サイトアイコン ひげおじさんの「おうち実験」ラボ

おじさんの英語の勉強方法

「英語」「勉強方法」

はじめに

これはおじさんの英語の習熟度と弱点、それに環境があるのでかなり個人的な記事です。
すべての人がこれをそのままやってもうまく行かないと思うけど、参考になる部分もあると思います。

電子辞書

教科書・文法書として

辞書をバカにしてはいけません。
ネットの無料のサイトもたくさんありますが広告が画面の90%を覆っていたりしてうんざりします。
それだけつかう人が多いということだけど。

電子辞書は初期投資が必要だけど広告はいっさいありません😄

辞書は単語を調べるだけのものではありません。

上から下まで隅の隅まで隈なく読むこと

たとえば take という単語を調べて、いちばん上の「取る」だけ見て閉じるのは最悪のやりかたです。
take にいろんな意味があるというより、言語と言語は一対一で呼応しないので、この場合の take は日本語ではどういう意味で使われているのか?を知る必要があります。
そのためにはめんどうでも全部読む必要があります。

それは外国人が日本語を勉強するときもまったくおなじで、和英辞典を見ればずらっと英単語がたくさん出てきます。
お互いさまなんですね。
で、けっきょくどれなん?となるけど、そこが語学のむずかしいところで自分で判断しなければなりません。

これはもう数こなしていくうちに、コツがわかってきて、この場合はこの意味でつかっているというのがわかるようになってきます。
これはちょっとちがうな、というのもわかるようになります。

それは、経験だけでなくそれだけ英語の理解度が高まっているということでもあります。

用例・解説を読め!

ここがいちばん大事なところです。

単語レベルで take=取る だけおぼえても意味がちがうことがたくさんあるのはもちろんじっさいにはつかえません。
パソコン持っててもつかいかたがわからなけりゃそれこそ意味がないでしょ。
それとおなじです。
単語だけ知っててもつかいかたがわからないとつかえません。

だからおじさんも試したけど anki のようなアプリや単語帳で単語だけおぼえるのはっきり言ってムダです。
よくあるのは使いもしない単語をただ覚えることです。
ムダです。
庭がないのに草刈り機を買うようなもんです。
その草刈り機、いつ使うの?
物置はゴミであふれ、部屋はいわゆる「タンスの肥やし」状態になります。

そして使わないので忘れ去られ、朽ちていきます。

用例・例文

辞書に載ってる用例・例文は宝の山です。
これも隈なく読めば、ありとありゆるつかいかたが載っています。
パソコンにたとえれば、ありとありゆるショートカットや裏技が紹介されているようなもんです。

解説

解説には、似たような単語があったときどちらをつかうか?
この場合はどちらがふさわしいかなどが書いてあります。

動詞では、こんな使いかたはしない、というようなことも書いてあります。

まさに英語の教科書です。

そう。辞書があれば教科書を買う必要はありません。

声を出して読む。紙にペンで書く

これも大事ですね。

見ただけでは忘れてしまいます。

書くと覚える理由! 動作と記憶

見たつもり。
覚えたつもり。

でも、なんとなく眺めた景色は、なんとなく消えていきます😄

声に出して読む。
手で書くには、短期記憶が必要です。
目で見ながら、同時に手を動かすことはできないので、いったん短期記憶領域に貯蔵してから、こんどはそのメモリーから呼び出して手を動かすんです。

これを繰り返すと長期記憶として定着していきます。

とても時間がかかる

はい。この作業はとても時間がかかります。

だから1日1つの単語だけやるのがいいところでしょう。
使いもしない覚えもしない単語帳の単語を100コ見て忘れるだけよりよほど実入りがあります。
単語帳で extraterritoriality なんて単語覚えて喜んで、それいつ使うの?ってことで、使わないから忘れます。

