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- 1 単語だけ。文章は使わない!
- 2 人は相手に合わせてしゃべるもの
- 3 そもそも外人はみんな英語をしゃべると思っていませんか?
- 4 “Two minutes.” (具体例 1)
- 5 “Coffee, please.” (具体例 2)
- 6 笑顔☺+相手の顔を見る
- 7 Beef or chicken? (具体例 3)
- 8 別の言葉に言いかえる
- 9 身振り手振り。書く。
- 10 店は物を売るところです。
- 11 Kann ich mit Kreditkarte bezahlen?
- 12 知っといたほうがいい言葉
- 13 日本語でもいいので言葉をしゃべりましょう!
- 14 おじさんオススメの記事
- 15 注目の記事
- 16 話題の記事
- 17 人気の記事
「海外旅行」「単語」「笑顔☺」「身振り」「手振り」「言い換える」
単語だけ。文章は使わない!
別の記事で「フレーズを覚える」と書いたけど、「それもむずかしい! 」「2~3日、観光に行くだけ」だったら、フレーズも覚えなくていいです。
これはあなたが海外旅行に行ったときだけでなく、あなたが日本にいて外人があなたに話しかけてきたときも、まったく同じです。
“What’s this?” は覚えるな! 旅行英会話。海外旅行で必要なことはこちら
でも、単語だけは知らないとどうにもなりません。
それから、ある程度フレーズや文法を知っていてもあえて使わないことです。
人は相手に合わせてしゃべるもの
これはそうしようとしているのではなく、自然にそうなるんです。
相手がゆっくりしゃべればこちらもゆっくり。
相手が早口だとこちらもつられて早口になります。
また、日本人同士でも相手が標準語だとこちらも標準語で。
相手が方言をしゃべるとこちらも方言をしゃべります。
同じ方言を話す人にかぎりますが。
中には、相手のしゃべり方にかまわず、しかも自分の方言でベラベラまくしたてる人もいるけど、そういう人はもともと「人の話を聞く気がありません」(^^)
そんな人と話をしてもムダなので相手をするのはこちらからお断りしましょう。
その人は、会話をしているのではなく、「大きな声で」「独り言」をしゃべっているにすぎません。
ゆっくりしゃべってもらいたかったら、自分がゆっくりしゃべる
これがいちばん効果的です。
“Please speak slowly. (ゆっくりしゃべってください) 」と言いながら、自分が早口でしゃべれば相手も早口になり、聞き取れません。
単語のみで聞けば、相手も単語で返してくる。
あまり外国語が得意でないのに、特定のフレーズだけ知ってて、それだけ練習して、「完璧な文法」と「完璧な発音」で質問すれば、相手も「完璧な文法」と「完璧な発音」で返してきます。
「この人は自分の国の言葉をよく知ってるな」
なんて考えてはいません。
自然にそうなるんです。
それに引き換え、たどたどしい単語だけでしゃべれば、あきらかに「この人は外国人で言葉がよくわからないな」と思うでしょう。
それはあなたが外国に行ったときだけでなく、逆の立場で外国人が「カタコトの日本語」でしゃべれば、あなたは「この人は日本語がよくわからないんだな」と思うでしょう。
同じことです。
そもそも外人はみんな英語をしゃべると思っていませんか?
誰もそんなこと言ってないし、誰も教えてないのに、日本人の根底にこれが根づいてしまっています。
なぜでしょうか?
1つは外国語というと英語しか習わないということがあります。
2つめの理由として、アメリカの影響力が強く、アメリカとの結びつきが非常に大きいということが挙げられます。
日本にいる外人でいちばん多いのが米軍関係のアメリカ人でしょう。
3つめに、巷にあふれる横文字は (アルファベット、カタカナふくめて) ほとんどが英語です。
人種差別するつもりはないけど、日本人の心にある「外人」とは「白人」をさします。
アジア人は除きます。
中国人も、韓国人も「外人」なのに、「外人」といえば「白人」を思い浮かべるでしょう。
日本にいる外人は、じっさいにはアジア系の方が多いと思います。
「教師は全員外国人」なんて謳い文句の英会話教室もあったけど、中国人も韓国人も「外人」です(^^)
これはしかたのないことで、日本ではめったに白人を見ることがないし、アジア人だとしゃべらなければわからないし、その辺にいても気がつかないということがあります。
白人を見るのは、主要な観光地です。
日常的にいるのは、英会話教室の教師か、米軍の基地関係の人です。
しかし! イギリス、アメリカ以外では英語をしゃべれない人が大勢いる!
