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「子月」「11月」
11月が1年のはじまり?
むかしは何にでも十干十二支をつかいました。
年を干支でいうのはみなさんよくご存知。
でも年だけじゃなくて、日付も時刻も十二支をつかいますね。
と、ここまではだいたいみんな知ってるけど、じつは月も十二支で数えていました。
月こそ十二支ですよね。
12カ月なんだから。
11月が子の月😮
でも11月が子の月で1年のはじまりなんです。
変ですね。
冬至が1年のはじまり
むかしの中国では冬至にいちばん近い朔 (新月) の日を1年のはじまりとしていました。
日がいちばん短くなって、これから伸びていくときをはじまりにするのはじつに自然で合理的な考えです。
それが11月です。
えっ?
冬至って12月の終わりころじゃなかったっけ?
そうです。
もともとは11月だったのに、明治5年の12月3日をいきなり明治6年1月1日にしてしまったから、ほぼ1カ月ずれてしまったんですね。
このおかげで、いろいろおかしなことになってしまいました。
「立春なのにまだ寒いです」なんてのもそうで、立春はもともと1月1日だから寒いに決まってます。
むかしは霜月 (11月) 、師走 (12月) といっていた
旧暦では十二支より、睦月、如月…と呼んでいました。
だから、どこからはじまってもべつにおかしくありませんでした。
西暦に合わせたときに、1月、2月という言いかたに変えたんですね。
だから、1年のはじまりの子月 (ねづき) が11月という訳のわからんことになってしまったんです。
西洋では1月、2月と数えるところはありません。
おじさんの知るかぎりでは、日本と中国と韓国だけ。
ほかのアジアの国もあるかもしれないけど、おじさんは知りません。
ちなみにむかしのヨーロッパでは3月が1年のはじまりでした。
でも英語でMarch、スペイン語でもMarzoっていうからべつにおかしくはありません。
2月が28日しかなくて、閏年には2月を1日増やすのは、もともと2月が1年の終わりだったからです。
むすび
おじさんはこの冬至がはじまりというのがとてもいいと思います。
現在の1月1日には天文学的にも、農耕的にもなんの意味もないからです。
そのつぎの候補としては、春分点 (3/21頃) ですね。
朔旦立春 (さくたんりっしゅん) ~ 立春=新月は19年周期