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「ニュージーランド」「その他」
ニュージーランド
雀
ニュージーランドの空港の中には雀のような鳥がいる。
カウベル
おじさんは四国の剣山で買ったカウベルをリュックにつけている。
バイクで山に行って歩いたりするので熊よけである
あえて外さないでつけていった。
引っ手繰り、置き引き防止のためである。
といっても完全に自由にさせとくとうるさすぎるのでリュックに備わっているペットボトル入れのポケットに入れている。
日本では誰も振り返らなかったが、ニュージーランドではほぼ全員がこっちを見て凝視する。
そんなに珍しいか?
そんなにうるさいか?
ニュージーランドなら羊たくさん飼ってんじゃん。
羊の首にはつけないか。
いや羊以上に牛が多かったぞ。
寒すぎる冷房
季節は向こうの初夏。
といっても北海道の初夏みたいなもんで、どちらかというと春先でまだけっして暖かいとは言えない陽気。
なのに建物の中もシャトルバスの中も冷房ががんがん効いている。
まあ、飛行機も暖房は入れてるはずだがとても寒くてずっとフード付きのジャンパーを着ていた。
そんな中白人は半袖半ズボンとかいる。
やつらは体温が高いのだ。
けっして暖かいとは言えない陽気だが真冬ではないので、外に出ると暑くてかなわん。
でも脱ぐと荷物になるので着ていると汗だくになる。
英語
もともとおじさんのリスニング能力が低いのでなんとも言えないが、アメリカ英語とイギリス英語の発音のちがいくらいはわかる。
日本人にとってはイギリス英語のほうが発音がはっきりしていて聞き取りやすい。
歌を聞いていて歌詞が聞き取りやすかったらイギリス人だ。
アメリカ英語はとにかく母音が曖昧なのは言わずもがな。
tはよく消えるのでとても聞き取りにくい。
またtの後ろが母音だとdになってしまう。
だからwriterもriderも「ライダー」と発音する。
文脈で判断するしかない。
しかしニュージーランドの英語はどちらとも言えない。
ニュージーランド訛りなのだろう。
みあミランはもとハンガリー人だからまたちがうけど、機内で緑茶と誤解されないように「black tea」と言ったら「black coffee」が出た。
いや、teaはどんなに発音が悪くてもcoffeeには聞こえないだろう。
たんに向こうの勘違いだろうか。
行く前にかなりリスニングやスピークアプリで訓練したのに、ほとんど聞き取れなかった。
もうすこし通じると思ったんだけどな。
caravanをカラバンと発音するあたりはイギリス英語に似ている。
物価
物価はとても高い。
しかし物価が高いとはどういうことだろう?
お金の価値、つまりいくらで何がどれぐらい買えるかなんて人間がかってに決めたもの。
お金に絶対的な価値があるわけでもなく、物価に絶対的な基準があるわけでもない。
あくまで平均収入に対して、物の値段がどれぐらいか?という比較にすぎない。
よくアジア諸国の旅番組でラーメン1杯10円です。
とか、逆に
平均月収は1万円しかありません。
とかやっているが、
実態のない為替レートで日本円に換算したところで、ほんとはそのお金でどれぐらいのものが買えるか?が問題なのだ。
ニュージーランドの物価は日本円に換算して3~4倍するのだが、ニュージーランドの平均月収も日本の4倍ぐらいあるので、かれらにとってはべつに高くないのである。
ただ日本人旅行者が日本円を持っていくととても高くなる。
ハンガリーと日本
ミランになんでニュージーランドに来たかを聞けば、グライダーの環境が世界一というのがいちばんの理由だが、ハンガリーの貧しさも挙げていた。
ニュージーランドの1/3~1/4ぐらいだという。
しかし、先進国といちおう言われている日本でさえその1/3~1/4ぐらいだ。
日本はほんとに先進国なのか?
