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「社長」「資質」
社長になるには
- 人を人とも思わないこと
- いい加減であること
- 人の意見は聞かないこと
- 自分がやりたいようにやること
人を人とも思わないこと
社長たるもの、人を人と思ってはいけません。
社員はもちろん客でさえ道具や手段だと思わなければいけません。
もちろん適度な愛想笑いや社交辞令はつかうけどそれはあくまで手段としてで、あにはからんや、顧客や取引相手、外部の人間に対しても横柄で尊大で傲慢な態度を取ります。
これも作戦の1つ。
人は他人の評価や肩書、見てくれで判断する愚かな生き物
人間というのはおかしなもので、自分の判断を信じることなく、他人の評価や振る舞いに左右されがちなものです。
だから「偉そう」にしていると、まわりの人間は「この人は偉い人だから敬意を持って、いや下手 (したて) に出てご機嫌を取らなければならない」と思い、いや思わされ、そのような言葉遣いをしたり、そのような行動を取ったりします。
軽トラに作業着で来るとバカにするくせに、運転手付きの高級車にスーツを来てやってくるともてなします
とくに日本人はそうですね。
高級そうなものを身に纏い、顎を上げて人を見下していると、まわりの人間が「偉い人」として扱います。
もちろんみんながそうではないですが、こと人目を気にする民族の中では、かえってそれを逆手に取って自分が尊大に振る舞うことで「他人に気を使わせます」
自分が空気を読むのではなく、他人に空気を読ませるんですね。
言うまでもなくおじさんはこんなやつには最大級の軽蔑をします。
他のものは媚びへつらい、揉み手をするのに、おじさんは逆に見下すので激怒します
いやおじさんは言います。
お前誰だよ?
何様のつもり?
お前は馬か
人と話すときにいつも顎を上げて、鼻の穴を相手に見せて、見下ろす視線になるやつがいます。
これは馬がやることです。
馬は図体はでかいけどとても臆病な生き物なので、臆病な馬ほど人が近づくと頭をできるだけ高く上げ、人を見下ろして威嚇します。
首を人の目線に下げてくる馬は、人懐こいのもあるけど、人を怖がっていない証拠でもあります。
いい加減であること
社長たるもの、頭脳明晰で現在の状況、世の中の動向、人の好み、トレンド (流行) 、需要、人々が求めるものに敏感で、またこれから先未来の動向、これから何がどう変わって、何が求められるようになっていくのかなどを洞察する能力が必要だ…と思うでしょう。
あにはからんや
頭脳明晰で几帳面で、細かい分析ができて、現状、そして未来の状況を読み取って把握できる人は社長にはなれません
社長はバカで無神経で無頓着でズボラでなければやっていけません。
神経細やかで真面目な人は社長にはなれません。
すぐノイローゼになってしまいます。
死語か
1円2円なんかどうでもいい。
そんなもん社員の給料を減らせばいい。
それで嫌なやつはやめればいい。
だからクズしか集まらない。
それでもいい。
買い叩いて、四六時中社員を怒鳴りつけながらも、賢くてほんとに状況がわかっていて、会社のために働く社員より、蹴飛ばしてすこしでも動けばいい。
牛馬を鞭で叩いて動かすようなもなんです。
いいんです。
安いから。
社員が鬱病になってやめようがそんなの社員の自分のせい。
わしゃあ関係ない。
そいつが精神力が弱いだけだ。
まじめ人間はバカを見る
人間としての誇りや尊厳を持っている社員が不良品をはねれば、社長が飛んできて烈火の如く怒鳴り散らします。
腐れや節のある木材を中に入れて表面をきれいな木材で覆って結束して出荷します。
トラックで1日かかるような遠方に送ったものが全部、返品されます。
当たりまえです
大赤字です。
でも大丈夫。
社員の給料が安いから。
競合会社がなければやりたい放題
信用問題?
そうです。
おじさんならこんな会社の製品は2度と買いません。
でもなんで潰れないの?
それはこんな安くてクズの仕事をするところが他にないからです。
買うほうも品質が悪いことをあるていど見込んで買ってます。
不良をネタに買い叩いたりいくらでも返品できるからです。
ただこれもちゃんとした会社なら工程が滞り、納期に間に合わなくなるのでつかわないんですが。
われわれが100円ショップで買い物をするのとおなじです。
100円なら1回でもつかえれば元が取れるとか、いくつか買ってそのうちのいくつかがつかえればいいと思って買うんです。
返品があれば朝礼で社長が社員を罵ります。
「もっと検品しっかりしろ!」
う~ん。ここだけ聞けばまともだけど、
「入れとけ!」って言ったのあんただよね。
真に受けて社員が不良品をはじくと、また社長が血相を変えて飛んできます。
「入れとけ!つかえるだろ!」
社長は顧客に謝るでもなくこんなことを続けます。
じゃ、なぜ潰れないの?
