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「誤用」「訂正」「まちがい」「指摘」
言いまちがいの対応
言葉はリハーサルなしのぶっつけ本番なので言いまちがいはあります。
母語話者でもあります。
そのときの対応について。
聞き流す (会話)
一般の会話ではこれがふつうです。
よほど意味がわからないときでなければ聞き流します。
会話の目的は、コミュニケーション (意思疎通) だからです。
相手の意思がわかり、こちらの意思が相手に伝わればいいのです。
正しい現代国語を勉強をするために会話をしているわけではありません。
これは外国人、母語話者同士を問いません。
たまたま口がうまく回らなくて噛んだとか、そのときかぎりのまちがいなどは、ほっときます。
いちいちまちがいを指摘すると、会話が止まり、そのうちあなたと話をしてくれる人はいなくなるでしょう。
まったく意味がわからない言葉とか、あきらかにまちがいが定着してしまっていて、その会話の中で何度もおなじまちがいを繰りかえす場合は、やさしく教えてあげましょう。
アメリカのことをずっとアフリカといってるとか😄
逐一訂正 (授業)
まちがっているところはすべて訂正します。
とくに学生が外国語 (もちろん日本語もふくみます) を勉強しているときや、授業などで行われます。
かれらの目的はその場の会話を楽しむことではなく、正しい言葉をおぼえることだからです。
授業であっても、新しい文法やフレーズをおぼえることそのものが目的の時間であれば逐一訂正しますが、
作業をするために意思伝達手段として言葉がつかわれる時間では、逐一訂正せずに聞き流します。
訂正する場合も、いまは文法メインなのか、発音やアクセント・イントネーションがメインなのかによっても変わります。
訂正せずに言い換える (授業)
これはある程度レベルが上がって、母語話者 (教師) の言葉や発音がじゅうぶん聞き取れるようになった学生には有効です。
例)
学生:きのうテレビが見ました。
教師:テレビを見たんですね。何を見ましたか?
初心者レベルでは「が」が「を」に変わったことなど気がつかないので、
「が」ではなく「を」です。
と教えなければわかりませんが、
中級レベルになれば「テレビが」が「テレビを」に言い換えられていることに気づくので、教師がまちがいを指摘しなくても、学生みずから、この場合は「を」っていうんだ、とわかります。
それでもおなじまちがいを繰りかえすようなら、教えてあげましょう。
やまとことば ~ 一覧
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