たしかに店には様々な商品が並んでいる。
町には高層ビルが建っている。
しかし、それらは何1つ自分のものではない。
ただそこにあるというだけで、自分のものではないのだ。
これが日本のエセ先進国ぶりとエセ豊かさぶりで、じっさいの庶民はとても貧しいのだ。
Steinlager
せっかくニュージーランドに来たんだからニュージーランド産のビールが飲みたいと思って店員に聞いたらこれを勧められた。
下痢する。
もちろんこのせいだけではなく、旅の疲れや、現地でのストレスなどいろいろあるのだがどうもこれは合わないみたいだ。
けっきょく1ダース買って2本飲んであとはミランにあげた。
日本に来たことがあるニュージーランド人
意外にも日本に来たことがあるニュージーランド人がけっこういた。
お持ち帰り
とにかく量が多すぎて辟易したがどこでもお持ち帰りの箱をくれた。
しかも日本にありがちなペラペラなプラスチックではなく、100均にありそうな蓋がちゃんと閉まるしっかりとした入れもの。
旅先でなければ家に持って帰って洗って使えるレベル。
鳥と虫がすくない
季節的なものだろうか。
盛夏は知らない。
朝晩はちょっと冷えると言っても日中はTシャツでもいられるぐらいの陽気だった。
でも日本のように鳶や烏のような大型の鳥が全然いなかった。
その代わり、雀からツグミぐらいの小型の鳥はちょくちょく見かけた。
それからうるさくたかってくる虫もいなかった。
モーテルで初日にいきなりクサギカメムシを見たのは驚いたがそれ1度きりだ。
ペーパータオル
モーテルで自炊をしようと思ってペーパータオルと洗剤を買った。
スポンジとゴム手袋はわざわざ日本から持って行った。
でもお湯で流せばだいたいきれいになる。
あとはレストランで食事をしたときに2~3枚もらってくればそれで用は足りる。
セミオートロック
モーテルのドアはセミオートロック。
そんな大袈裟なものではないが、鍵を持たずに外に出てしまうとラッチがかかり開けることができない。
泥棒よけにはなるけど自分も締め出される。
かならず鍵を持ってから外に出ること。
テレビの謎のアプリ
モーテルのテレビ。
自分でやったつもりはないんだが、2~3日してからスマホにテレビのコントロールボタンが現れた。
けっきょく使いかたはわからなかったがスマホをリモコン代わりにできるみたい。
グルテンフリー
レストランのメニューを見ると、ベジタリアンとかグルテンフリーとかすごくうるさい。
グルテンフリーのパンは3ドルアップとか書いてあるし、あとdairy free (乳製品なし) っていうのもある。
グルテンが悪いんではなくジョコビッチがアレルギー体質だっただけだからな。
日本
成田空港の床
成田空港の保安検査を通ったあとの中の床。
10mぐらいおきに躓く。
もちろん何も出っ張りはないのだが微妙に床が波打っていてしかもとてもグリップがいい。
それでなんでもないところで何度も躓く。
でも他の人は躓いてなかったのできっとおじさんだけみたいだ。
まるでこの旅行や人生のように躓いてばかり
機内のオーディオ
ANA国内線でイヤホンもらってもまわり (エンジン音) がうるさくて何も聞こえない。
ANAはいつも30分から1時間遅れる。
理由は機材 (飛行機) 到着の遅れ。いつもじゃん。
やったこと
忘れ物
とにかくボケボケで、成田空港の保安検査のところでマイレージカードなどを入れたケースをトレーに置き忘れる。
オークランドの入国審査でなんとスーツケースを置いたままダッシュ。
係官に教えられる。
クイーンズタウンの出口でバゲッジクレームを忘れてそのまま外に出てしまう。
まあ、先を急いでいたということもあるんだけどね。
感じたこと
年寄りばかり
これはいつどこに行ってもそうだが、グライダーや飛行機などの特殊な活動には若者がほとんどいない。
だいたい年寄りばかりだ。
若者が飛行機や車に興味がない?
