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「明日は明日の風が吹く」「今日を大事に」
明日できることを、なぜ今日やらなければならないのですか?
おじさんが派遣で爆薬の研究所に勤めていたとき韓国人の研究員のキムさんが言いました。
「明日できることを、なぜ今日やらなければならないのですか?」
そのとたん、まわりにいた人から歓声と驚きの声が上がりました。
「おおーっ!キムさんカッコいい😮」
「さすが、外国人は日本人と考え方がちがう」
しかしこの驚きと称賛の声は1人の返事で軽蔑へと成り下がりました。
「キムさん、明日休みだから」
「ちぇっ!何だよ!危うく尊敬するところだった」
「自分が休みだから他の人にやらせようってことじゃないか💢」
これは笑い話ですが…
今日の一針明日の十針
これが見識ぶった人たちの世間で認められている考えかたです。
以前、こちらにも書きました。
今日の一針明日の十針 vs 明日は明日の風が吹く ~ 戯れ言
これはもともと英語の諺なので日本人の考えでもありません。
むしろ「江戸っ子は宵越しの銭は持たぬ」というのが日本人の気風の良さかもしれません。
時と場合による
なにごともほどほどに
デジタルとアナログの意味
とくに現代の日本人はall or nothing、白か黒、イエスかノー、100か0。
デジタル化されていて、0と1しかない考えに毒されていますが、現実の世界は0か1ではなくその間には0.15も0.863もありじっさいには無限の点が存在するんです。
これをアナログ (連続的) といいます。
アナログとはけっして「古い」という意味ではなく「連続的」という意味です。
それに対してデジタルは「新しい」技術のように思われていますがdigitは「指」のこと。
つまり1.2.3…と整数で小数点以下がなく「不連続」「断続的」なんです。
デジタル化というと新しくて、かっこよくて、高性能だと勘違いしている人が多いですが、アナログがすべてを網羅しているのに対して、デジタルは飛び飛びのデータだけを切り取っているんです。
つぎはぎです。
つまみ食いです。
画像をデジタル化すれば無限の点を、有限の点に落としてしまうんです。
ンメガピクセルとかいってるけど、アナログでは無限ピクセルですからね。
それをデータにはできないから端折ってるんです。
音声データも然り。
CD (すでに古いか?😄) やインターネット、パソコンの音声データも無限のデータは入れられないので一部分をつまみ食いして
「これなら人間の耳には自然の音と区別できないやろ?」と人間をおちょくって手抜きしてるんです。
耳のいい人はこの違いがわかるので、CDではなくアナログ (連続的、無限点) のレコードを選ぶんですね。
時と場合
また話がそれた。
数学のように0か1という普遍の正解があるわけではなく、臨機応変にその都度、対応しましょう。
一貫性がない?
ポリシーがない?
いいえ。
いつも決まった答えしか持ってない人は「考えることをやめた」愚かな人です。
自分の答えや行動を1つに決めておけば楽です。
考えなくていいから。
何があってもいつもおなじ返事をして、おなじ行動をする。
楽です。
でもバカです。
最近、こういうアンドロイド的人間が増えています。
ていうか「おまえ、アンドロイドやろ!?」っていうやつが増えています。
それも最新機種ではなく、50年以上前のブリキのおもちゃのロボットみたいなやつが。
それぞれの意味
たしかに小さなことをほっとくと、明日、明後日、1カ月後、1年後にはどんどん綻びが大きくなって、今やれば1針で済むことが、先延ばしにしていると10針どころか、100針、1000針、ひいては取り返しのつかないことに発展してしまうこともあります。
ほっとくとまちがいなくその病状が進行していいことにならないとはっきりわかることは今日やってしまいましょう。
しかし、明日になったら状況が変わっているかもしれないこと、確率的にそれが起きることがとても低いことに一々かかずらわっていては今日という日と労力をムダにしてしまいます。
確率的に低いことと、自分ではどうにもならないことはほっとく
東日本大震災があってから流行りの「1000年に1度」の災害。
1000年に1度ですから。
日本人の平均寿命は伸びたとはいえ80年。
これはあくまで平均です。
あなたが80歳まで生きるということではありません。
奇跡的に長生きしても100歳が限界です。
これはもう人間の肉体の物理的限界です。
あなたが1000年に1度の災害に出くわす確率はかぎりなく0に近いです。
確率が低い災難としては、落雷の直撃を受けるとか、隕石が家の屋根を突き破ってあなたの頭に当たるなんてのがあります。
じっさいにはどれくらいなのかデータは知りませんが、何万分の一、いや何億分の一の確率のために、シェルターをつくってその中で生活するとか、危険な場所を避けて引っ越しを繰りかえすとか、そんなことは愚かとしかいえません。
そのためにあなたは短い人生の貴重な時間と労力をムダにしています。
いま目の前で大雨が降ってるのなら川に近づかないでください。
車がこっちに突っ込んできたらよけてください。
目の前にある危険はよけてください。
でもいつ起こるかわからないこと、とても確率が低いこと、人間の力ではどうにもならないことはほっときましょう。