ネットの辞書

もちろんネットの無料サイトを利用してもいいけどやることはおなじです。
広告を載せまくってるネットの辞書サイトもしょせん実在する辞書の受け売りです。
よく見ると出典元が書いてあります。

weblio なんて偉そうだけど、たとえば日本語の辞書だとデジタル大辞泉をそのまま載せてるだけです。
まあ、デジタル大辞泉の発行元にお金を払っているとは思うけど。
英語の辞書もさまざまな辞書を転載してるだけです。
みなさんは辞書をあれこれ買わずにすむので、ネットの辞書も悪くはありません。

ただweblioポップアップの拡張機能はぜったいやめましょう。
ポップアップが消えなくなりますよ。

weblioポップアップ辞典はつかうな!~ 悪魔のアプリだ

ネットの辞書がいいところはリアルタイムで更新していくことです。
手に持てる電子辞書は買ったときが最新で、そのあとの情報は追加されません。
だから、電子辞書だと調べても出てこないことがあります。

そのときはネットを遠慮なくつかいます。
こういうときはネットの辞書でも出てこないことがあるので、辞書にかぎらずちょくせつネットで検索します。
中には日本語のサイトでは出てこなくて、英語その他外国語のサイトでしか出てこないものもありますが、それはそれでまた勉強になります。

流し読みも必要

じっくり単語や文法を調べることも必要ですが、一方、わからない単語や文法があってもさらっと読む練習もまた必要です。
なにごとも偏ってはいけない。
なにごともほどほどに。

単語から大意をつかむ練習・想像力を養う練習

これは母語の日本語でもそうですが人はぜんぶ完璧に聞き取ったり、読み取ったりしてるわけではなく、全体の流れから大意をつかみ想像するということもしています。

誤字脱字があっても読めるのはそのためです。
相手が噛んだり言い間違えたりしても理解できるのはそのためです。

だからわからない単語があっても飛ばしたり、前後の文脈からまったくはじめての単語の意味を想像したりする能力も鍛える必要があります。
正確な文法構造がわからなくても単語の羅列からあるていど意味はわかります。

おじさんは何年か前に岡山に来て、ある日とつぜんトラクターを1人で動かさなければならなくなりました。
電話して親方に聞きました。
「これ何速で引くの?」
「でーてー2速でえーが、えらがったら1速にせー」

「えらがったら!?」
なんじゃそりゃあ。
初めて聞く言葉。
まるで外国語です。
ところがおじさんはこの状況から意味がわかってしまいました😮
我ながら驚いた。

「偉い」はじつは「賢い」という意味だけではなく、もともとは「程度が甚だしい」という意味で現代語の辞書にもちゃんと載っています。
だから岡山では急な坂を登って大変なときも「ああ、えれえ」とか「えらかった」とか言います。
それに「面白がる」などの「がる」をつける。
ああ、意味がわかってしまった。

トラクターが「ああ、えれえ。大変じゃあ」と悲鳴を上げたら、ということですね😄

また日本語でつぎのような単語がばらまかれているとします。

行く。きのう。学校。わたし。

あなたはこれからどんな文章を想像しますか?

わたしはきのう学校に行った。

ですね。
文法がわからなくても単語から言いたいことはだいたいわかります。

こんな文章もあります。

たわしは きの がっこ に いた。

これでも、わたしはと読んでしまうと思います。
言語にはすべてを完璧に知り、読み取り、聞き取るだけではなく、このようにまちがい、抜けているところ、わからないところを想像して組み立てて理解する能力も必要です。

この熟読と速読はバランスよくやりましょう。

文法理解と聞き取り・発音練習は別々にやる

人は同時に2つのことはできません。
あなたがスーパーマンでなければ。

文法の解釈をしているときに発音に気は回りません。
また、発音を気にしていたら、意味のほうが頭にはいりません。

これらの練習は別々にやりましょう。

文法・意味の解釈をするときは発音はどうでもいいです。
反対に、発音の練習をするときは意味を考えないで発音だけに集中しましょう。

スピーク (聞き取り・発話)

