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「親の影響」「友だち」「環境」「自分の中にあるもの」
三つ子の魂百まで
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親の影響
遺伝子もさることながら、生まれて最初に見るのが両親。
そして、両親の好みと思惑で育てられるのだからその影響は半端ではないです。
そのころに植えつけられた価値観や善悪の尺度、行動パターンなどはなかなか変わらなくて当たりまえです。
人は変わる!
下りは楽。上りは大変!
人は良くも悪くも変わるものですが、悲しいかな、下り坂を転がり落ちるのはカンタンで、上るほうはなかなかむずかしいです。
「人はかんたんには変わらない」
というの事実です。
ただそれは、「いいほうに変わる」場合で、「悪いほうには」いともカンタンに変わります💦
たとえば酒や薬に溺れた人が、やめるといってもまた元にもどってしまいがちです。
太りすぎの人がジョギングをはじめても1日でやめてしまいます。
あなたが本来持っているもの
おなじ家にいて、おなじ親に育てられても、兄弟姉妹でも変わります。
それはあなたが本来持っているものです。
それが成長するにつれ表に出てきます。
思えば何でもできるとは言わない
「あきらめずに努力すれば夢は叶う」なんていいません。
そんなのは、たまたま運が良くてうまくいった人が、あたかも「自分の努力と才能の結果だ」と思い上がっているだけです。
大いなる勘違いです。
だから、こういう言葉は世間的にうまくいった人しか言わないでしょう。
そもそも、講演とか、自伝とか、そういうものはたまたまうまくいった人しかやらない、書かないからです。
失敗した人、いちども浮かび上がることなく低空飛行どころか地面を這いずり回っている人、ホームレスなどの、講演や書物に触れることはないでしょう。
かりに、世間的にうまくいってない人が講演をしてもだれも聞かない。
町角で声高に叫んでも誰も聞く耳を持たない。
世間的にうまくいってない人が本を出しても誰も読まない。
かりに話を聞いても、本を読んでも説得力0です。
大それたことはできなくてもすこしは変われる
あなたが総理大臣になるとか、起業して社長になるとか、大発見をしてノーベル賞をもらうとか、そんなのは夢の夢です。
かりにあなたがそうなったとしても、それはあなたの努力でも才能でもなく、多大なる運の気まぐれで起きただけのことです。
政治家たるものいつかは総理大臣になりたいと思うだろうし、起業したら事業が成功して地位も名声も富も手に入れたい。
研究者なら大発見、大発明をして人々に称賛されたい。
そんな人たちはごまんといます。
掃いて捨てるほどいます。
でも、総理大臣になれる人はほんの一握りです。
見てください。
歴代の日本の総理大臣たちを。
ろくな人間いません😄
尊敬する人が1人でもいましたか?
賢くもない。性格もよくない。
なんであんな人が日本のトップ?
彼らは自分の能力で勝ち取ったのではなく、まわりのさまざまな思惑や、いたずらな運命の流れでそこに運ばれただけです。
社長たるもの相当の能力や人間性を持っているのかと思うとこれまたとんでもない人間ばかりです。
よくこれで社長やってられるな。
よくこれで会社潰れないな。
そうです。
運がいいだけです。
いくら尽力しても潰れるところは潰れるし、野放図でドンブリ勘定で、経営は穴だらけなのに潰れないところは潰れません。
それはたまたま流れに乗って、運が良かっただけです。
もちろん、こういうところはいつ潰れてもおかしくありません。
目をつぶってジャンプしたらたまたまいつも足元に石があって川に落ちずにいられたようなもんです。
つぎの一歩で川に転落するのは必至です。
けっきょく、個人の寿命もそうだけど運のいい人しか生き残らない。
健康に気をつかって規則正しい生活を送っても病気になる人はなるし、とつぜん事故にあって死ぬこともある。
いっぽう、酒タバコはやるし、生活は不規則。
それでも長生きする人は長生きします。
勘違いしないでほしいのは、酒タバコをやって生活が不規則な人が長生きするのではなく、たまたま生き残った人が目立ってメディアに取り上げられるだけです。
酒タバコをやって生活が不規則な人のほとんどはとっくに死んでこの世からいなくなっているのでみな知らないだけです。
死人に口なし。
酒タバコで死んだ人は、「酒タバコはやめたほうがいいよ」とはもう言えないんです。
身のまわりの些細なこと
話がそれたけど、総理大臣になるとかいう話ではなくて、寝坊な人は早起きをしてみるとか、不健康に太ってる人は運動をすこししてみるとか、そういうことです。
