英語は高コンテクスト語だ!

high context 高コンテクスト2025-12-08

「英語」「高コンテクスト」

英語は高コンテクスト語

よく物の本やネット上には、
日本語は高コンテクスト語、英語は低コンテクスト語だと判で押したように書いてある。
それは自分で考えもせずコピペのコピペをしているからだ。
ただ、どこかで読んだり、人に聞いた話を吟味することもなく鵜呑みにして、また自分も他の人に話すただの受け売りだ。

それはある部分では当てはまるが、べつの部分では当てはまらない。

よくある日本語の例

日本語が高コンテクストだというよくある例。

「明日ディズニーランド行かない?」
「明日はちょっと…」
というやつ。

ヨーロッパ人からすると「ちょっと何」なのかわからない。
けっきょく「行くのか?」「行かないのか?」どっちなん、ということだ。

もちろん日本人には単純明快だ。
答えは100%NO。
誰も悩まない。
いちいち文脈から判断しているわけではない。
「ちょっと…≠すこし」
「ちょっと…=NO」と覚えればいいだけだ。

ただ
「明日は予定があって行けない」
あるいは
「あなたとは死んでも行きたくない」
であっても
それを直接言うと相手を傷つけるから「ちょっと…」という言葉でオブラートにくるんでいるだけだ。
やさしさである。

しかしはっきりNOと言っていないことは確かなので、無神経なやつや、知っててあえて
「じゃあ、あさっては?」とか
「次の日曜は?」とか畳みかけてくる者はおる。

そういうときははっきり断ったほうがむしろ相手に対しての親切というものだ。
ずっとその気があるような素振りを見せるのはむしろ不親切である。

しかし、これは日本語のほんの一部の例を切り取って槍玉に上げているだけ。

曖昧な英語の例

日本人目線からすると「どっちなん?」という英語の例を出そう。

too, as well, also「も」

I can speak Spanish, too (=as well).
または
I can also speak Spanish.
という文がある。

これは
「わたし」スペイン語が話せる。
わたしは「スペイン語」話せる。

の2通りの意味がある。
文法上区別はできない😮

日本語ではどこに「も」がつくかで明確に区別する。
いつどこで誰が聞いても意味はおなじだ。
しかし英語は文脈状況で意味は変わり、判断しなければならない。

つまり、話の流れ。

誰かが
I can speak Spanish.
と言ったのに対して
I can speak Spanish, too.
と言えば「わたしも」

I can speak French.
と言ったあとで追加で
I can speak Spanish, too.
と言ったら「スペイン語も」

this weekend

日本語では過ぎた週末なら「先週末」「こないだの週末」という。
未来なら「今週末」「今度の週末」という。

しかし英語ではどちらも this weekend なのだ😮
どっちなん?

どうやって区別するの?
文脈で。
過去形か未来形かで。

I went to the beach this weekend.
先週末、海に行ったんだ。

I’m going to go to the beach this weekend.
今度の週末、海に行くんだ。

かれらにとっての this weekend は
いま話してる時点で「この時間から近い週末」という意味であり、先週末と今週末の両方がある。

英語は高コンテクスト語なのだ。

こんなに文法的に曖昧な言語はない。
相手に丸投げで「あとはそっちで理解しろよ」ということだ。

じつは似たような言葉が日本語にもある。

「先の台風では…」 (過去)
「先のことはわからない」 (未来)

時間だけでなく、空間にもつかう。
先が意味するところは、いま自分がいる時間・場所から離れたところ。

まあお互いさまですね😄

日本語を弁護しておけば、時間と空間両方につかうのは世界中の言語でよくあること。
場合によっては天気と時間がおなじ言語もある。

朝=明日(あさ=あした) ~ 「朝」と「明日」が同じ言葉の国

ヨーロッパ目線・標準

日本人の舶来主義・白人至上主義

言語にかぎらず文化や習慣などありとあらゆるものがヨーロッパ (アメリカをふくむ) で言われたり、書かれたりしている。
かれらがそう感じて、そう言ったり、書いたりするのは問題ではない。

日本人がなんでもヨーロッパの文化や習慣・価値基準を世界標準だと盲目的に受け入れてしまうことが問題なのだ。

どちらが正しいとか、どちらが偉いとかいう話ではなく、両者はただ違うだけだ。

日本語がアラビア語と並び世界一むずかしい言語というのも、あくまでヨーロッパ人目線である。
たしかに日本語は複雑であるが「も」の例文のように、文法的に明確に区別できるしっかりした言語の部分も持ち合わせている。

「ちょっと…」の使いかただけで日本語が高コンテクストとか、曖昧だとか言うのはお門違いである。

インド・ヨーロッパ語族という言葉があるぐらいかれらの言語は基本的におなじである。
だからヨーロッパの言語を1つ学ぶとほかのヨーロッパの言葉を覚えるのが簡単になる。
ほんと。やってみて。
単語レベルではなく文法的にも、言い回しにもじつにたくさん共通点があるのがわかる。

それに対して日本語やアラビア語がかけ離れているだけのことだ。
だから言うまでもないがみなさん日本人がヨーロッパその他の外国語を勉強するのには苦労するだろう。

おじさんはヨーロッパ人を悪く言っているのではない。
外国の文化・習慣・価値基準・風習・感覚・書物・統計といったものをなんでも正しいとか標準だとか無条件に鵜呑みにして、日本がおかしいとか恥ずかしいとか感じる日本人のほうが、それこそおかしいと思う。

日本人はもっと日本の文化・習慣・言語などに誇りを持っていい。
いや、持つべきだ。
それは高低、正誤、善悪ではなく、ただひたすらに違いがあるだけ。

日本の政治には誇りが持てないけどね。
埃しかない。

さっちゃん
ちぇっ!けっきょく最後はダジャレかよ

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