これは有料のアプリです。

speak スピーク (英会話アプリ) を使った感想その他

おじさんもなるべくお金をかけたくないので、hellotalk や tandem などの無料アプリを試してみたけど、まあひどいもんです。
ひどすぎる。

外国語学習アプリとうたっているのに、話したがらない連中ばかり。
30人くらいにメッセージ送って1人20分話せればいいほうです。

これらのアプリは外国語学習アプリではなく、まぎれもなくマッチングアプリまたはただのSNSです。
それ以外の何物でもない。

だから、その目的の人はどうぞつかってください。
ただし、それでデートに漕ぎつけるかはこれまたかなりむずかしいでしょう。

とくに日本にいる外国人はかなり少ないので、かりにこのマッチングアプリでだれかと話して、懇ろ (死語😄)になっても極長距離恋愛でまずじっさいにデートすることはできません。
かえってストレスたまるかも。

Hellotalkをつかってみて ~ おじさんの雑感

言語交換アプリ ~ 怪しいやつら

スピークにもどりましょう。

聞き取り

人類を滅ぼす chatGPT を開発した open AI が噛んでいるのでおじさんははじめ警戒しましたが、自然な英語が聞けるのでいいです。
聞き取りだけなら、podcastを持ち出すまでもなく、ネットでドラマでも、映画でも視聴できます。
ただ、ニュース番組だとそれはそれで訓練にはなるんだけど日常会話の練習にはなりませんわね。
ドラマでは日常会話がつかわれるけど、他人同士が話している会話って、日本人同士が日本語で話してても聞き取りにくいじゃないですか。

会話はキャッチボールとはよく言ったもので、独り言を聞いてるだけでは会話ではありません。

スピークでもまあ聞き取りに関しては一方通行になってしまうんだけど、会話でよくつかうフレーズを繰りかえしてくれます。
これはネットでドラマを見ているのとはちがいます。

発話

そして1人だといちばんできない発話。

スピーク自身がとくに喧伝しているように、ほかのアプリは試したことがないけど、まちがいなくたくさんしゃべれます。
そしてただ本を読んでいるのとちがって、発音が悪いと受けつけてくれません😄
これが人によってはストレスになるかもしれませんが、通用しない発音で何万回練習してもそれこそ無意味です。
相手に通じない音はいくら練習してもゴミです。

スピークの発音をマネして繰りかえす。
どうしてもOKが出ないときは、単語レベルで練習もできます。
苦手な発音の単語だけでも練習できます。

するとスピークがあなたの発音を聞き取って発音記号入りで「あなたはこう発音しました」と教えてくれます。

わからないことは何でもAIに聞け!

おじさんにとってスピークの最大の利点はこれです!

聞き取りや発話の練習以上の利点です。

今まで文法的にわからないことを辞書やネットで調べても答えが出ないことが多々ありました。
こういうことはちゃんとした先生に聞かなければならないんだけど、それにはお金がかかるし、お金を払ってもただアメリカに生まれて母語として英語話してるだけの有象無象の先生もどきが多いというか、英語教師の場合はとくにそういうのが多いので、質問してもわからないことが多いんです。

ほんとお前らは努力して英語を身に付けたんじゃなくて、たまたま英語圏に生まれただけだろ!ってのが多いです。

日本語教師はもっと日本語について勉強します。
外国語も勉強します。
おじさんみたいに。

日本で生まれたから日本語話してるだけの人は日本語教師にはなれませんからね。
念のため。

また話がそれた。

今までAIはバカにしてたんだけど、恐るべしopen AI😮
正直、怖いですね。
やっぱり人類を滅ぼすかもしれない。
冗談抜きで。
でもおじさんはもうおじいさんの領域で、もうすぐこの世を去るのでべつに人類が滅んでもいいです😄
AIがなくても自滅するだろうから。

また話がそれた。

このAIは「便利な検索屋」とでもいいましょうか。
自分でネットでいくら検索しても出てこない。
あるいは有象無象の連中が書いてるのでまともな回答が得られない。
みんなコピペのコピペでおなじことしか書いてない。
しかももとがまちがっているので、みんなまちがったことを自分の研究成果のように書いている。

もちろんAIも100%正しいかどうかわかりません。
ていうか、はっきりいってときどきまちがえます。
だからそこはAIの回答を鵜呑みにしないで自分なりにまた調べます。

