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「eye」「ojo」「へのへのもへじ」「顔文字」
“eye” は顔文字?
中学校のとき英語の先生がいいました。
「”eye” は顔の形から来てるんだよ!」
冗談ではなく真顔でした。
スペイン語では “ojo”!
英語のeyeで驚いていてはいけません。
スペイン語では”ojo”です!
発音はオホです。
古英語では “ēage”
日本語にも古語があるようにどこの国にも古語があります。
古い英語では “ēage” ということを知れば、”eye” が顔文字でないことはすぐにわかりますね😄
ドイツ語では Auge
英語しか知らないと「へのへのもへじ」という都市伝説を鵜呑みにしてしまいますが、ドイツ語のAugeを知っていればこのようなことは起こりません。
おなじゲルマン語の子どもたちである英語とドイツ語。
誤解しないでほしいのは英語とドイツ語は兄弟であって、親子ではありません。
ゲルマン語が英語ではeyeになり、ドイツ語ではAugeになっただけのことです。
これは言葉が変わったというより、単なる「訛り」レベルです。
日本語の鮭を「サケ」というか、「シャケ」というかのちがいくらいしかありません。
その他の言語
フランス語
œil (エイ)
やや口を開き気味の「エ」なので「アイ」との中間くらいの音です。
英語のeyeとほぼおなじに聞こえます。
古英語の “ēage” が変化したというより、1066年のノルマン・コンクエストでフランス語の音に入れ替えられた可能性もあります。
ロマンス語 (英語とラテン語の関係)その1~ノルマン・コンクエスト
イタリア語
òcchio (オッキオ)
ポルトガル語
olho (オリュ)
ラテン語
oculus (オクルス)
英語では転じて「円形窓」「眼窓」の意味になっています。
英語に取り入れられたものでは次のようなものがあります。
ocular 目の、視覚上の、目の働きをする
oculist 眼科医
ocularist 義眼技工士
ocellus 単眼
binocular <bin (2つの) +ocular (目) →双眼鏡
optic (目の) とopt (選ぶ)
英語ではおなじ”opt-“という綴りになっていますが語源も意味もちがいます。
ギリシャ語系
古ギリシャ語optikós (目の、視覚の) から
optic 目の、視覚の。光学の
optical 視覚の。光学の (こちらのほうが一般的ですね)
optician 眼鏡屋
ophthalmic 目の
ophthalmology 眼科学
3つ目
triops <tría- (3つの) +ops (目) トリオップス (カブトエビ) 。2つの複眼の間に1つの単眼があるので「三つ目」と呼ばれる。
1つ目
cyclops <kýklos (丸い、円) +ops (目) キュクロプス、サイクロプス (丸目)。ちなみに1つという意味はありません。
ギリシャ神話の1つ目の巨人→ケンミジンコ (剣微塵子)
ラテン語系
optō (選ぶ) から
opt 選ぶ
option 選択
ヘマムシ入道
おまけ
「へのへのもへじ」より高度な「ヘマムシ入道」
耳の「ヨ」はつかないこともあります。
わたしは日本語教師をしています
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