が「今このときずっと続いている」ことを表します。
動き続けています。

「食べる」という動作は瞬間で終わるのではなくしばらく続きます。
「食べる」だと単なる動作を表すだけですが、
「食べている」というと「現在進行中」
「今このとき食べていて、この先しばらく続きますよ」という意味になります。

これからご飯を食べる。 (未来・予定・意志)
→今、ご飯を食べている。 (現在進行中)

「毎朝、走る」といえばただ「走る」という動作を表しているだけ。
「今、走っている」は現在進行中です。

ところ

さらに「ところ」をつけると「まさに今、進行中」「真っ最中」という意味になります。

今、ご飯を食べているところだ。

「ところ」は「最中」に言い換えられます。

今、ご飯を食べている最中だ。

習慣・繰りかえし

毎日、繰りかえすことも表します。

「毎朝、10キロ走る / 走ります」ともいうけど、
「毎朝、10キロ走っている / 走っています」ともいいます。

ほかに、
〇〇学校に通っている / 通っています。
〇〇会社に勤めている / 勤めています。
オンラインで日本語を教えている / 教えています。

これらは現在進行中ではなく、毎日の習慣や繰りかえしです。

瞬間動詞 (変化動詞)

「動作」が「一瞬」で終わる動詞です。

壊れる、倒れる、割れる、破れるなど
文字どおり「破壊的」な言葉が多いですね。
破壊的な動作は一瞬で終わるからです。

現在完了形 (結果・状態が続く)

英語でいえば現在完了形です。
日本語にもむかしは完了形があったんですよ。
しかも2通り!
「つ」と「ぬ」がありました。
「風と共に去り」は有名ですね。
単純な過去なら「去り」です。

「瞬間」に動作が終わり、その「結果」の「状態」がずっと続いています。
「状態」なので動きはありません。

壊れ→壊れている

「壊れる」という動作は一瞬で終わり、「壊れた」状態がそのあともずっと続いているのです。
「壊れる」という動きが続いているわけではありません。

倒れ→倒れている
割れ→割れている
破れ→破れている

自他のペア

上に挙げた動詞は自動詞ですが、自他のペアがあり、それぞれ他動詞があります。
自-他の順番です。

壊れる-壊す
倒れる-倒す
割れる-割る
破れる-破る

こぼれる-こぼす
煮える-煮る
残る-残す
重なる-重ねる

などもあります。
ほかにも探してみてください。

原因と結果

自他のペアは他動詞が原因、自動詞が結果と考えられることもあります。
順番は他→自で、上に挙げた例とは逆になっています。

壊す→壊れる→壊れ→壊れている
倒す→倒れる→倒れ→倒れている
割る→割れる→割れ→割れている
破る→破れる→破れ→破れている

自然に、壊れる→壊→壊れている
パターンもあるけど、人為的に
→壊→壊れている
パターンもあります。

他動詞は進行形の意味もある

「壊れる」→「壊ている」は「壊れ」結果で動きはありませんが、
「壊」→「家ている」のように他動詞の場合は、一つ一つの「壊す」動作は一瞬で終わるけど、「壊す」行為を続けているという意味で現在進行中を表します。
そして、「家壊し」→最後は「家壊れている」状態に行き着きます。

仕事として家の解体をしていれば、
「毎日、家を壊している」 (繰りかえし)
という文も成り立ちます。

他動詞の「壊す」は「家を」と「を」、
自動詞の「壊れる」は「家が」と「が」をつかっていることも相違点です。

「家を」は目的語で、「家が」は主語ですね。

ついでに日本語では「家が壊された」というような受身はつかいません。
これをつかうのは「迷惑の受身」の場合です。
自分の意志で家を解体したのではなく、怪獣や悪人に「壊された」ときは「家が壊された」といいます。
地震のように自然現象、自然災害の場合は「家が壊れた」といいます。

迷惑を感じていても「地震で家が壊された」とは言いません。

日本語は受身をつかわない。迷惑の受身を除く ~ 日本語

「ている」でしかつかわない動詞

すぐれる→すぐれている
たける→たけている
そびえる→そびえている
なみはずれる→なみはずれている

○「かれは英語にすぐれている」というけど、
×「かれは英語にすぐれる」とはいいません。

○「高い山がそびえている」というけど、
×「高い山がそびえる」とはいいません。

叙述 (述語) としてはつかわないけど、連体形で名詞を修飾するときは辞書形とおなじ形でつかいます。

○「高くそびえる山々」

「すぐれる」のほうは「すぐれた」とタ形をつかいます。

○「すぐれた作品」
×「すぐれる作品」

また、否定では「ている」をつけずにつかいます。

○「今日は気分がすぐれない
反対に
×「今日は気分がすぐれていない」とはいいません。
また
×「今日は気分がすぐれる / すぐれている」ともいいません。

日本語むずかしいですね😅
このへん母語話者は知らずにつかいわけています。
文法や理由ではなく、一つ一つを地道におぼえているんです。
また、×で書いた文章は見ないし、聞かないのでつかわないだけです。

「ている」にならない動詞

状態動詞

いる、ある

いている、あっているとは言いません。
だって、すでにその「状態」が続いているんだから。

ている → てる

会話では「ている」は「てる」になります。

食べている→食べてる
走っている→走ってる

さっちゃん
てるてる坊主をつくってる
ひげおじさん
紛らわしい例文を出すな💦

わたしは日本語教師をしています

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