また遠慮せずに「それはおかしいんじゃないか?」とツッコむと、
「申し訳ございません。わたしがまちがっておりました」と訂正してくれます。

でも痒いところに手が届く。

機械なので何時に何十回聞いても怒らない😄

いやこれも笑い話ではなく、相手が人間なら
「今、何時だと思ってんだよ!」とか
「何回おなじこと言わせんだよ!」とか
言われてもしかたないけど、AIはいつでも思い立ったときに質問できます。
わからないときは、わかったふりをしたり、諦めたりせずに、何度でも聞きます。

何回聞いても嫌な顔ひとつせず、いや顔はないけど、快く返事してくれます。

1年経っても嫌な顔ひとつせず、返事してくれるのかな~?

まあ人間でもそうだけど、ここが無料と有料のちがいでもあるかな。
おじさんも仕事として日本語教師をしているので、生徒がわからなければ何度でも説明します。
わからなかったら「わからない」と言ってください、と言ってます。
教師の鑑です。

とにかくAIは奴隷のようにつかってやってください。
人間がAIの奴隷にならないように。

長い文章は苦手

音声での質問は日本語と英語が混じっていても理解してくれるすぐれものですが、ちょっと長い質問をすると、
「予期せぬエラー」と表示されてしまいます。

このときはしかたないので文字入力します。

google keep メモ

スマホで文字入力はめんどうなので、おじさんは PC の google keep にキーボードで入力します。
同期させておけば即座にスマホの keep にそれが出てくるのでコピペします。

とくに英語と日本語が入り混じっているときは、音声入力だと英語を日本語として聞き取ったり、日本語を英語とかんちがいしてしまうことがあるので有効な手段です。

たまにハングル文字が出てきたりして、「なんでやねん」とツッコみたくなることもあります😄

口腔断面図と国際音声記号

音声学的アプローチ

ここからはマニアックだけど、発音を上達させたい人はぜひやってください。

ネイティブの発音を聞いてマネするのも悪くはないんだけど、どこの国の人も自分の母語の発音が染み付いてしまっているので、日本人はけっきょく Japanglish になってしまいます。

スペイン人が英語を話すとスペイン語っぽく、ドイツ人が英語を話してもドイツ語っぽく、ロシア人が英語を話してもロシア語に聞こえます。
日本人だけの話じゃありません。
裏返すと、日本語のきれいな発音で話す外国人は非常にめずらしいです。
みんなお国訛りで日本語を話しています。
そういうもんです。

日本人だと、f, v, th なんかは日本語にない音なのと、目で見えるので気をつけて発音するんだけど、r と l の音はなおざりになることが多いです。
両方とも日本語の「ラ行」で発音してしまいます。
l が日本語の「ラ行」でないことはあるていど認識があるかもしれないけど、むしろ r のほうが日本語の「ラ行」とは大きくかけ離れている、というかまったくちがう音とといってもいいくらいです。

こういう音はやはり口腔断面図と国際音声記号をよ~く勉強して、自分の舌はどう動いているのか?どう動かせば英語の r になるのか、理論的に研究して訓練しないと、何十年ネイティブの音を聞いてマネしても、ネイティブの r にはなりません。

このへんは「聞いただけ」ではけっして身につきません。

じっさいに60年間、日本語の「ラ行」で発音していたおじさんが生き証人です。

口腔断面図

こんなやつです。
見たことあると思います。

9割は舌で音をつくっている

声帯が振動する音は音程が高いか低いかだけです。
その音を変えるのは舌です。
唇は外から見えるし、唇で変える音はかぎられています。

さまざまな母音と子音だけでなく、その人の声質もほぼ舌でつくられます。
出川哲朗さんみたいな高い声も、森山周一郎さんみたいな低くて渋い声も、じつは声帯ではなく舌の位置と動きでつくられます。
だから、音声学を学ぶと、ものまねができるようになります。

