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「言葉」「覚える」「行動」
お相撲さんが日本語を覚えるのはなぜ?
必要だからですが彼らは特別な日本語教育を受けたり、やり手の日本語教師がついてるわけではありません。
でも、日本語がうまいです。
あやかりたいです。
聞き流しではない!
ちまたにあふれる「聞き流すだけで覚える英会話」
ウソです。
詐欺です。
「eat (イート) 」という音を100万回聞いて、聞き取れて発音さえできたとしても、「聞いただけ」では意味がわかりません。
「いーと」という音を聞き取ったにすぎません。
それが言葉として意味を持つには、文字どおりその「音」の「意味」を知らなければなりません。
意味を知らなければ、カラスが「カアカア」と鳴いてる、あるいは鈴虫が「リンリン」と鳴いてる「ただの音」でしかありません。
もっといえば、風の音、車のエンジンの音と変わりありません。
カラスの「カアカア」を完璧に聞き取って、完璧に発音できても意味はわかりません😄
ことばがただの音とちがうのは「意味を持つ」ということです。
言葉と行動が連携することが大事
聞き流すだけとちがうのは「行動」をともなうことです。
「食べて」「食べましょう」「食べなさい」と聞いて、まったくわからないけど、他の人たちが食べはじめれば「食べる」に関係する言葉であることがわかります。
それが文法的に動詞の活用が何かとか、平叙文なのか、命令形なのかはわからなくても「食べる」ことであることはわかります。
しかも、1日に最低でも2回は聞きます。
まいにち聞きます。
また、食べようとして「まだ食べるな!」と怒られれば、それは「禁止」なのだということがわかります。
これが聞き流すだけだと、「食べて」が聞き取れたとしても、発音できたとしても、意味は永遠にわかりません。
「掃除しなさい」といわれて、まったくわからなくても、ほかの人たちが掃除をはじめれば「掃除すること」だということがわかります。
聞き流せない
とくにお相撲さんは先輩の言うことを聞いてそのとおりに動かなければなりません。
BGMじゃあるまいし。
動かなければ思いきり怒られます。
聞き流すのとはまったく次元がちがいます。
聞き流すのは、聞き取れなくてもいいんです。
ジェスチャー。ボディ・ランゲージ
教育法ではなく無意識にやっているのがこれです。
ことばが通じないとき、「食べる」仕草をしながら「食べる」といえば、意味がわかります。
「寝る」ときに両手を合わせて顔の横に起き、目を閉じれば「寝る」ことだとわかります。
聞き流すのではなく集中して聞け!
聞き流すのは何の役にも立ちません。
もし、リスニングの練習をするなら全身全霊で聞きなさい。
聞きながら、聞き取れた単語を紙に書いていくのも有効な方法です。
それこそ「聞いたつもり」ではなく、確実に「聞き取った」単語を手を動かして文字という形にするのですから。
行動をともなわず、ちょくせつ人と対面しない場合は、聞いただけでは何もわかりません。
すでに単語を知っている必要がある
知らない単語は聞き取れない
上にも書いたけど、意味のわからない言葉は「ただの音」です。
カラスの声、虫の声、町の騒音などといっしょで何百万回聞いても、意味のある言葉にはなりません。
いくら英語のニュースやドラマを見てもダメです。
だって1つも意味がわからないから。
とにかく単語を数多く覚える。
そうすれば自分が持っている頭の中の単語の辞書と、聞いた音を「照合」することができます。
自分が知っている単語が耳にはいれば、それはただの音ではなく「意味のある言葉」として認識されます。
ピエンソケウンスウェーニョパレシードノボルベラマスイメピンターバラスマノスイラカラデアスル
何だかわかりますか?
麒麟淡麗のCMでつかわれたジプシー・キングスのボラーレの出だしの歌詞です。
まずこれを聞き取って言える人はいないと思うけど、かりにものすごい聞き取りの能力と類まれなる記憶力の持ち主がいてこれを再現できたとして、意味はわかりません😄
100万回聞いて、100万回唱えても意味はわかりません。
意味がわかるためには、単語の意味を知らなければなりません。
そして、それは多ければ多いほどいい。
単語を覚えて、集中して聞け!
聞き流すのは騒音か、よくて音楽を聞いてるのと何ら変わりありませんよ!
わたしは日本語教師をしています
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