当たり前のことなんだけど、じっさいに海外に出てみないとこのことがわからないんです。
英語が公用語になっているイギリスやアメリカでさえ、まったく英語を理解しない移民がたくさんいます。
ヨーロッパに行けばほとんどが「白人」だけど「英語」を母国語とする人はほとんどいません。
スペインならスペイン語、フランスならフランス語、ドイツならドイツ語が「公用語」であり、「母国語」なんです。
「そんなの知ってるよ」と言うかもしれないけど、あなたが初めてヨーロッパ行ったらみんな英語をしゃべると思ってしまうでしょう。
でも、英語が通じないことに愕然とします(^^)
もちろん彼らにとっての「外国語」として英語を学び、しゃべれる人はいます。
でも、ネイティブではないんです。
自分の英語力もさることながら、ほんとに英語がわからない人がたくさんいるんです=^^=
彼らはヨーロッパ国内でもあちこち移動するし、移民もたくさんいます。
だからもしあなたがネイティブ級の英語をしゃべれたとしても、ヨーロッパ (もちろん他の英語圏でない国でも) ではまったく役に立たないことがよくあります。
というより、役に立ちません。
あなたがすることは英語をしゃべれる人を探すことでしょう。
英語をしゃべるのはむしろ観光客です。
彼らはふだんから言葉が通じない人と接しているので、その接し方を身に着けています。
身振り手振りが大きいのもそのせいでしょうね。
大事なことは外国語を完璧にマスターすることではなく、いかにコミュニケーションをとるか? です!
“Two minutes.” (具体例 1)
おじさんがドイツに旅行に行ったときのことです。
博物館の中にあるカフェでパニーノというハンバーガーみたいなものを注文しました。
オーブンで温めはじめました。
しばらくして「できたかな? 」と見に行くと、こういう場合はこちらが聞かなくても、「できた? 」「まだ? 」と聞きに来たことはわかります。
店員は一言 “Two minutes. (2分) ” と言ったんです。
これはとてもわかりやすいです。
もしここで現地語で
「今あたためているところでございます。恐れ入りますがもうしばらく時間がかかると思います。あと2分くらいかかると思うのでもうしばらくお待ちください」
と言われたら何も聞き取れないでしょう(^^)
この長々とした文章の中で重要な情報は「2分」だけなんです。
でも、この長い音の羅列の中に「2分」という言葉と音は埋もれてしまいます。
もちろん同じ言葉を話す人同士ならこのほうが丁寧でいいでしょう。
日本国内で、明らかに日本人とわかる者同士で「2分」しか言わなかったら、「なんて無愛想な店員! 」と思ってしまいます(^^)
でも、色んな国からの観光客がやってくるようなところでは、知りたい情報の「2分」だけを言ってもらうことはとてもありがたいのです。
おそらく、この店員も言葉のわからない観光客に慣れているからこれができるんだと思います。
外国人慣れしてない人は、相手がわからないと、さらにくどくどと、長々と説明しようとしてさらに相手を困らせてしまいます。
“Coffee, please.” (具体例 2)
これだけでは失礼だなどともっともらしく言う人もいるけど、そんな人はほっときましょう。
これで充分です。
日本語なら「コーヒーください」「コーヒーお願いします」くらいのもんですね。
喫茶店に行って、「誠に恐れ入りますが、もしできたらコーヒーを一杯所望したいのですがお願いできますでしょうか? 」なんて言ったら、店員は「丁寧な人だ」とは思わず、「面倒くさい奴だ」と思うでしょう(^^)
笑顔☺+相手の顔を見る
これが大事です。
単語だけしか言わなくても、相手の顔をちゃんと見て、笑顔で言えば、嫌な感じはしません。
これがよそを向いたままとか、しかめ面をして言われたら不愉快でしょう。
もっと言えば、「誠に恐れ入りますが、云々」と丁寧な言葉を使っていても、よそを向いたままとか、しかめ面をしていれば、全然、丁寧だと思わないし、不愉快な奴だと思うでしょう。
人に道をたずねるときも、怖い顔で近づいたらみんな逃げていってしまいますよ(^^)
Beef or chicken? (具体例 3)
国際線で機内食が出るときにかならず聞かれる言葉です。
乗客がたくさんいて、毎日やってるのでめんどくさくてぶっきらぼうな言い方してるのかと思いますか?
