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「ロマンス語」
ロマンス語
「ロマンスとはローマのという意味であり、ラテン語の現代語に相当する」
というような内容でがっかり(^^)
romance (ロマンス) はもともと「ロマンス語で書かれたもの」という意味。
騎士道物語 (白馬に乗った王子さまがお姫さまを助けて結ばれる話) が多かったので、いつのまにか「恋愛小説」「恋愛事件」を指すようになりました。
ルーマニア語でRomânia (ロムニア)
英語で Romania (ロウメイニア)
日本では、ルーマニアというけど、本国の発音はかなり違いますね。
英語とラテン語の関係
英単語の45%がラテン語から来ている!
英単語の割合は、ラテン語45%、アングロ・サクソン20%、ギリシャ語15%、その他20%です。
ラテン語は印欧語族 (インド・ヨーロッパ語族) の中で、現在のイタリアの中部の「ラティウム地方」のひとつの方言にすぎなかったのですが、ローマ帝国が地中海のまわりを支配してヨーロッパじゅうに広がりました。
ノルマン・コンクエスト (征服)
ノルマン人はもともとバイキングで、フランスにやってきてノルマンディー公国を作りました。
1066年。ノルマン人はイギリスを征服し、ノルマンディー公「ギョーム2世」は「ウィリアム1世」としてイギリスを支配することになりました。
ということで、当初イギリスの王室ではフランス語がつかわれていました😮
これをイギリスの王室と呼べるのか疑問ですね。
このことでフランス語 (ラテン語) が一気に英語に広がりました。
英語ではウィリアム William、ドイツ語ではヴィルヘルム Wilhelm、イタリア語ではグリエルモ Guglielmo、スペイン語ではギジェルモ Guillermo、フランス語ではギョーム Guillaumeになります。
英語では動物と肉の名前がちがうのも
動物の名前はもともとの英語、肉の名前は食べるほうの支配者がしゃべっていたフランス語だからです!
cow (雌牛) , ox (雄牛) は英語。cattle, beef (ビーフ) はフランス語。
pig (豚) は英語。pork (ポーク) はフランス語です。
※ 現代フランス語ではありません。当時はいってきたフランス語をイギリス訛りに変化させた言葉です。
日本語のカタカナ言葉と同じです。
日本では「イギリス」というけど、イギリス人は「イギリス」とは発音しませんね。
ヨーロッパ人はあちこちの国を侵略しては滅ぼして、宗教も言葉もみんな変えてしまったよね。
南アメリカなんかほとんどがスペイン語とポルトガル語だし、アフリカは英語やフランス語に変えられてしまったところが多いよね。
古いゲルマン語とラテン語 (フランス語風) の混在
ノルマン・コンクエストで、45%もの単語がラテン語 (フランス語風) に置き換えられてしまったけど、それまで使われていたゲルマン語も残っていて、同じ意味を表すのに2通りの単語があります。
ここでいうゲルマン語やフランス語は、現代語ではなく、古い言葉です。
左が元々あったゲルマン語。右がラテン語 (フランス語風) です。
buy/purchase「買う/購入する」
speed/velocity「速さ/速度」<ラ vēlōcitās
drink/beverage「飲みもの/飲料」
clothes/apparel「着物/衣服」
生活に密着しているものはゲルマン語起源のもともとの英語が生き残り、改まった言い方、カッコつけた言い方に、あとから入ってきたフランス語起源のラテン語が使われるようになったようです。
日本語も、半分以上が外国語!
みんなが日本語だと思って、いやそんなことさえ考えたことないけど、じつは半分以上は外国語です!