はし~箸。橋。端。どうやって区別しているか?

「箸」「橋」「端」「はし」「高低アクセント」「アクセントの滝」

ひげおじさん
さっちゃん。「箸」「橋」「端」はみんな「はし」って読むけどどうやって区別するかわかる?

さっちゃん
そんなのかんたんよ! 前が高いと「箸」、後ろが高いと「橋」になるのよ!

ひげおじさん
じゃあ「端」は?

さっちゃん
えっとお、「端」と「橋」は一緒ね…

高低アクセント

この記事での決めごと

「/」後ろの音が上がる。
「\」後ろの音が下がる。

日本語では音の高さが上がったり、下がったりする「高低アクセント」を使っています。

アクセントの滝

それで「箸」は「は\し」。
「橋」は「は/し」のように区別することができます。

でも、「端」も「は/し」なので、「橋」と区別できないですね。

「は\し」のように「音が下がる部分」を「アクセントの滝」といいます。
これについてはのちほど書きます。

助詞が高低を分ける! 

単語レベルでは一緒だけど、文章になると違いが出てきます! 

「はしをわたる」という文章で説明しましょう。

「橋を渡る」→は/し\を、わ/たる

「端を渡る」→は/しを (\) 、わ/たる

わかりますか? 

どちらも「は/し」と後ろが上がるアクセントなんだけど、
そのあとの「を」が、

「橋」の場合は下がり、
「端」の場合はそのままで下がりません。

あくまで標準語のアクセントで、方言によって変わります。
とくに西日本では高低アクセントが逆になることが多いようです。

おそらくこれを読んだ人は誰もこんな規則があったなんて知らなかったでしょう。

でも、知らないし、学校でも習わないのに、みんな無意識にこの使い分けをしています。
それは自分のまわりの大人たちがしゃべっている言葉を聞いて覚えるんですね。

さっちゃん
それは知らなかったあ!

同じようなグループに「はな」があります。

「花」も「鼻」も「は/な」で後ろが上がるんだけど、文章になると違いが現れます。

例:「はなをみる」

「花を見る」→は/な\を、 (/) み\る

「鼻を見る」→は/なを、み\る

文脈で判断する

このように高低アクセントで区別もするけど、アクセントはまったく同じものもあります。

じっさいには「文脈」「意味」から判断していることが多いです。

たとえば「雲」と「蜘蛛」はどちらも「く\も」で、
文章になっても「く\もが」と、同じになるんだけど、「雲」と「蜘蛛」はあまりに違うものなのでまず間違えることがありません。

「空にくもが浮かんでる」といったときに、ふつうの人は「雲」を思い浮かべます。
「蜘蛛」が空を飛んでいることもあるかもしれないけど、「蜘蛛が浮かんでる」という表現はふつうはしません。
それなら「蜘蛛が飛んでる」と言うでしょう。

「くもが巣を張ってる」といったときに、「雲」を思い浮かべる人はいないでしょう(^^)

箸。橋。端。

これらの言葉も文脈から間違えることはまずありません。

それでも一休さんみたいに頓知 (というより、おじさんは屁理屈だと思うけど(^^)) で、「はしをわたるな」という文字を見て、『「端」なら渡ってもいいんだよね』なんて言う人もいるので、「端」のほうは、「はじ」とか「はじっこ」とかいう言いかたもしますね。

でも、日本人は助詞 (が、は、をなど) までふくめて本人も知らずに「高低アクセント」で区別するという高度な技を駆使しているということを知ってください。

おそらく日本語を学ぶ外人にとってはかなりの「ハードル」だと思います(^^)

しかも、これはあくまで標準語の話で、地域によって高低アクセントは変わるので日本語は「超難関」の言葉だと思います。

アクセントの滝

これも日本語のすごいところです! 

こんな文章があります。

「まいにちしんぶんをよむ」

① これが「ま\いにちし/んぶんをよ\む」だと「毎日、新聞を読む」という意味です。

② ところが「ま/いにちし\んぶんを (/) よ\む」だと「毎日新聞を読む」という意味になります。

アクセントの滝は1つの言葉のまとまりに1つしか現れない

上の①のように、「ま\いにち」というと、「毎日」が1つのまとまりとして無意識のうちに認識されます。
なので、つぎに続く「新聞」が別のまとまりとして区別されます。

②の場合は、「し\んぶん」のところで初めて「アクセントの滝」が現れるので、「まいにちしんぶん」が1つのまとまりとして認識されます。

同時多発テロ事件

2001年にあった事件ですが、おじさんはこの時のニュースがとても気になりました。
発音がです(^_^;)

「ど\うじ た/はつ て/ろじ\けん」と当初からアナウンスされていました。

こう発音すると、最初の「同時」で言葉が切れてしまうんです。
それは文法的にどうのこうのではなく、そう「聞こえてしまいます」
気持ち悪いです。

しばらくしてから「ど/うじたはつ (\) て/ろじ\けん」という放送局が出てきました。
こちらのほうがしっくりします。
こう発音すれば「同時多発」までが1つのまとまりとして認識できます。

そもそも「同時に」って「ど/うじに」って尻上がりに発音しますよね。

当時は「アクセントの滝」のことは知りませんでしたが、なんか気持ち悪かったです。

さっちゃん
日本人。すごい!

ひげおじさん
そうじゃ! 日本人はもっと自分の国の言葉に誇りを持っていい!

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