そんな不良品でも買うところがあることを知っているからです。
たまたま今はそういう劣悪な市場なのでできるけど、ちゃんとしたものが出回ればただちに客はいなくなり倒産します。
はっきり言って運がいいだけ
みなさん知らないだけで、新しい会社は次々に生まれ次々に倒産していきます。
でも、大企業ならニュースになるけど、有象無象の家族会社なんかだれも話題にしません。
だから知らないだけです。
会社は30年続けばいいと言われています。
会社の存続は経営手腕や経営者の能力に関わっているのではなくただひたすらに「運」が牛耳っています。
だから、笊のようなどんぶり勘定でも成り立つんです。
そう。
社長が鋭い観察力や洞察力をもって時代の波を乗り越えているのではなく、単に運がよかっただけです。
だから、とうぜんある日とつぜん倒産する可能性は大いにあります。
おじさんは小規模な会社に務めた経験が多いので、社長を間近に見ます。
効率悪くても社員の給料が安いからいい
会社は効率が悪く、残業や休日出勤ばかりさせます。
いちおう残業手当や休日出勤手当は出たので超ブラックではないけど、おじさんの目からすれば、これは残業しなくても、休日出勤しなくても時間内にできる仕事だと思います。
でもいいんです。
安いから
納期・工程管理ができてないからいきなり朝礼で、「今日中にやれ」という指示が出ます。
いや朝礼どころか、昼頃に作業してるときにとつぜん現場にやってきて「今日中にやれ」ということもあります。
昼休みに「さっさとやれや!」と無理やりやらされたことも何度もあります。
「何時になっても今日中にやってもらうからな!」
こういうときは時間外手当は出ません。
休憩時間もなくなります。
晩ごはんも食べずに夜10時すぎまでやらされる。
肉体労働ですよ。
製材所なれば大きな騒音が出る。
でも村全体が製材所で成り立ってるようなところだから苦情も来ない。
こんな会社に7年もいたのはひたすら子どものためです
まあ世の中の多くの人がこういう状況でしょう。
ブラック企業なんて当たりまえ。
週48時間労働なんて絵に描いた餅。
役立たずの労働基準監督署
労働基準監督署もまたクズのたまり場。
文句があるならいつでも相手になるよ。
機械の安全装置は壊れてる。
おじさんが就職して半年で、たった20人の社員の2人が製材機で指を飛ばす。
4年で2人が死ぬ。
労働基準監督署が見に来るが、来るだけ
おじさんも子どもがいなければ内部告発するか、いや、そもそもこんな会社1日でやめてるけどそれができない悲しさ。
ひたすら、金のため。
内部告発してまで戦う価値のない会社だ。
そんなことに時間と労力をつかうくらいなら、他の会社を探したほうがいい。
これで営業停止にも経営停止にもならないんだから、労働基準監督署なんてほんとにクズだ。
いやはやほんとに非道い会社だった。
作業中に救急車が来る。
会社の前で止まった。
なんか事故があったな。
でも会社は何の報告もなくそのまま作業を続けさせる。
ドクターヘリが来たこともある。
しかし会社からは何の説明もない。
3時の休憩で何かあるかと思ったけど何もない。
誰も聞かない。
おじさんはフツーの感覚の人間なので「何かあったんですか?」と聞けば、誰かが指を飛ばしたと。
それも笑いながら言う。
小さい会社なので直接社長だ。
しかも続けて、帯鋸に体を真っ二つにされた人の話までする。
こいつは人間じゃない。
こういうやつが社長になるんだ。
しかもこの状況で操業停止にもならない。
何だよ。
労働基準監督署!
労働基準監督署が来るときだけヘルメットを被れという。
指を飛ばした機械に「使用禁止」という紙がぶら下がってる。
フツーはその機械を片付けるだろう。
いや、指を飛ばしてドクターヘリが来た後も当たりまえに使ってますから
「使用禁止」の札をぶら下げたまま。
安全装置があると機械が止まるので外してある。
あるいは壊れても直さない。
だって使わないんだからいいじゃん
こんな会社、日本に、世界にいくらでもありますから。
労働基準監督署が来るときだけその機械にカバーをかけるけど、おがくずが散乱していて思いっきり「毎日つかってます」と主張してるだろう。
でも大丈夫。
労働基準監督署のアホは見ないから
それとも見て見ぬふりか?