いやレースの観戦なんかだと若者も大勢いる。
若者にないのは興味ではなく、金と時間なのだ。
アクロバットのように体力や集中力がいるものでさえ年寄りばかりだ。
飛行機に乗ってる人って自営業や社長が多いから。
観光旅行しているのも年寄りが多い。
そしてまちがいなく2人以上で、団体客のことが多い。
いわゆるツアー客だ。
ツアーでもたまたまいっしょになった人々ではなく知り合いの団体だ。
機内でもまるで自分らの地域のコミュニティハウスがごとく振る舞うので邪魔だ。
この人たちとおじさんをいっしょにしないでほしい。
若い人では女性同士は見かけるけど男同士は見かけない。
男は友だちと海外旅行どころか国内旅行もふつうはしない。
まあ女の子は1人じゃ危ないからという理由もあるが。
あとはカップル。
恋人か新婚旅行かまでは聞いたことがないんでわからないが。
場違い
そんな中おじさんのような一般庶民はかなり稀だ。
おじさんはこのようなところに行っていつも自分は「場違い」だと感じる。
自分はここにいる人間ではない。
ここにいる人種とはちがう。
おじさんは悠々自適ではない。
ボロい家に住んで、ボロい車に乗って、ボロい服 (糞掃衣) を着て、安いものを食べている。
外で飲まないし、食べないし、タバコは吸わないし、国内では旅行もせず、ほとんど県外に出たこともない。
そうして貯めたお金をつかって何年か何十年かに1度、1週間ぐらいの海外旅行をする。
ふだん、おじさんのかっこうや暮らしを見ている人は、この人がニュージーランドに1人で行ったとはぜったい思わないだろう。
おじさんはけっして裕福ではない。
どころか日本の政府がかってに決めた基準では貧困ラインより下だ
グライダー
グライダーに乗るのはじつに15年ぶり。
操作ももちろん気持ち悪くなったりしないか心配だった。
おじさんは乗り物酔いをしたことがない。
だから大丈夫だとは思うが、グライダーは45度や場合によっては60度バンクで何十回も旋回しつづける。
意外にも自転車に乗るがごとくグライダーの操縦もできた。
自転車と泳ぎは忘れないというが、グライダーも忘れない。
思い切ってラダーを踏めるのもアクロバットをやってきたからだろう。
ふつうのパイロットは舵をストッパーまでつかうことはないので。
一輪車
バイクのウィリーでいちばん大事なのは技術ではなく平衡感覚である。
どっちに傾いているかできるだけ早く検知して修正する必要がある。
それで一輪車に毎日乗っているが、これも功を奏したかもしれない。
グライダーでも大きく姿勢が変化してから修正すると大変だが、すこしの変化でも検知して修正すればほんのわずかな操作で済む。
これは三半規管ではなく、耳石の感度だ。
これは天性のものもあるが子どものときから車に乗っている環境だと乗り物酔いしにくくなると思う。
センサーが鍛えられるから。
満足度
じつはあれだけ待ち望んで大変な思いをして行ったんだが、「まあこんなものか」という感じだった。
もちろんwave flightや雲の上や山の上の景色や、浮遊感は素晴らしかった。
だけど「やったー!」とか「ヤッホー!」という感じではなかった。
遊覧飛行
上空ではたまに操縦桿を握ることもできたけど、もちろん離着陸はすべてミラン。
サーマルを探したり、waveを探して移動したりするのはすべてミランがやった。
自分は乗せられているだけ。
たぶん、もっと自分の力でそういうことがしたかったんではないだろうか。
5000mの雲の上を酸素吸入しながらグライダーで飛ぶなんてふつうの人にはできないことだけど、どこまでも乗せられてるお客さんにすぎなかった。
アクロバットがおもしろいのはもっと自分で操縦桿を握り、自分で機体を操る感覚を味わえるからだ。
アクロバットも、もし、ただ乗せられているだけだったらジェットコースターに乗ってるようなもんで、たしかにGを感じたり、スリルを感じたりすることはできるけど、自分でコントロールする楽しみはないだろう。
だから、おじさんは乗馬は好きだけど競馬は賭け事は別として好きではない。
レースを見るのはあまり興味がない。
自分が乗りたい。