総理大臣になるとか、ノーベル賞をもらうとか、宇宙飛行士になるとかいうことは「他人が選ぶ」ので、自分の意志と努力だけではどうにもなりません。
早起きするとか、酒タバコをやめるとか、運動をするとか、これらは自分の意志と力でできることです。
特殊な能力は要りません。
じつはこれがむずかしいんだけど、すくなくとも他人が決めることとか、超常的な力とか運命を変えるようなことではなく、自分さえその気になれば物理的に可能なことです。
双子の例
親の影響といえば双子ほど条件がおなじ人はいないでしょう。
遺伝子情報はまったくおなじ。
おなじ親におなじように育てられる。
しかし、学校に通うようになるとすこしずつ2人は変わっていきます。
環境・人間関係による影響
まず双子は別のクラスに入れられるので好き嫌いに関係なく、先生や、つきあうクラスメートがちがいます。
そこで出会う人の価値観や行動パターン、しゃべりかた、情報などありとあらゆるものがちがいます。
1人はサッカー好きな人と出会い、もう1人は野球が好きな人と出会い影響を受けます。
それをするしないにかかわらず、話を聞いたり、情報がはいってきます。
1人はとてもピアノが上手な人に会い、もう1人はとてもギターが上手な人に会い、それぞれピアノとギターに興味を持つかもしれません。
先生の生徒に対する接しかたもとても影響が大きいです。
1人の先生は子どもの才能を見つけるのがうまくそれを伸ばそうとする人で、もう1人の先生はあまり熱心でなくそれどころか子どもの芽を摘んでしまう人かもしれません。
素直なことを良しとする先生のもとでは素直に育ち、本音を出すと不機嫌になる先生には本音を隠して偽りの自分を演じる子どもになるかもしれません。
進学、就職でも差がついてきます。
おなじ高校を受けたのに、かたほうはたまたま体調が悪くて不合格になって別の高校に通うことになるかもしれません。
こうして成長するにつれ好みも価値観も交友関係も変わり、進む道も変わり、2人はおなじ遺伝子を持っておなじ親に育てられながら、ちがう人間になっていきます。
つまり、人はその人を取り巻く環境、とくに人間関係で別のものになっていくということです。
だから、選べるのであれば友だちは選びましょう。
あなたを良くも悪くもします。
友だちがいないと寂しいとか、人間的に欠陥があるんじゃないの?なんていう理由で誰彼かまわずつきあってはいけません。
誰ともつきあうなと言ってるわけではありません。
いろんな人に会って、いろんな考えや価値観に触れるのはいいのですが、人から受ける影響はとても大きいということは知っておきましょう。
自分に害をもたらす人だと思ったらすぐ離れましょう。
それは家族でもそうです。
養われているときはどうにもならないけど、自分で生活できるようになって、もしあなたの親があなたに害であると判断したなら離れましょう。
そこで倫理だの愛だの持ち出されてあなたが非難されても、自分にとって害であると思うなら離れなさい。
おじさんの例
おじさんは3人兄弟の真ん中です。
兄弟というけど、姉と妹なので姉妹にはさまれた唯一の男の子でした。
性別がちがうということで好みや趣味が変わることもあるけど、親の影響でなく独自に獲得したものがたくさんあります。
盆踊り
たとえば、おじさんは子どものころから1人で盆踊りに行きました。
小学生のころから、太鼓の音がどこからともなく聞こえてくると音を頼りに1人で出かけるのです。
もちろん親は知っています。
いま思うと不思議なんだけど、両親も姉妹もだれも盆踊りに行きません。
いっしょに行った記憶がありません。
いつも1人でした。
親によく連れられていったから盆踊りが好きになったわけではないんです。
海、プール
これも親と行った記憶は2回くらいしかありません。
そのうち1回はアルバムに写真が残ってたから知ってるだけで自分の記憶にはありません。
親が行かないから行かないかというとそうでもなく、1人でよく行きました。
小学校3年のときたまたま来ていたおじさんと妹と3人でプールに行って溺れました💦
これもいま思うとなんで親は同行しないんだろうと不思議です。
おじさんはわたし (おじさんというと紛らわしいので) が泳げないことを知りませんでした。
わたしが飛び込んだのでてっきり泳げるもんだと思ったそうです。
飛び込んだら足がつかなくてビックリしたけど後の祭り。
おじさんが気がついて引っ張り上げてくれなかったら死んでました。
余談だけどプールの監視員はまったく反応ありませんでしたね。
プールから引き上げられたあとも「大丈夫ですか?」って駆け寄ってこなかった。
「泳げないくせに飛び込むなアホ」と苦々しく思ってたんでしょうか?
