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「遷喬」「小学校」「江川三郎八」「山田方谷」
旧 遷喬尋常小学校
岡山県真庭市にあります。
現在の遷喬小学校はすぐ近くの別の場所にあり、いまでも子どもが通っています。
旧 遷喬尋常小学校は保存され、いつでも誰でも無料ではいれます!
平成11年に国指定重要文化財となっています。
おなじ敷地には久世エスパスがあり、ホールと図書館と喫茶店があります。
江川三郎八 (えがわさぶろうはち)
小学校とは思えない洋風のオシャレな建物は江川三郎八によるものです。
明治40年 (1907年)
町の予算の3倍もの費用を投じて建てたそうです。
よく作らせてもらえましたね!
平成2年 (1990年) まで小学校としてじっさいにつかわれていました。
すぐ近くにやはり江川三郎八の手による木山神社があります。
遷喬 (せんきょう) とは?
詩経。小雅。伐木
出自幽谷遷于喬木
幽谷より出でて喬木に遷る (ゆうこくより いでて きょうぼくに のぼる)
「鶯 (うぐいす) が薄暗い谷間から飛び立ち、高い木に登る」
という意味から学問に励み立身出世することを表します。
中国の詩経にある伐木 (ばつぼく。木を切ること) という題の詩から。
「遷鶯 (せんおう) 」ともいいます。
山田方谷 (やまだほうこく)
名付け親はこの学校の創始者である山田方谷。
遷喬という言葉は辞書に載っているので、山田方谷がつくった言葉ではないみたいですね。
鳥取県と京都府にも遷喬小学校がありますが直接の関係はないようです。
木山神社には山田方谷が4歳のとき!?に書いたといわれる書が保管されています。
校舎
外観
正面
裏側
入口のアーチ
小学校とは思えないオシャレなデザインです。
昇降口
東西にありますが今はふさがれています。
左側はトイレです。
通気口
遷喬の石碑
裏側からもはいれます。
講堂
格天井 (ごうてんじょう)
換気口
舞台
ここで伊藤義輝さんのギターコンサートが開かれたこともあります。
廻り階段
階段も凝ってます。
廊下
改修工事。屋根裏にはいる 2015年12月
屋根裏の小屋組みの改修工事の際、屋根裏にはいって中を見学する機会がありました。
屋根裏
トラス構造は江川建築の特徴の1つです。
屋根
ふだんは見ることのない屋根です。
軒下
足場から軒下が見られます。
ただの小学校に凝った装飾が見られます。
このバッテン模様も江川建築の特徴です。
足場からの眺め
校長室
展示物
ALWAYSの撮影につかわれました。
校章 (徽章)
高瀬舟
久世は旭川 (あさひがわ。北海道の旭川とは関係ありません) が流れており、この川をつかって物流が行われていました。
旭川は岡山市を通って瀬戸内海に流れ込んでいます。
久世の「久」と「小」をもとにしたデザインで大正13年 (1924年) からつかわれていました。
平成6年 (1994年) に化粧直しをしたときにもとの「帆かけ船」にもどされました。
模型
ここにあるものは江川三郎八の設計によるものです。