国民性
これは海外に行くといつも思うのだが、日本人はとても心が貧しいと思う。
日本より物質が不足している国でも日本人より笑顔があるところが多い。
日本人はみんな下を向いて、笑顔もなく、暗い顔をして歩いている。
知らない人同士が挨拶することもない。
会話することもない。
じっさい毎日日本のどこかで2人が電車に飛び込んでいる。
(全員が死んでいるわけではないが)
毎日「電車不通」「人身事故」のニュースが出るが、何が人身事故だ。
飛び込み自殺と書け。
そして何万人という通勤客その他が迷惑を被る。
その反応は
「またかよ」
「迷惑なやつだ」
で終わり。
この異常な世界。
いい加減。適当
海外に行くといろんなことが「いい加減」「適当」である。
これは本来の意味の「良い加減」「適当」つまりちょうどいいという意味である。
人が大らかでぎすぎすしていなければ、自分も細かいことにこだわらないで済む。
日本にいるとつねに「きちんと」していないと日本人として生活できない。
悪い意味でいい加減なことも多々あるが。
生真面目ではなくヒステリックな日本人
おじさんは様々な習い事をしてきたがいつも思うのは日本人の先生、インストラクターは、ヒステリックでわがままだということだ。
先生は教える立場で生徒は学ぶ立場だが、同時にお金を払ってくれる「お客様」だということを忘れている。
客である生徒は便宜上先生を持ち上げるが、アホな先生がその上に胡座をかいている。
自分で考えない、決めない日本人
日本人のいちばん悪いところは「自分で考えない」ことである。
学校に反発、社会に反発とかいうチンピラでさえ自分の判断はなく、兄貴の言う通りに従う。
アホか。
アホだ。
反発するなら世の中を全員敵に回しても自分の考えと行動を貫き通せ。
細かい規則
日本人を縛りつけているのは細かい規則だ。
学校にいれば校則。
会社にいれば社則。
さらには法律にも違反していないし、倫理にも反していないのに、かってに「空気を読む」という規則に縛られている。
みずから縛られている。
安全音痴
自分で自分を守るという考えや行動がないから、日本社会はとにかく規則だらけだ。
熱いものに触ったら火傷する。
そんなことは自分の経験から覚えるものだ。
誰にも教わらなくても。
誰にも規則を決められなくても。
でも日本人はそれがないので熱いものに触って火傷する。
だからいちいち「熱いので火傷をするおそれがあります。触らないでください」と書かなければならない。
そんなのほっとけ。
グライダーでも横風何m以上は離着陸してはならないという規則がある。
そんなものはパイロットが自分で判断することだ。
この高さから飛び降りたら怪我するかな?とか、そういうことは自分で経験して覚えていくものだ。
縛られたい日本人
牧場がある。
牛 (日本人) がいる
牛は柵から外に出ない。
ところがじっさいは柵などどこにもないのだ。
牛がかってにそこに柵があると思っているだけ。
あるいは飼い主に「ここから外に出ると怪我するから出ないでね」と言われているだけかもしれない。
赤信号 みんなで渡って みんな死ぬ
自分で考えて判断する能力がないから、みんながしてれば自分もそうする。
みんなが崖から落ちて死んでも、みんなが赤信号で渡ってみんな車に轢かれていても、「みんなそうしている」から自分もそうする。
運
行く前はNZeTAにはじまり様々な問題があった。
それまでの人生も不運続きで心配だった。
じっさいオマラマに行くまでも乗り継ぎ、レンタカー屋の問題など障害が山程あった。
しかし、現地では最終日までいい天気が続き、毎日のようにwaveに乗れて3~4時間のフライトができた。
これはおじさんの人生の中ではとてもめずらしいことだ。
学生のときは自分で企画してお膳立てしたあげく乗れなかった。
オーストラリアに行ったら1週間ずっと天気が悪く場周飛行しかできなかった。
潰瘍性大腸炎や椎間板ヘルニアや虫歯などの心配があったがそれは出なかった。
帰ってきてから虫歯の被せが取れた。
あれが旅先だったら困る。
ニュージーランドのフライトに関してはこれ以上ない幸運に恵まれた。