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自転車
これも1度だけ父親にサイクリングに連れてってもらったけど、あとは1人で、あるいは友だちと。
もちろん姉妹とはいっしょに行ったことはありません。
べつに仲が悪かったわけじゃないんですよ。
スキー
おじいさんがたまたま長野県に住んでいたので毎年、冬休みはおじいさんの家に行きました。
すると、おじさんのおじさん (紛らわしいな) 、つまり母の弟たちが来ていてスキーに連れてってくれました。
両親はしたことがないのか1度もいっしょに行ったことがありません。
ふつうは自分がしなくても付き添いで行くでしょう。
おじさんもいないときは、1人でバスで行きました。
いま考えるとよく1人で行ったな。
たぶん小学校高学年か中学生くらいです。
キャンプ
これも親と行ったことは1度もありません。
親がアウトドアを何もしないのにおじさんは1人であちこち出かけ、いろんなことをやりました。
その後、成人してからもアウトドアが遊び場で、町の人工物には興味がありません。
今でも。
オフロードバイク
自転車で砂利道を走るのが面白い、の延長でバイクになっただけですが。
自転車といってもサイクリング車でした。
バイクは多大に大学の航空部の影響で、車の免許を取ったら原付に乗れるので、先輩のバイクを借りて乗ったら、「世の中にこんな面白いものがあるんだ」と思いました。
バイクってふつう高校生くらいで興味を持ちはじめるもんだけどおじさんはそのころはまったく興味がありませんでした。
車には乗りたいと思っていたので、大学にはいったらすぐ車の免許は取りましたが、車は買うのも維持するのも大変という事情もありました。
でも、バイクは純粋に面白くて60近くなった今でも乗っています。
ふだんはグライダーに乗れないのでもっぱら先輩に連れられて、夜の足柄峠とかヤビツ峠に行きました。
なんで夜かというと、昼間は学業と部活があったからです。
なんかいけないことをしてるような抵抗もあったけど、いわゆる暴走族ではなくて、自分が走るのを楽しむし、先輩たちがほかの人や車には気を使っていたのでいい影響を受けました。
飛行機
親はいっさいそういう趣味がなかったので、おじさんは子どものころ航空ショーに行ったこともありません。
たまに紙飛行機や竹ひご飛行機をつくるくらいでしょうか。
竹ひご飛行機もおじさんに教えてもらいました。
高校生くらいのときにおじさんのおじさん (母の弟) が家に遊びに来たとき、夜9時くらいにドライブに連れてってくれました。
夜に外に出たことなんかなかったのでとてもワクワクしました。
母はいい顔をしませんでしたが、おじさんが半ば強引に連れてってくれました。
うちの両親は堅物で、おじさんを徹底的に縛りつけていたので、それを見かねて連れ出してくれたという感じです。
夜の厚木飛行場を外から見ただけなんだけど、夜中に車で外に行くということが新鮮でした。
大学にはいって生まれてはじめて「グライダー」というエンジンのない飛行機の存在を目の当たりにし、航空部にはいりました。
アクロバット
子どものころは航空ショーに行ったこともないし、テレビでもそんな映像はまず流れないけど、宙返りとかどこかで見たことがあるくらいでした。
グライダーに乗るうちにグライダーでもアクロバットができることを知り、経験して、パワープレーンでもやりたくなりました。
このへんはおじさんのまわりに、経験者も愛好者まったくいないので、完全におじさんの内なる声に導かれたとしかいいようがありません。
アメリカで飛行機の免許を取って、お金がつづくかぎりアクロバットをやって一文無しで日本に帰ってくる。
本来、自分の中にあったもの
盆踊りにしても、スキーにしても、キャンプにしても親はもちろん、友だちの影響でもありません。
これは本来、「おじさんの中にあったもの」なんだと思います。
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