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「ヤマタノオロチ」「クシナダヒメ」「スサノオ」
せっかく料理をふるまってくれたオオゲツヒメを切り殺してしまったスサノオ。
また、おなかを空かせて旅をしてます。
川上から箸が流れてくる
川にやってくると川上から箸が流れてくるのを見つけます。
「箸が流れてきたということは川上に人が住んでいるにちがいない」と考え、川上に歩いていきます。
アシナヅチとテナヅチ (足名椎・手名椎)
しばらくすると老夫婦に出会います。
若い娘をはさんで泣いています。
アシナヅチ・テナヅチはオオヤマツミの子どもです。
オオヤマツミは大山津見、大山祇神と書かれるように山の神さまです。
オオヤマツミはイザナギ・イザナミの子ども。
日本書紀では、あのいたわしいカグツチがイザナギに殺されたとき、その体から生まれた1柱とされています。
かの有名なコノハナサクヤヒメもオオヤマツミの子どもです。
クシナダヒメ (櫛名田姫)
娘の名前はクシナダヒメといいます。
🐍ヤマタノオロチ (八岐大蛇)
訳を聞くと老夫婦は答えました。
老夫婦には8人の娘がいました。
ヤマタノオロチという頭が8つある大蛇がいます。
毎年、1人ずつ食べられて最後の1人になってしまいました。
もうじきこの娘も食べられてしまいます。
とても美しい娘だったのでスサノオはいいます。
嫁にくれるなら退治してやろう!
老夫婦もどこの馬の骨ともわからない男に娘をやれません。
「あなたは誰ですか? 」
「『アマテラス』の弟のスサノオじゃ! 」
「あの『アマテラス』さまの! それではぜひ嫁にもらってやってください」
櫛に変える
スサノオはクシナダヒメを櫛に変えて自分の頭に差しました。
🐍ヤマタノオロチ退治
スサノオは8つの瓶 (かめ) に酒を入れさせ、ヤマタノオロチを待ちます。
やがて日が暮れ、あたりが暗くなるとヤマタノオロチがやってきました。
ヤマタノオロチは酒に気づくとガブガブ飲みはじめました。
いい心持ちで酔っ払ったところを、スサノオが十拳剣 (とつかのつるぎ) でバッサバッサと首をはねていきます。
尻尾から剣が
尻尾を切ると、十拳剣の刃がかけて、中からべつの剣が出てきました。
誓約 (うけい) のときにアマテラスに噛み砕かれたはずの「十拳剣 (とつかのつるぎ) 」がまたここで登場します。
たんに「大きな剣」という意味でおなじものではないようです。
ここでつかわれた剣はとくにアメノハバキリ (天羽々斬) といいます。
草薙の剣 (くさなぎのつるぎ)
尻尾から出てきたのは草薙の剣です。
アマテラスにプレゼント
お姉ちゃんに迷惑かけたお詫びにこの剣をアマテラスにプレゼントしました。
須賀 (すが)
ヤマタノオロチ退治も終わり、クシナダヒメといっしょに住むところをさがしていて、気にいったところを見つけます。
「ここはなんて『すがすがしい』ところだろう! よし、ここを『すが』ということにしよう! 」
八雲立つ
スサノオは自分たちが住むお宮を立てたときに歌を詠みました。
八雲立つ 出雲八重垣 妻籠みに 八重垣作る その八重垣を
「松島や ああ松島や 松島や」の先駆けですね。
こうして、ひとたびスサノオの話は終わりますが、またすぐに出てきます。
お楽しみに!
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