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それって日本語?~ 歴 (れっき) とした日本語!

rekki 歴とした

「歴とした」「日本語」

外来語ではなく歴とした日本語

歴 (れっき) とした

「れき」→「れっき」の音変化。

  1. 確かなものとして世間から認められているさま。
  2. 隙きがなく整っているさま。

こう見えてもおじさんは歴としたプロのギタリストだ。

→歴然 (れきぜん) 。紛れもなくはっきりしているさま。

日本語と言ってもやまとことばではなく、漢字とともにはいってきた漢語 (中国語) を元にした言葉ですね。

まぶ

マブダチとか、マブい女とかいいますね。

  1. 仕事などがうまくいくこと。また、そのさま。
  2. 美しいこと。また、そのさま。
  3. 真実であること。本物であること。また、そのさま。

眩い (まぶい)

  1. 容貌が美しい。
  2. 仕事などがうまくいく。都合がよい。

近世語 (近世日本語)

17~19世紀半ば。
中世と現代の中間。
上方 (京都、大阪) が政治・文化とも日本の中心だったが、江戸幕府が開かれて東に中心が移った。
それとともに言葉もそもそも「東の方言」が日本の標準となっていく。

てっきりヤンキーの言葉だと思っていたけど、まぶな (真実の) ダチ (友達) →マブダチ、と考えると由緒ある言葉に見受けられます。

「眩い (まぶい) 」は当て字と思われます。

本来はつぎの読みです。
「眩しい (まぶしい) 」
「目が眩む (くらむ) 」

「眩しい (まぶしい) 」は「目映い (まばゆい) 」からの変化と思われます。
まばゆし→まばゆい→まぶしい

ちなみに「可愛い (かわいい) 」も当て字で次のように変化しました。
顔映ゆし (かおはゆし) →かはゆし (かわゆし) →かわゆい→かわいい

現在でも、ふざけて「かわゆい」と言ったりしますがじつはこのほうが元の音に近いんです。

てれこ

さっちゃん
テレコミュニケーション!
ひげおじさん
残念!

「てれこにする」などといいます。

てっきり、おじさんも英語のteleなんたらかんたらの略だと思っていました。

しかし、これも歴とした日本語!

  1. 互い違いにすること。食い違い。あべこべ。
  2. 歌舞伎で1幕ごとに2つの話を交互に展開していくこと。

現在では、「入れ替わってる」「2つのものを反対にする」というような意味で使われることが多いようです。

たまたま似ていただけ

たんと

イタリア語の tanto (多い、たくさん) からという俗説がありますが、日本語とイタリア語の接点はなく、音楽用語として近代になってからはいってきたものです。
ネットなどで俗説が独り歩きしていますが辞書にはイタリア語についての記述はありません。

外国語というのは「たまたま似ている」言葉がたくさんあります。
ヨーロッパの言語のように「もともとおなじ言葉」が変化してるので似ていることもあれば、日本とヨーロッパの言語はまったく系統がちがう言語なので「単なる偶然」か「外来語 (借用語) 」です。

たまたま似ているもの

「見る」とスペイン語のmirar (ミラール)

直説法1人称単数現在では miro (ミロ) になります。
他人の空似で、まったく関係ありません。
偶然の一致です。

英語では see, look, watch などがあるように、「ミ」という音にも何も意味がありません。
中国語 (現代標準語ではありません) では「見 (ケン) 」「視 (シ) 」というようにこれらも恣意的です。

恣意性

これを言語の恣意性といいます。
「恣」は「ほしいまま」と読み、規則も法則もなく、「その時の気分」「かって気まま」ということです。

「切る」と kill (キル)

おじさんはバイクの「キルスイッチ」を「切るスイッチ」だと思っていました。
あながちまちがいともいえない😄

「設定」と setting (セッティング)

これは見事な偶然といおうか、翻訳者がわざわざ「設定」という言葉を選んだのか?

外来語 (借用語)

現在、カタカナ言葉が氾濫していて、もともと日本語にある言葉でさえ外国語に置き換えられています。
「ショップ」「ホワイト」 「ゲット」などなど。

じゃあこれをもって「日本語と英語は兄弟言語だ」と言いますか?
言いませんよね😄
これは英語をそのままカタカナにしただけです。

中国語

漢字とともに漢語 (外国語) が怒涛のように押し寄せ、日本語の半分以上は中国語 (漢語) になっています。
でもこれは中国語を日本風に発音しただけで、もともとの日本語ではありません。
「日本語」という言葉でさえ日本語ではありません😅

でもこれをもって「日本語と中国語は兄弟語」だとは言いませんよね。

とんでも学説

アーカンソー

アメリカにある地名でアーカンソー (Arkansas) といえばビル・クリントンで有名になった州です。
これを「ああ関西」が語源だというトンデモ学者がいますが、もちろんウソです。
先住民の部族名です。
しかもアメリカの南東部にあります😄

おじさんが行ったところで inyokern (インヨーカン) というところがありましたが、「羊羹」とはまったく関係ありません。

参考:デジタル大辞泉

ひげおじさん
見つけたら書き加えていくよ!

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