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「本屋さん」「人気」「繁盛」
なぜか人気のちいさな本屋さん
駅から少しはなれたところにちいさな本屋さんがあります。
駅前には大きな書店があり、まちがいなくこちらのほうが便利。
なのに、なぜかこのちいさな本屋さんにはいつもお客さんが大勢います。
人が求めるもの
田中さんは、会社の帰りに駅前の大型書店に行って、読みたかった本を探したんだけど見つかりませんでした。
店員に聞くと、無表情なまま、めんどくさそうに、こちらの顔さえ見ないで「その棚になかったらないですね」という返事。
どうしてもすぐ読みたかったので別の本屋さんを探しました。
駅からはなれたところにちいさな本屋さんを見つけました。
「駅前の書店にないのだからここにもあるはずないな」と思いながらも、なぜかお客さんがたくさんいるので不思議に思いながら中にはいりました。
ちいさな本屋さんなので蔵書は少ないです。
やはり、ありませんでした。
ところが予想外だったのは、店の人がこう言ったのです。
「ほかの本屋さんにないか電話して聞いてみましょうか? 」
本屋さんは何軒かに電話して、その本がある店を1軒みつけてくれました。
本を取っといてもらうように頼み、店の場所を教えてくれ、田中さんは紹介してもらった店で本を手にすることができました。
たしかにこの本屋さんでは本がなかったので売れず、当然、店にお金は入りませんでした。
それどころか電話する手間、電話代さえかかっています。
儲からないどころか、損したのではないでしょうか?
ところが…
田中さんはつぎに本を買うときに、迷うことなくこの店に来ました。
それはなぜでしょうか?
この店に来ればかならず欲しい本が手にはいるからです。
ほかの本屋さんに聞くのは言うまでもなく、なければ取り寄せてくれます。
駅前の書店で本を探すより、ここに来て本を探すほうが確実なのです。
知人にもこの店のことを話しました。
こうして、このちいさな本屋さんは蔵書は少ないにもかかわらず、お客さんは途切れることなく、少ないながらも確実に売上げを伸ばしていくのです。
商売の秘訣はお客さんが満足すること。目的がかなえられること。
こちらにも「入りたい店」について書いてます↓
入りたくなる店。入りにくい店。入りたくない店~ひげおじさんのよもやま話。戯れ言