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「王子さま」「お金」「力」「強さ」「男」
王子さまであるあなたが好き
ゴルディア国の王子オーロはあるときお忍びで城を抜けだし城下に出かけました。
そこで1人の町娘に出会います。
彼女の名前はアバリシアといいます。
2人はひと目でたがいに惹かれあい恋に落ちます。
楽しい夢のような時間はあっという間にすぎ、日も傾いたので王子オーロは城にもどらなければならなくなります。
「そろそろ帰らなきゃ」
「えっ、もう帰るの?」
「うん」
「また会える?」
「なかなかむずかしいな」
「どうして?わたしが嫌いなの?」
「いや、そうじゃないんだ…じつはその」
王子オーロは自分の身分を明かします。
「ぼくは町で一般の人と恋したり、結婚したり、生活したりできないんだよ」
「なら、お城を出てわたしと町でいっしょに暮らしましょう。愛があればどんなことでも乗り越えていけるわ!」
王子オーロは城と王子という身分を捨てて町娘アバリシアのもとに
「アバリシア会いたかった」
「わたしもよ。オーロ」
「ぼくはもう王子ではない。自由の身だ。結婚しよう!アバリシア」
「えっ?もう王子じゃないの?」
「そうだよ。ふつうの人とおなじように暮らそう!」
「…」
「どうしたの?アバリシア?」
「わたしは地位とお金があるあなたが好きだったの。お金のことを考えずに楽に暮らしたかったの。王子でもない、お金もないあなたには用はないわ。さよなら」
「待って!アバリシア!」
地位とお金と若さと、強いあなたが好き
アバリシアはお金に困らない楽な生活がしたかっただけです。
もっというとごちそうを食べたいだけ食べ、きれいなドレスを日替わりで着たかっただけです。
王子でもない、お金もない男には興味もないし用もありません。
愛があればどんなことでも乗り越えていけるなんて嘘っぱちです。
日本の自殺者数
年間3万人→2万人
警察庁のデータによれば1998年は年間約3万人。
そのうち男性約2万人、女性9850人。
その後も年間約3万人が続き、2010年から減りはじめたものの、
2019年は約2万人。
男性が約14000人、女性が約6000人。
男性は女性の2倍!
つねに男性が女性の2倍以上です!
男はつらいよ
この数字がすべてを物語っています。
もちろん女性は軽い自殺未遂で終わってしまうのが、男性は破壊的な自殺に走りやすいという性差もあるかもしれません。
でも、女性の2倍以上亡くなっていることにまちがいはありません。
その背景にはつぎのようなことがあります。
男は稼がなければならない
男女平等や女性の権利がかしましい昨今ですが、どこが平等なのでしょうか?
いまだに男が稼いで家族を守らなければならないという社会通念がまかりとおっています。
男女平等を叫ぶ女性もデートのときは男性が払うのが当たりまえだと思っています😅
男は強くなければならない
男女平等を叫ぶ女性も重い荷物は男性が運ぶのが当たりまえだと思っています。
重い荷物を見ると女性は急にしおらしくなります。
「あたし~女だから~重いもの持てないし~」
力仕事や汚れる仕事は男性がやるのが当たりまえだと思っています。
おじさんはいま田舎で暮らしていますが草刈りは論ずるまでもなく「男の仕事」です。
「男女平等だからわたしもやります」という女性に会ったことがありません。
男は弱音を吐いてはいけない
女性は自分は弱くても弱音を吐いてもいいけど、男性にはそれを許しません。
男性には肉体的にも精神的にも強くあることを要求します。
もし男性が弱音を吐くとただちに去っていきます。
「こんな人だとは思わなかったあ。がっかり👋」
本音をもらすと親密度が増すのはドラマだけの話です。
もし、彼女をとどめておきたいのならけっして弱音を吐いてはいけません。
けっして!
男はじつは生物学的、生理的に弱い
男女の平均寿命を見ればわかります。
2019年のデータで
女性が約87歳。
男性が約81歳。
これには男性が外で力仕事、危険な仕事をすることで命を落としやすいという理由もあります。
アフリカなどでは猛獣の餌になってしまうこともあるでしょう。
日本で林業は就業人口に対する死者数がもっとも多い業種ですが、女性も参入してきたとはいえ高齢の女性はまずいません。
そして、いちばん多い事故の原因がかかり木といって、切ったけどそのときすぐ倒れずにほかの木に引っかかったものです。
しばらくしてからとつぜん風などで倒れる。
ほかの木を切ったらすき間が空いてかかり木が自分のほうに倒れる。
かかり木を倒そうとして下敷きになる。
おじさんはかかり木の直撃を受けたことがあります。
それで林業をやめました。
新生児も男児のほうが死ぬことが多いです。
むかしから一姫二太郎 (2人ではなく2番目が男の子という意味) なんていいますが、女の子のほうが産みやすく丈夫で育てやすいからです。
男女の生まれる確率は半々でおなじはずなのに、男の子のほうがすこしだけ多いんです。
その理屈はわかりませんが、男の子のほうがたくさん死んで、成人男女がおなじくらいの割合になるようにできているんですね。
ところが医学の進歩で男の子が死ななくなった。
それで男余りの社会になるという皮肉な状況になっています。
劣性遺伝子の影響
遺伝子が劣性なのではないですよ。
性染色体が女性はXXなので、かたほうに不具合があっても、もうかたほうが健全ではあれば障害は出ません。
ところが男性はXYなので、Xに不具合があるとかならず障害が出てしまいます。
Yはオスになる印で、ほかの情報はほとんどなく、生物によってはO、つまり「ない」とオスになるものもあります。
劣性遺伝子による遺伝病としては色盲、血友病、筋ジストロフィーが有名ですね。
女性の色盲、血友病、筋ジストロフィーの確率はとても低いのです。
しかし、お母さんが劣性遺伝子を潜在的に持っている (保因者) と、男の子が生まれたとき障害が出ることがあります。
女性はかたほうにこれらの遺伝子を持っていても障害が出ません。
XX両方ともこの遺伝子になったときだけ障害が出ます。
寿命も短く、自殺も多い
つらくても弱音を吐けない。
危険な仕事をしなければならない。
もともと生物学的には弱い。
男はつらいよ!