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「潰瘍性大腸炎」「神経痛」「悪化」
坐骨神経痛 sciatica (サイアティカ)
発症の経緯
とつじょ神経痛になり、腰から右膝にかけて痛みと麻痺が起きました。
横になっているときや、椅子に座っているときは問題ないんだけど、立ち上がって5~10分でだんだん痛くなってきて力もはいらなくなり立っていられないくらいになります。
不思議なことは立ってすぐ痛みが起きないことです。
神経が何かに圧迫されるなら立った姿勢になったとたん痛みを感じるはずです。
また、痛くなってから座ってもすぐには楽にならないことです。
これもまたすこしずつ痛みが引いていきます。
10年くらい前にギックリ腰をやりましたが、その後は物を持つときや前かがみになるときなどに気をつけ、膝、腰のストレッチもやることで、たまに痛みは感じるけど腰痛になることはありませんでした。
考えてみれば潰瘍性大腸炎も10年くらい前。
体が傷みはじめた年齢ですね。
今回のような痛みは今まで感じたことがなく、また重いものを持ったわけでもない、ぶつけたわけでもない、変な姿勢をしたわけでもない、激しい運動をしたわけでもない、何の前触れもなく日曜日の朝に起きて朝食をつくるために台所に立っていたらだんだん痛くなってきました。
薬のバッティング
おじさんは10年以上前から潰瘍性大腸炎でアサコールを飲んでいます。
これも炎症を抑える薬なんですけどね。
ロキソプロフェンNa
抗炎 (消炎) 鎮痛薬は潰瘍を悪化させるおそれ
ちゃんと潰瘍性大腸炎でアサコールを飲んでいることは伝えたんだけど、鎮痛薬にこれが出ました。
Loxoprofen Sodium Hydrate
ロキソプロフェンナトリウム水和物
禁忌事項
消化性潰瘍のある患者〔プロスタグランジン生合成抑制により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがある。〕
(keggより引用)
おくすりの情報
おくすりの情報にも書いてあります。
究極の選択
潰瘍を取るか、神経痛を取るか?
もちろん鎮痛薬を飲んだらかならず潰瘍が悪くなるというわけではありません。
ただ、その可能性が高いのでふつうは潰瘍の患者にはこの鎮痛薬はつかわないそうです。
べつにアサコールとロキソプロフェンが化学反応を起こすというわけではありません。
ただ潰瘍を悪化させるおそれがあるということです。
胃潰瘍であって大腸には影響ないという話もありますがどんなもんだか?
「黒白二鼠のたとえ」の旅人の気分です。
目の前のトラに食われるか、崖下に落ちて龍に飲みこまれるか?
どっちがいい?
ちなみに butting は「頭突き」などのボクシングの反則技のことで、日本では「物事がかち合う」ことにつかいますが、日本だけです。
英語では
scheduling conflict (予定の衝突) といいます。
レバミピド (胃薬)
Rebamipide
胃炎・胃潰瘍に対する薬です。
内因性PG (プロスタグランジン) 増加作用、胃粘膜血流増加作用、胃粘膜粘液量増加作用、胃アルカリ分泌亢進などが示唆されている。 (keggより引用)
鎮痛薬が胃を荒らすので、胃を修復する薬が同時に処方されます。
放火魔の後ろを、大工さんがついていくみたいなおかしな関係です。
風邪引いて病院に行ったときも、風邪薬とべつに胃薬が出されるのでおかしいと思ってたけど、あれも風邪薬が胃を荒らすからなんですね。
「わたし、喉が痛いんで、おなかは何ともないんですけど」と言ったら、
「こちらの薬が胃を荒らすので胃薬も出るんです」と言われたことがあります。
タリージェ (神経障害性疼痛治療剤)
いちばん最後になったけどこれが神経痛の治療薬です。
Mirogabalin Besilate
ミロガバリンベシル酸塩
ミロガバリンは神経系において電位依存性カルシウムチャネルの機能に対し補助的な役割をなすα2δサブユニットとの結合を介して、カルシウム電流を抑制することにより鎮痛作用を発揮すると考えられる。さらに、ミロガバリンの鎮痛作用には下行性疼痛抑制系のノルアドレナリン経路に対する活性化作用も関与していることが示唆されている。 (keggより引用)
よくわかりませんが、α2δサブユニットにフタをして、カルシウム電流が流れにくくすることで、神経の伝達を妨害して、要するに神経を麻痺させるということですかね。
もっと平たく言うと「痛みを感じにくくする」薬です。
だから厳密には治療薬ではなく、麻酔薬 (麻痺薬?) ですね。
したがって脳も麻痺します。
副作用として眠気があるので機械や車の運転をしないようにということですが、これも風邪薬によく書いてありますね。
人によって差があるので様子を見ながらにしましょう。
本剤による神経障害性疼痛の治療は原因療法ではなく対症療法であることから、疼痛の原因となる疾患の診断及び治療を併せて行い、本剤を漫然と投与しないこと。 (keggより引用)
じっさい kegg には「対症療法」であることをはっきり書いてあり、原因を取り除くことが必要だと書いてあります。
薬局で
具合が悪いので薬をもらってさっさと帰りたいのに薬局に行くと
「今日はどうされましたか?」とかならず聞かれます。
あれには理由があって、薬局で「薬学管理料」をもらうために客 (患者) に薬の説明をしなければいけないことになっています。
いえ本当はお金に関係なく、薬の説明は義務です。
そしてそれは薬局の自己申告です。
ほとんどの人は見ないで捨てると思うけど、「薬学管理料180点」のように書かれています。
1点=10円なので1800円です。
自己負担3割で、1800 × 0.3=540円が自己負担額。
ただおじさんのようにおなじ病気で3カ月ごとに10年も通って、まったくおなじ薬を飲んでいるのに、薬の説明は要らないし症状は変わらないのでそれをいちいち薬剤師に言う必要があるのか?という疑問は感じます。
「いつものやつ」という感じですね。
そのへんを考えず機械的にオウムのように同じことをしゃべる薬剤師は文句を言われるのもむべなるかな。
お薬手帳
めんどくさい、そんなもの要らんと思うかもしれないけど、これを持っていくとすこしだけ安くなります。
薬剤師
事務的な通り一遍のことしか言わないと思うけど、今回の件ではちゃんと「潰瘍のおそれ」について説明がありました。
「 (医者が処方したから出すけど) できれば飲まないほうがいいです」
「朝晩2回になってるけど、どうしても痛いときだけ頓服 (とんぷく) したほうがいいです」
なんかこのセリフ、前にも聞いたことがあるな?