よく声帯模写というけど声帯ではなく、舌の模写です。
外国語の発音の勉強と訓練をしてるうちに、人のものまねやアニメのキャラクターの声も自在に出せるようになります。

国際音声記号

いわゆる発音記号です。

[θ] [ð] [æ] の類です。
これはwikipediaにくわしく載っています。

そして、舌をどの位置でどのようにつかうとどんな音が出るのか研究してください。
英語に出てくる発音が基本ですが、じつは日本語の発音も知らねばなりません。

日本語の発音を知るべし

敵を知る前にまず己を知るべし。

自分がふだん無意識にどのように発音しているかを知らないと、外国語の発音とのちがいがわかりません。
ちがいがわからないと、ずっと母語の発音のまま何十年も費やしてしまいます。

k, s, t, …などの音は日本語も英語もさほどちがいがないので気にしなくていいです。

注意すべき音

日本語の
ウ段すべて。つまり母音の「う[ɯ]」は英語の [u] とちがう。
u は「う」より円唇になり舌が奥に行くので日本人には「お」のように聞こえます。
たとえば school は「スクール」ではなく「スコール」のように聞こえます。
ただし「お」ではありません。
口腔断面図を見てじっさいに音を出して研究してください。
英語を話すのであればそのように発音しなければなりません。
もちろん日本語の「う」で発音しても通じます。
それは外国人がカタコトのたどたどしい日本語を話してる状態だと思ってください。

まず通じることが大事だけど、ほんとに外国語を習得したいならネイティブの発音に近づけたいですよね。

それから以外に知られていないのが「ひ」と「ふ」です。
日本語のそれらは hi, hu ではなく[ç] [ɸ] です。
見たことないでしょ。
今でも富士山をローマ字でFujiと書くのはそれなりの理由があります。
もちろん f でもありません。
でもどちらかといえばHujiよりFujiに近い発音なんですね。

「ん」もトリッキーですね。
じつは日本人は5通りの発音をしています。

日本語の「ん」の発音は5通りある! ~ やまとことば

これも知らねばなりません。
ああ、もちろん日本語を話すときには何も考えなくていいです。
あなたは無意識に使い分けていますから。
問題は、英語の発音をするときに日本語の「ん」の発音が邪魔してしまうんです。

缶、ビンなどの「ん」はじつは [n] ではなく[ɴ] です。
Nのちっちゃいやつです。
見たことないでしょ。
日本人は無意識にこれで発音してしまいます。
もちろん通じます。
訛ってるだけです。

英語の n は「ん」というより「ぬ」に近いです。

そして最大の難関は「ラ行」
これは発音記号では [ɾ] です。
それに対して英語は [ɹ̠] です。

日本語の「ラ行」は弾き音。
英語の r は接近音で舌をどこにもつけません。
まず日本語の「ラ行」で舌をどのように動かしているか理解しないと、英語の r は発音できません。

イメージトレーニングとエクササイズ

唇は外から見えるけど、舌は口の中で見えません。
だから赤ん坊が最初に発する音は m です。
閉じた唇を開けば出るので外から見てもわかります。
最初に「ママ」と発音するのはいちばんカンタンでわかりやすいからです。

舌は見えないので、自分の舌がどこにあってどう動いているのかイメージしてください。
最初はわからないけど、イメージして音を出して自分の耳で聞いて、またイメージして音を出して耳で聞くことを繰りかえしていると、だんだん自分の舌の動きが見えるようになります。

じっさいに声を出して、いろんな舌の位置と動かしかたでどんな音が出るのか経験してください。
そして今度は英語その他の外国語の音の出し方を研究して、じっさいに舌を動かして音を出してみてください。
こうしてネイティブの音に近い音を探し出します。
そしてその舌の位置と動きを覚えます。

よくスキーのコーチが「わたしの滑りを見てマネしてください」などと言って滑りますが、見ているだけではけっしてわかりません。
また闇雲にマネして滑ろうとしてもおなじようには滑れません。
かならず「何をどのように動かしたらそうなるか」を理解して、それに基づいて練習しなければ上達はありえません。

