目次をご覧になりたい方はクリックしてください→
「ギター」「♭ (フラット) 」「苦手」「カポ」
ギターはフラット系が苦手!
弦を押さえて弾く ~ ギターの特性
ギターという楽器の特性として、弦を左手で押さえて右手で弾くことがあげられます。
ほかの弦楽器もおなじです。
フレットを右に移動していくと弦の長さが短くなるので音が上がっていく構造になっています。
弦の長さと音程についてはこちら↓
ティッシュ箱でギターを作ろう!
だから音を上げる (♯にする) ことはできるけど、音を下げる (♭にする) ことはできないんです。
ナットからブリッジまでの弦の長さをそれ以上伸ばすことはできません。
すると、弦を1つ低い弦にして、その弦の高いポジションを弾くことになります。
たとえば1弦のEに♭がついてE♭になると、1弦では弾けないので、代わりに2弦のD♯ (=E♭) を弾かなければなりません。
ギターでE♭の曲はEが半音下がったというより、Dが半音上がったD♯の曲だと思ったほうがいいです。
♭3つではなく、♯が6コついたと思えばわかりやすいかな。
だいたい4フレットを左の小指で押さえることになります。
これは初心者にはとくに大変です。
初心者でなくてもこれがたくさん出てくると、か弱い小指は悲鳴をあげます。
さらにフラットのしわ寄せで、1フレットのセーハがたくさん出てきます。
Fだけで泣いたのに、B♭、E♭。
こんなのがつづいたら人差し指も悲鳴をあげます。
じっさいには人差し指というより、肘につながってる腱を傷めます。
テニス肘?ギター肘?
いわゆるテニス肘のような状態になります。
肘のあたりを見ながら人差し指 (もちろんほかの指でも) を動かしてみてください。
指先から肘までがピクピク動くのがわかります。
よく腱鞘炎といいますが、とくに左手の肘につながる外側のあたりが痛くなったらムリなセーハのやりすぎなので練習を休みましょう。
どうしても弾きたければ1フレットのセーハが出てこない曲や、スケールの練習など。
まあ指を動かすことはいっしょなので弾かないほうがいいですが💦
パソコンのキーボードもいけません。
そもそもギターでこんな調性の曲を弾かなければいいんです=^^=
その点、♯が1コついても、音階の1つの音だけを右に1フレット移動するだけですから、シャープ系の曲はわりと弾きやすいんです。
管楽器はB♭!
Cの楽器もありますがトランペットなどは基本的にB♭!
ジャズなどいっしょにやろうとすると大変です。
おじさんは迷わず1フレットにカポをつけてAやEで弾きます。
管楽器のみなさん。
あなたは気持ちよく吹いてるけど、ギターが合わせてあげてるんですよ=^^=
魔法の道具 ~ カポタスト
カポとかカポタストロ、カポダストロともいいます。
もともと歌い手のキーに合わせて音程をすぐ変えられるように使われるものです。
あらかじめFでどうしても弾かなければならないとわかっているなら、1フレットにカポをつけて、Eで弾きます。
超楽です♬
カポの種類
木の穴にコルク栓のように差しこんで回すもの
木の摩擦だけでとまってるのでよく外れます💦
滑り止めのためにチョークを塗ったり、すこし水で濡らすと外れにくくなります。
また透明の紐状のものが切れます。
これは使い古した3弦を代用します。
1フレットは充分に押さえきれないので音がビビってしまいます。
ムリに締めると紐が切れます。
また超立体的なので、左手でカポのすぐ横のフレットを押さえるときに邪魔になることがあります。
見た目がオシャレですがあまり実用的ではありません。
ライブでつかってる人もいますが、「まあ外れたらつけ直せばいいや」くらいの気持ちでしょう。
虫の足みたいな溝に引っかけるもの
ワンタッチで便利です。
軽くてかさばりません。
欠点は装着位置が変わると棹の太さが変わるのでそのつど帯の長さを調整しなければならないことです。
ネジ式
丈夫だしまず外れることがありません。
棹のどの位置でも合います。
欠点はネジを回すのがめんどうなことくらいでしょうか💦
カポつけるとこんなに楽♬
カポがあなたの代わりにずっと1フレットをセーハしてくれます。
楽なだけでなく開放弦が共鳴するので音がよく鳴ります。
じっさいFの曲は弾きにくいだけでなくギターではぜんぜん音が鳴らないでボソボソ、ブツブツいうような音になってしまいます。
弾くほうは大変なのに、聞いてるほうはむしろイマイチという、何のメリットもない調性とコードです。
10弦ギター
この音が鳴らない問題を解決するためにナルシソ・イエペスは10弦ギターをつくりました。
共鳴弦
6弦の下に4本。
フラットの調弦をした弦をつけ加えました。
これで♭系の音や和音が出てきても音が鳴るようになりました。
もちろんデメリットもあります。
デメリット
残響
すべての音が共鳴するため、こまめに消音をしなければなりません。
Aを弾いてるときに、A♭の音が残って鳴っていると、メチャクチャ気持ち悪いです。
ふつうのギターではこんなことは起こりません。
調弦
それから調弦が大変。
10本調弦しなければなりません。
きちんと調弦しないとうなりが発生して響く楽器ではなく、うるさくて濁った音の楽器になってしまいます。
共鳴のためにつけ加えた4本の低音弦は押さえて弾くことはほとんどないそうですが、そのぶんミスタッチで要らぬ音を出してしまうおそれもあります。
自然に慣れていく
曲の難易度が上がるにつれて途中で転調してFやB♭が出てきてしまうこともあります。
それは慣れてくればだんだん弾けるようになるので、初心者のうちにムリして弾く必要はありません。
そんなことでギターが嫌になったり、挫折したり、はたまた腱鞘炎になって弾けなくなったりすることのほうがバカらしいです。
カポも大いに活用しましょう!
ギター初心者 ~ 弦の張りかた・チューニングのやりかた
ギターの超マニアックなチューニング方法 ~ チューナーでは満足できない人へ
ギターとピアノの違いと共通点
エレアコのビビリ ~ 原因はスピーカーかも
ティッシュ箱でギターを作ろう!