う~ん。中にはそういう人もいます。
これは上に書いたようにやっぱり笑顔であなたの顔を見て言うか、しかめ面をして顔も見ずに言うかでわかります。
もしこれを「お客様。失礼いたします。機内食ですが牛肉と鶏肉があります。どちらがよろしいですか? 」と聞かれたら、何を言ったのか全然わからないでしょう。
大事な「牛肉」と「鶏肉」の単語は長~い文章の中に埋もれてしまいます。
別の言葉に言いかえる
もしあなたが言った「単語」を相手が知らなければ、百万回くりかえしても相手はわかりません(^^)
別の言葉に言いかえましょう。
それがわからなければさらに別の単語を持ち出してきましょう。
そうすればそのうち相手が知っている単語が出てくるかもしれません。
あなたが海外に行ったときも、知ってる単語は少ないかもしれないけど、あなたが知ってるかぎりの言葉を出してみましょう。
「ちょっと意味が違うな」と思う言葉でもいいです。
その状況によって、相手もわかってくれることが多いです。
身振り手振り。書く。
とにかくボキャブラリー (知ってる単語の数) が少なければ、身振り手振りに頼るしかありません。
使える手段は何でも使いましょう。
もし、メモ帳とペンなどを持っているのであれば書きましょう。
また、書いてもらいましょう。
言葉はコミュニケーションの手段の「ひとつ」にすぎない!
言葉だけに頼ろうとしない。
ありとあらゆる手段を使いましょう!
店は物を売るところです。
何をわかりきったことを、と思うかもしれないけど、これは重要です。
陳列してある商品を指さして、指を1本出せば、「これが1個ほしい」と言ってることはわかります。
状況で言うことは限られる。
たとえば、ふいに誰かにぶつかったとき、何語でも「あっ、ごめんなさい! 」と言えば、相手は「謝ってるんだな」ということがわかります。
もし、あなたが怖い顔して相手を睨みつけながら「ごめんなさい」と言ったら、「なんだこの野郎」と言ってると思われるかもしれないので、表情や仕草は大事です(^^)
込んでる店で向こうから人がキョロキョロしながらやってきて、あなたのところに来て、テーブルまたは椅子を指さして「dvocqfjv mcbnx?」と言ったら、「ここ空いてますか? 」と言ってるに違いありません。
テーブルを指さして「これ何ですか? 」とか、ましてや「わたしは少女ですか? 」などと言ってるはずがありません。
あなたは笑顔で手のひらを上に向けて差し出して「どうぞ」と言えば、相手は日本語を知らなくても「空いてるんだ」「座っていいんだ」とわかります。
もし誰かが来る予定なら、手のひらを下に向けて横に振り、首も横に振れば「空いてないんだな」ということはわかります。
指さして誰かがそこに来て座るというジェスチャーをしてもいいです。
Kann ich mit Kreditkarte bezahlen?
なんて決して言ってはいけません=^^=
店員はあなたが知らない、あなたが聞き取れない、単語と文法と速さで答えます。
店員が意地悪なのでも、外人に対する対応を知らないのでもありません。
あなたが悪いんです(^^)
ビザ? マスターカード?
上にも書いたように、店は買い物をするところです。
店員はまちがいなく店のものを売る人で、そこにやってくる人はまず99%、店の物を買いに来た人です。
世界共通の暗黙のルールで、店の物を持って帰るには、現金、クレジットカード、デビットカード、小切手などで「代金を支払う」ということがお互いにわかっています。
だから、あなたはビザカードを持っているならそれを見せて「ビザ? 」とだけ言えばいいんです。
もっと言ったら、何も言わずにクレジットカードを差し出してもいいでしょう。
使えるなら、店員は何も言わずに受け取るし、クレジットカードが使えないなら、カードを見てから手や首を横に振るでしょう。
知っといたほうがいい言葉
お願いします
英語なら “please (プリーズ) “
ドイツ語なら “bitte (ビッテ)”
スペイン語なら “por favor (ポルファボール)”
フランス語なら “s’il vous plaît (スィルブプレ)”
といったところです。
これをつけるだけで何かを聞くにも、頼むにも、感じはだいぶ変わります。
あなたが店員で、海外からやってきた外人が一言「うどん」と言うのと、「うどん。お願いします」と言うのでは全然、ちがいますよね。
あとは「ありがとう」「ごめんなさい」「こんにちは」
日本語でもいいので言葉をしゃべりましょう!
店に入ったら日本語でいいので、「こんにちは! 」と言いましょう。
もちろん「笑顔」を忘れてはいけません=^^=
「ありがとう」「ごめんなさい」も日本語でいいです。
そのときの状況で相手は「たぶん『ありがとう』と言ってるんだろう」とわかりますから。
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