Japanese phonetic pronunciation 音声学的な発音 ~ 日本語

英語の歌を歌う

教科書や文法書の文章をただ読むのは苦痛です。
楽しくありません。

文法知識を覚えるのにはいいけど、発音の練習にはなりません。
声を出して読むことはいいことにはちがいありません。
何が問題かというと、本を読む場合、自分のタイミングでいくらでも読めるということです。

ここでも日本語と英語のちがいを理解する必要があります。
まず日本語がどんな言語なのかを知る必要があります。

日本語は拍の言語です。

Japanese beat and pitch accent 日本語の拍と高低アクセント (日本語)

だから strong をス・ト・ロ・ン・グと発音してしまいます。
自分で本を読むだけならこう読んでも何も問題ないのでずっとこの調子で読みつづけます。

str は一瞬で出さなければならない音だけど、1人だけの音読ではス・ト・ロと読んでしまいます。

これでは歌えない

ところがいざ歌を歌おうとするとこれでは歌えないことがわかります。
歌は決まった長さに言葉を収めなければなりません。

たとえばこんな歌詞があります。

Floating down from the sky

英語では子音は瞬間的に出す音で、母音のところだけ長さがあります。
これを音節 (syllable) と言います。

この歌詞で太字にしたところが母音です。
そしてこれが音節です。

すると6音節であることがわかります。
歌では6つの音にこの歌詞が当てはめられています。

日本語のカタカナにするとどうでしょうか。

フローティング ダウン フロム ザ スカイ

なんと16音節です。

カタカナ英語で歌っていたらこの歌は歌えません。
読むだけなら読めるけど、歌おうとすると、この音節を理解して、そのように発音しなければならなくなります。

また教科書だとおもしろくない勉強も、自分が好きな歌なら一所懸命練習します。
好きな歌なら何度歌っても飽きません。
それは英語の練習ではなく、歌の練習です。

英語の歌を歌おう! (英語を楽しく覚える方法)

おじさんは聞き取りはダメなんだけど、発音はとてもきれいだと言われます。
それは口腔断面図と国際音声記号。
そして歌を歌うからです。

単語ではなくフレーズを覚える

さて最初に ankiアプリはやめたほうがいいというようなことを書きましたが、じつはちょっとつかっています。
嘘つき?

いえいえ、単語帳ではなく、フレーズを自分で書いてアプリに入れています。

それもふつうの人は英語の文章を書いてそれを日本語に訳すということをしてると思いますが、おじさんは逆です。
日本語の文章を書いて、それは英語でどういうのか練習します。

じっさい英語で書いてあることはほとんど辞書なしでわかります。
問題は自分が言いたいことを英語で言おうとしたときに言葉が出てこないんです。

だから自分が言いたいことを英語ではどう言うのか?がおじさんにはいちばん必要なことです。

フレーズもどこからか借りてきたフレーズ集には用はありません。
すこしネットで調べたけど、これまたコピペのコピペ。
どのサイトにも「これがよくつかうフレーズだ!」みたいなことが書いてありますが、「そんなのつかうことないよ」というフレーズばかり。

おじさんは想像します。

たとえば海外旅行に言ったときに、そこで何をするか?
人に何を聞くか?

「これ何ですか?」なんて質問は1度もしたことがありません。

“What’s this?”は覚えるな! 旅行英会話。海外旅行で必要なこと

それより、「トイレはどこですか?」とか、
「今晩泊まりたいんだけど部屋は空いてますか?1人です。1泊いくらですか?」
というようなことですよね。

It’s not my cup of tea. (それはわたしの趣味じゃない) なんてフレーズ覚えるだけムダです😄
こんなのがフレーズ集で幅を利かせています。
それを覚える時間と労力とあなたの脳みそのメモリー容量を考えたら、もっとじっさいにつかう言葉とフレーズを覚えなさい。

英作文 (話す前に)

上のフレーズを覚えるということに関係しますが、話すためにはまず頭の中で作文しなければなりません。
もちろん日本人が日本語を話すときに作文してまとめてから話さないでしょう。
思いついた単語をダラダラと無節操に口から出すと自然に日本語になります。
母語とはそういうものです。