いや、あの間抜けな連中は素で気づいてないだろう。
フツーの会社なら事故があったらすぐ会社全体で操業停止して、社員を集めて、こんなことがあったと報告して、それぞれの部署の機械の点検や使いかた・安全について再確認させるだろう。
いやフツーの会社はしないのかもしれない。
毎朝、無給で朝礼を30分もやるが前日の事故のことはいっさいなかった
社長は社員が安全上の問題で死んでも笑っていられなきゃいけないんだね。
悲しみを隠しているんじゃなくて、ほんとになんとも思ってない。
なんか思ってるんなら、事故の報告や安全点検をさせるよね。
なんたって朝、とつぜん配置換えを伝えられて、一度も使ったことがない機械を試行錯誤で使わせるんだから
これで怪我人、死人が出ないほうが不思議。
怪我しても死んでも文句は言われないが、機械を壊すと文句を言われる。
そういやあ、おじさんは一回150cm角の重たい杉の角材に指をはさんで病院に行ったことがあったけど、そのとき「治療費は払うから自分の保険でやれ。階段で転んだことにでもしておけ」と言われた。
意味がわからなかったんだけど、要するに会社の労災にするなということだ。
労働基準監督署のトンマたち。
知ってるか?
労働基準監督署の連中も安全や労働者のことなんか考えてない。
事故があったから、あるいは上からの命令でしかたなしに来た、いや来させられた。
だから現場を見る気なんかない。
労働環境を是正する気なんか毛頭ない。
さっさとこのくだらない仕事を終わらせて帰りたいと思っているだけ。
この会社でだれが怪我しようとくたばろうと俺たちには関係ない
できるだけ面倒なことがありませんように
人の意見は聞かないこと
社長たるもの、他人の意見など聞いてはいけません。
自分が絶対です。
人の話を聞く時間がもったいない。
ていうか、四の五の言ってんじゃねえよ、くらいのもんです
いやならやめろ。
人の話を聞いて、自分のやりかたを変えてはいけません。
いちおう会議など開いても自分の自慢話と株の話と為替の話ばかり。
役員や社員がみんな自分の奴隷であることを知ってるから会議とは名ばかりで人の話など聞きません。
役員や社員は年寄りのよもやま話を聞かされるだけです。
自分がやりたいようにやること
上と同じことですが、とにかく自分が絶対です。
人の言葉に迷ったり、動揺したり、行動を変えたりしてはいけません。
他人がなんと言おうと、自分がやりたいようにやります。
自分が気に入らないやつは首にします。
「気に入らないから」という理由では首にできないのであの手この手で嫌がらせをします。
最終的に本人から「やめたいんですけど」と言わせます。
自己都合
そして退職理由はかならず「自己都合」です。
会社でどんなパワハラ、セクハラ、モラハラ、嫌がらせがあろうと「自己都合」です。
こちらも裁判などすればその時間と労力がもったいないので争いません。
こんな会社と関わっているとが無駄です。
社長も知ってるから自信満々で「自己都合」にチェックさせます。
こんな会社と争っているより、さっさと次の仕事を探して始めたほうがいいから。
むすび
こうして今も世界中にブラック企業とクズ社長がはびこっています。
だって、きめ細やかで、人のことを考える、やさしい人は社長になれないから
だからおじさんはけっして社長にはなりたくありません。
たとえ頼まれても、いくら積まれても社長にはなりません。
おじさんはクズにはなりたくないので。
たとえ貧しくても人間としての尊厳を持って生きたいです。
それができないならこの世とおさらばです。
社長は英語ではpresident。
これは大統領も表します。
世界の国々の大統領も社長とおなじで人を人と思ってはいけません。
かれらは地球を何度も滅ぼせるだけの核ミサイルを持っています。
敵国を滅ぼせるだけでいいじゃん。
でもこんなに持つのはアホだからです
とうぜん核ミサイルをつかえば相手の都市は破壊できるかもしれないけど、死の灰は自分にも降りかかります。
地球は狭いんでね。
もしやるなら相手の国にシールドを張って、けっして放射性物質が外に出ないようにしないとダメですね。
また核ミサイルをつかってしまうと、相手の領土がバッチイので使えません
瓦礫の山は片づけられるけど、放射能汚染は自然に弱くなるのを待つしかないから。
原子力発電所は事故でなくて寿命が来て廃炉するのにも何十年もかかります。
放射性廃棄物の半減期はン億年なので、どこかに置いとくしかありません。
それでも原子力発電所をつくり、動かす政治家。
賢い人間ならやりません。
かれらはアホだからできるんです。
日本の首相は国民の投票ではなく与党の中でかってに決められます。
だから表向きは日本のトップでも政府の傀儡です。
いずれにせよ、ほんとに国民のことを考える人は首相にはなれません。
人を人と思わない人が首相になれます。
だから、おじさんは大統領にも首相にもなりたくありません。

