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「左から来た車に はねられる」「正しい左右の確認のしかた」「正しい道路の渡りかた」
左から来た車に はねられる割合は、右から来た車の2倍というデータも!
夜間はさらに左から来た車に はねられる割合が高くなるそうです。
そもそもなぜ「右・左・右」なの?

左から来た車に はねられる割合のほうが高いわけ
- 時間がたてばたつほど車は近づいてくる。渡り終わりは左から来る車の車線にいるから。
- 左から来る車は、手前の車線の右から来て通り過ぎた車の死角になるから。
- 夜間は、対向車のライトがまぶしくて、対向車の後ろから出てくる人、前を横切る人が見えないから。 (蒸発現象)
① 時間がたつほど車は近づいてくる。

① 渡る前。右からと左からの車の距離は同じで、スピードも同じとします。ミニカーがなかったので飛行機だけど、車だと思ってね(^^)

② 道路の真ん中まで来ました。

③ 渡り終わる前に左から車が来てしまいはねられてしまいました。右からの車も同じところまで来ていますが、渡り終わっているので関係しません。
じっさいには、人をはねてやろうなんていう人はいないので、人が目の前に現れたら、ブレーキを踏んでスピードを落としたり、よけたりします。
また、渡る人も目の前に車が現れたら立ち止まるか、よけるかするでしょう。
この状況でぶつかるまで走り続ける車、または渡り続ける人は、「よそ見」をしているとしか考えられません。
近年、問題になっている「スマホを見ながら運転」「スマホを見ながら歩き」です。
どちらも問題です。
車の運転手は、エアコンとか、オーディオの操作で一瞬、目の前から視線をそらすことがあるかもしれません。

まったく横を見ないで渡る歩行者!
渡らせてあげるつもりで車間を空けたんだけど彼女はまったくこちらを見ないで渡りはじめました!
しかもセンターラインまで来ても左をまったく見ません。
対向車が来てたらまちがいなく轢かれてます!
なんでも「歩行者優先」と勘違いしている人がいるけど、
「横断歩道」が近くにあるときは「横断歩道を渡れ」
「車両の直前、直後を横断してはいけない」と道路交通法に明記されています。
もちろん信号があればそれを守るのは、人も車も同じです。
いや、法律うんぬんではなくて、はねられたくないから車を見るけどね。
はねられるものなら、はねてみろ、みたいな歩行者はどうかと思います(^_^;)
人と車ではなく、人と人だと思います。
道路交通法より抜粋
(横断の方法)
第十二条 歩行者は、道路を横断しようとするときは、横断歩道がある場所の附近においては、その横断歩道によつて道路を横断しなければならない。(横断の禁止の場所)第十三条 歩行者は、車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない。ただし、横断歩道によつて道路を横断するとき、又は信号機の表示する信号若しくは警察官等の手信号等に従つて道路を横断するときは、この限りでない。
車が時速60キロで走っているとすると、1秒でおよそ17メートル近づいてきます。
手前の車線を渡るのに5秒、まん中から向こうの車線を渡りきるのに5秒かかるとすると、ぜんぶ渡りきるのに10秒かかります。
左から来る車は、右から来る車の2倍、近づくことになります。
したがって渡りはじめるときは、左から来る車は、右から来る車の2倍の距離、離れていなければなりません。
まん中ではおよそ80メートル、渡り終わりでは160メートルも車が近づいてきます!
時速(km/h)を秒速(m/s)にかえる方法。
1km=1000m, 1h=3600sなので
1000/3600=1/3.6
時速を3.6で割ると、秒速になります。
でも、暗算で3.6で割るのはむずかしいですね。
そこで4で割って、一桁づつずらして足していきます。
どういうことかと言うと…
(例) 60km/hの場合
60÷4=15
15+1.5+0.15+0.015…=16.666666666…
まあ15+1.5=16.5でだいたいの数字はわかりますね
「横断歩道を渡る」
「青信号でなおかつ車を確認して渡る」が大前提ですよ!
さて、見えているのにそのままブレーキも踏まず、よけることもなくはねることは普通の人ならありえないので、他にも理由がありそうです。
② 手前の車の死角になって、左から来る車は見えない!
当然、車からも渡ってくる人が見えません!

① 右から来る車は見える。車からも人が見える。

② 左からの車は手前の車のかげになってまったく見えない。車からも歩行者が見えない。どちらからもおたがいに相手が見えないんです。

③ 手前の車が通り過ぎたので渡り始めました。車のかげから車が現れました。

④ 車からも人が見えなかったのではねられてしまいました。車から見ると対向車のかげから、とつぜん人が現れたので、停まることも、よけることもできませんでした。
③ 蒸発現象
簡単にいうと、対向車のヘッドライトがまぶしくて瞳孔が閉じてしまうので暗いところは見にくくなる。
歩行者が対向車の手前にいてもやはりまぶしくて人は見えない。
一方、歩行者は車のヘッドライトが自分を照らしているので、車から自分は見えていると思っている。


正しい渡りかた
それではどうすれば「安全に」渡れるのでしょうか?

① 「右を見る」まず右を見ます。右から来る車は見えますね。

② 「左を見る」右から来た手前の車が充分通り過ぎて、左側の遠くの車が見えるようになるまで左を見ます。この図ではまだ近すぎます。車が通り過ぎるのを待ってると、また右から車が来てしまうと思うかもしれないけど、次から次へと車が来る場所なら渡るべきではありません。面倒でも信号、歩道橋などがあるところまで行って渡りましょう。さあ左からも車が来ないことを確認しました。

③ 「右を見る (2回め) 」右を見て車が来てないのを確認してから渡り始めます。

④ 「左を見る (2回め) 」道路の真ん中に近づいたら、今度は左から車が来てないか確認します。ここがいちばん大事です。左から来た車に はねられるのが多いのは、左側のほうが「死角」が大きいのと、いちど確認して渡りはじめると、あとは自分が渡る「対岸」だけ見て、左を見ないからです。もし、ここで左から車が来ていたらたとえ道路のまん中でも立ち止まりましょう。あわてて走って渡りきろうとしてはいけません。

⑤ 左から車が来てなければ、「左を注意」しながら渡り終えます。
「右・左・右」まん中まで来たら、もういちど「左」ですね!
写真でおさらいしておきましょう。
右から来る車

右から来る車。歩行者から見たところ。見えますね。
道路の左に立つ歩行者。車から見たとき

左側の歩行者。バス停を歩行者だと思ってください。じっさいは運転者はセンターラインに近いところに座っていますが危ないので歩道から撮影しています。車間を空けていれば見えます。前の車の死角になるようでは、くっつきすぎです。
左を見て渡ろうとする歩行者からの視界

① 右から来た黒い車が手前を通り過ぎたので左を見てすぐ渡りはじめました。よく見れば、手前の黒い車の向こうに白い車がちょこっとだけ写ってるんだけど。

② 上の写真に写っていた白い車はすっかり隠れてしまいました。左から来る車はまったく見えません。左からは車が来ていないと思って渡ります。

③ おっと! 黒い車の向こうから、とつぜん白い車が現れました! 白い車の運転手も、対向車の黒い車のかげからとつぜんあなたが出てきたのでびっくりしました。

④ 左を見ていなかったり、あるいはタイミングがずれてもう少し早く渡りはじめていたらはねられていたかもしれません。
車で駐車場や路地から表の道に出ようとするときもまったく同じです。
左から来る車は見えないので、手前の車が十分通り過ぎるのを待ちましょう。


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