でも外国語となるとそうは行きません。
もし母語とおなじレベルで話せる人はもはやこの記事を読む必要はありません。

まず単語が出てこないと文字どおり「話にならない」
そして外国語の場合、単語の順番や形を整えて組み立てなければならない。

これが作文の作業です。

紙の上で書けないのに、頭の中でそらで作文なんかできるはずがありません。
とにかく最初は「日本語であれは、英語で何だっけ?」ということがつづきます。

ただ学校の授業のようにただ「作文してください」と言われても何を書いていいかわからないし、勉強みたいで (勉強なんだけど) つまらないです。
続きません。

かといって、
今日、朝起きて、顔を洗って、歯を磨いて…
なんて作文はやめてください😄

そのような文章をつくって日常会話でつかいますか?

海外旅行に行ったときのことを思い出す。または想像する。
空港で。ホテルで。タクシーで。レストランで。
まず日本語でいいです。

そこで自分が何を言い、相手はどんなことを言うか日本語で書きます。
それを英語に直します。
自動翻訳はダメですよ。
練習にならない。
何1つ頭に残らない。

まちがってても、下手でもいいから自分で単語を探して並べる。
そして声に出して読んでみる。

最後に機械翻訳させて、確認しましょう。
ああ、こういう単語があるんだ、とか、こんな言い回しがあるんだ、とかわかります。
こうやって自分がその場にいるつもりになって、自分で考えた言葉は残ります。

DeepL

これはなかなかおすすめの翻訳アプリです。
かなりこなれた自然な翻訳をしてくれます。
3つくらい翻訳例が出るのでその中でいちばん良さげなのを選びます。

ただし完璧はないので、これを使って訳したあとかならず自分で吟味します。

あるていど長さのある文章にすること

バカとハサミも使いよう。
道具に100%任せるのではなく、使うのは人間です。

よく外国人生徒が「takeは日本語で何ですか?」という質問をしますが、単語レベルではあまりにも訳語が多すぎます。
文脈によって使う言葉は変わるので、AIでも人間でもあるていどの長さが必要です。

また日本語では主語を省略するのが当たりまえだけど、AIに翻訳させるときは不自然だけど主語をちゃんと書かないと、自分のつもりなのに、weとかheで翻訳されてしまいます。

逆翻訳させる

  1. 日本語の文章を英訳させる。
  2. 出てきた英文を自分なりに修正する。
  3. ⇔を押して、英文をまた和訳させる。
  4. 自分が思ったとおりの日本語になればOK👌

さて、こうしてひねり出した文章をPCの画面で眺めるだけでは何も残りません。

とにかく紙に手で書いて、それを声に出して読む。
暗記帳を100万回やるより単語とフレーズが記憶に残ります。

英語で相対性理論とか万有引力とか覚えてもつかいません。

あるていど作文ができるようになったら、こんどは書かずに口からボロボロと単語を吐き出す練習をします。
語順や文法は気にしないで、とにかく自分がいま伝えたいことを思いつくまま口から出します。

ただここまでのレベルになるには、相当量の単語を蓄積して、文法もあるていど理解している必要があります。
単語というパーツがあっても、それを組み立てる文法という道具のつかいかたを知らないと作文はできないから。

じっさい海外旅行にかぎらずいちばん最初に必要になるのは「トイレ🚽」です😄
冗談じゃなく。
1日食べなくても死にゃしないけど、トイレは1日我慢できません。
もちろん死にゃしないけど。
だれもいない山の中ならそのへんですればいいけど、かえって町中だとそういうわけにはいきません。

おじさんが海外に行くときにいちばん最初に覚えるのがその国の「トイレ」という言葉です。

そのつぎは「チーズ」
なぜならおじさんはチーズが大嫌いだからです。

あっ、これも冗談じゃなく、アレルギーや持病がある人は、その関係の言葉は紙に書いてパスポートにでも入れておきましょう。

さっちゃん
わたしはプリンかな🍮
ひげおじさん
好きなほうね。それは覚えなくても死なないから

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