ああそうだ。
打撲でこの病院に来たとき、やっぱり鎮痛薬が出てこの薬局で「飲まないほうがいいですよ」と言われ、そのときは一過性で我慢できる痛みだったのでせっかくお金払ったのに鎮痛薬をぜんぶ捨てたのを思い出しました。
疑義照会 (薬剤師法第24条)
ただ潰瘍が悪化するおそれがあるとわかっているなら、そのまま薬を出さずに医師に確認することが必要です。
処方箋のまま出してお金もらって「飲まないほうがいいですよ」というのはどうなのか?
診療報酬、調剤報酬とも改定
診療報酬は1年ごと、調剤報酬は2年ごとに変わります。
何気なく薬学管理料180点と書いたけど、3カ月前は57点でした。
もらう薬はいつも同じで数も同じなのにずいぶん変わりました。
逆に調剤技術料は約半分、薬剤料は1割ほど下がっていて、総額では1割強安くなっています。 (2022年4月)
針と電気治療
生まれてはじめて針を打たれました。 (迷惑の受身?)
いや、打っていただきました😅
思ったほど痛くなかったけど、場所によってはチクッとするところもありました。
MRIの検査 (30分くらい) のときもそうだったけど、針より15分おなじ姿勢で横になっているほうが辛かったです。
だんだん背中や腰が痛くなってくるんだけど、寝返りが打てない。
電気治療も15分でした。
1回じゃ効果が出ないのかもしれないけど、まったく効き目はありませんでした。
すこしでも楽になるかと思えば変わらず。
痛みが引かないようなら1週間後にまた行ってみるか。
痛いだけなら我慢すればいいだけだけど、歩けないどころか立っていることもできないんじゃ生活できないからな。
不幸中の幸い、右足だけ。
それから座っていれば大丈夫なので車の運転も今のところできる。
でも今は台所に5分立ってるだけでも足が痛くて立っているのがきつくなってくる。
鎮痛薬の影響
さて月曜日の夕方に薬をもらってその晩は飲みました。
夜はタリージェ (神経障害性疼痛治療薬) も飲むので、つぎの日の火曜日は朝だけ飲むことにしました。
大腸炎は半年以上、寛解の状態がつづいていてお通じは朝1~2回。
ところが火曜日の午後3時ころという中途半端な時間に便意を催しました。
あのいやな感覚です。
実💩はないのに肛門のあたりがすこし熱くなるような感じ。
じっさい実はほとんどなく終わり出血はなかったけどなんか肛門のあたりに違和感を覚えます。
そして、部屋にもどってくるとまたすぐ行きたくなる。
ヤバい!
完全に大腸炎の症状だ。
またすぐトイレに行って座るけど、もちろん実は出ません。
都合3回つづけて行ったけど、幸いなことにまだ出血はありません。
翌朝、悩んだけどまだ立ち上がると5分で足が痛くなる状態。
鎮痛薬を飲みました。
まるで毒☠を飲むような緊張と恐怖感です。
できれば飲まないに越したことはない。飲みたくない。おじさんはべつに好きで薬を飲んでいるわけではありません。
しかし、痛みは生活できないレベル。
まさに、目の前のトラ🐯に食われるか、崖から落ちて龍🐲に飲みこまれるか、どっちがいいですか?という究極の選択。
いやどっちも嫌です。
この日も朝はもちろん午後の中途半端な時間に3回くらい、それも立てつづけに行きました。
出血はありませんでした。
3日目の朝。
飲むのをやめました。
まだ痺れてるし痛いけど15分くらい立っていられるようになりました。
そして、この日は午後のトイレはありませんでした!
こんなに覿面に効果が現れるのか!
それも副作用の悪い効果が。
痛みのほうはいくらか減ったけど痺れは残っています。
2022-04-28