ニコイチ熟語 ~ 使い分けろと言いながらいっしょに使う

「ニコイチ」「熟語」

はじめに

おなじ読みと、そもそも語源もおなじなのに、じつに多くの漢字を使い分けさせられます。

たとえば収める、納める、修める、治める。
でも、やまとことばは「おさめる」の1つで意味も1つです。

大意は「秩序ある状態にする」です。

学者や役人は浮世離れしてる

中国から漢字がはいってきたとき、おなじ意味の漢字をなんでもかんでも取り入れて、かってにラベリングしてしまいました。
微妙なニュアンスのちがいを出せる反面、漢字の使いかた、読みかたが複雑・煩雑になりすぎてしまいました。

使い分けろと言いながらけっきょく「収納」という熟語が存在します。
おかしいやんか。
どっちでもええということやんか。

そんなニコイチ熟語を探してみました。

ニコイチ熟語

おさまる / おさめる

上記のとおり、「収納」で「物をしまう」ことを言います。
じゃあ、「収める」でも「納める」でもいいってことじゃんか。
そうです。

とまる / とめる

止まる、留まる、停まる、泊る
自動詞はこれらで、それぞれ他動詞版の
止める、留める、停める、泊める。
(止まる、留まる、停まるはおなじ見出しに出ています。さらにこれらは「とどまる」とも読みます😮)

「泊る」だけはちょっと毛色がちがうようですが、
「動きが止まる」
「1カ所に留まる (とどまる) 」
という意味ではおなじです。

何を隠そうこれだけ使い分けろといいながら、
停止、停泊、停留などのニコイチの熟語が氾濫しています。
つまり「おなじ」ということです。

「停」の漢字は見てのとおり亻なので「人間」が止まることを表しています。
なのに「車がとまる」ときに「停」を使えというのはナンセンスです。

かえる / かわる / かわす

これらも日本語は1つです。

変える。そのものが変化する。
換える、替える、代える。 (これらはおなじ見出しに出ています。どれでもいいということです)
AとBがいれかわる / いれかえる。

「交わす」も語源はおなじです。

交代。交替。交換。変換。代替。

さす

差す、刺す、指す、注す、射す、挿す

でも「注射」

かわ

川と河で河川。
これはまあ大きさのちがったものを合わせた言葉でしょうか。

森と林で森林。

みず

湖と沼で湖沼。

いし

岩と石で岩石。

くるま

車輌。
車も輌も「くるま」の意。

現在は「車両」と「両」の字に書き換えられますが、すでに「車」の意味はなくなってしまっています。

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