しょせん比較の問題 ~ 標準なんてない

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「比較」「標準」「基準」

基準は何?

温度

25℃は暑いですか?寒いですか?

冬の暖房ならちょっと暑いくらいでしょう。
でも、夏の冷房なら寒いです。

つまり25℃には絶対的な暑さ、寒さはないのです。
あくまでまわりの気温が10℃ならそれよりは暑い。
まわりの気温が35℃ならそれよりは寒いと感じるのです。

もしこれがお風呂だったら冷たいです。
ビールだったら生ぬるいです。

明るさ

満月は明るいですか?
夜にしては、半月に比べれば明るいです。
でも、日が昇れば太陽のほうがはるかに明るいです。

明るさにも絶対的な基準はありません。
あくまで何かと比較して「~よりは」「~にしては」という枕詞がつきます。

他人との比較

あなたは背が高いですか?
佐藤くんよりは高いけど、鈴木くんよりは低いです。

あなたは太ってますか?
高橋さんよりは太ってるけど、田中さんよりは痩せています。

あなたは勉強ができますか?
後藤くんよりはできるけど、斉藤くんよりはできません。

絶対的な基準や尺度はない

あなたは絶対的に背が高いわけでもなく、低いわけでもなく、太ってるわけでもなく、痩せているわけでもなく、勉強が特別できるわけでもなく、とくに悪いわけでもありません。

平均

しいて挙げるなら、平均より上か下かですが、平均は数値を足してその個数で割っただけの数字です。
けっして基準でも、標準でもありません。

モード (最頻値) 

地球でいちばん多いのは中国人ですが、だからといって中国人が偉いわけではなく、地球人の代表でも標準でもありません。

いちばん多い意見が正しいこともなく、いちばん多いスタイルが標準でもありません。
ただ、それを好む人が多いだけのことです。

他人と比較するのは愚かなこと

あなたは自分よりお金を持っている人と比較して自分は貧しいといいます。
反対に、自分よりお金を持っていない人と比較して自分は裕福だといいます。

あなたは健康な人を見ては羨ましいといい、
ガンで余命幾ばくもない人を見てはまだマシだといいます。

あなたはパートナーや子どもに恵まれた家庭を見て幸せだといい、
でも、親がいる自分は孤児よりはマシだといいます。

あなたは事業に成功して大金持ちになりましたが、
世界にはもっとお金持ちがいます。
あなたはその人と比較して自分は貧しいと思います。

上を見て他人を羨み自分を蔑み、
下を見てかりそめの優越感に浸りいつわりのプライドや自己肯定感に耽けるのは、愚かなことです。

と、ここまではなんとなくみんな気がついているのですが…

過去の自分との比較

知らずにやっているのがこれです。

今までより。前より

あなたは今、四畳半一間に住んでいます。
狭いですか?
あなたが昨日まで3LDKに住んでいたなら狭いでしょう。
でも、もしあなたが昨日まで路上生活をしていたならそこは天国にちがいありません。

今のあなたは年収200万円です。
少ないですか?
去年までは500万円稼いでいたなら相当少ないでしょう。
でも、去年は無職で収入0だったら万々歳ですね。

しょせん「前と比べて」なんです。

山登り。いつかは降りなければならない

生まれたばかりは自分一人で何もできず親の庇護が欠かせなく、
30~40代のころは知力も体力もいちばん充実している年齢でしょう。
そして、それを過ぎるとかならず衰えていき、いつかかならず死にます。

子どものころは昨日できなかったことが今日できるようになってうれしかったことがたくさんあったでしょう。

覚えてないと思うけど、はじめて立った日。
はじめて歩いた日。
はじめて自転車に乗れるようになった日。
はじめて1人で電車に乗った日。

たくさんの「はじめて」があったと思います。

ピークをすぎればかならず衰える

子どものころは0からのスタートなので、大人にとっては「つまらないこと」「できて当たりまえのこと」でも、すべてプラスです。

そして、30~40の知力も体力もみなぎり、仕事に家庭に大活躍だったときを過ぎると、あとは減っていくばかりです。
もう増えることはありません。

ピークが100だとすると99、98とまいにち減っていき、最後は0になってこの世を去ります。

今までできたことができなくなる

今まで当たりまえだと思っていたことが日々できなくなっていきます。
いや、当たりまえなのでできなくなって「はじめて」今までできていたことに気がつきます。

今まで1段抜かしで階段を駆け上がっていたのが、1段登るだけでゼイゼイいいます。
今まで持ち上げられたものが持ち上げられなくなります。
握力が50kgあったのが、久しぶりに計ったらどんなにがんばっても30kgしかありません。

何もしていないのに体のあちこちが痛いです。

ちょっとドアのノブに当たっただけで爪が欠けて、伸びるのに日数がかかるようになります。
じっさい、爪を切ったり、散髪したりする頻度が少なくなります。

体力だけではありません。

精神力も

気力も衰えていき、集中力はなくなり、物忘れがひどくなります。
新しいことを覚えるのもむずかしくなり、考える力も衰えていきます。

仕事も

体力もなくなり、知力も、気力も低くなれば、とうぜん任される仕事も減り、より単純なことしかできなくなります。

むかしはできたのに…

あなたは現在の自分を、過去の自分と比較して、嘆いているのです。

これは自分より体力や知力がある他人と比較しているのとなんら変わりありません。

むかしのあなたはもういない!

60のあなたが30、40のころの自分と比較しても敵うはずがありません。
30、40のころとおなじように走ったり、仕事をこなしたりすることはできません。

むかしの自分と今の自分を比較することは、他人と比較するのとおなじか、もっと愚かなことかもしれません。

さっちゃん
わたしはこれから山登り。おじさんは下山してるところね!
ひげおじさん
これこれ!さっちゃんもいつかは降りるんだよ!
さっちゃん
ドキッ!

人はいちばん痛いところが痛い!~ひげおじさんのつぶやき

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