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「インフルエンザ」「流行」「雨季」「乾燥?」
インフルエンザ ~ 東南アジアでは「雨季」に流行る!
インフルエンザは乾燥がお好き?
いいかえると湿気に弱いの?
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/sacchan.png)
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/higeojisan.png)
日本では冬に流行るのは経験上まちがいないでしょう。
でも、それは寒いから?乾燥しているからですか?
東南アジアでは「雨季」に流行る!
インフルエンザのピークと予防接種のタイミング
![months of peak influeza](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2020/04/months-of-peak-influeza.png)
出典:Influenza seasonality and vaccination timing in tropical and subtropical areas of southern and south-eastern Asia (WHO)
夏にピークが!
WHO (世界保健機構) では、予防接種のタイミングを決めるため、各国のインフルエンザが流行する時期 (ピーク) を調べています。
これは南および東南アジア10カ国のデータですが、低緯度では「夏」に、赤道近くでは1年を通して流行が見られます。
わかりにくいので書き出します。
5-6月
ハノイ (ベトナム)
7-8月
ニュー・デリー (インド)
ダッカ (バングラデシュ)
7-9月
マニラ (フィリピン)
8-9月
ビエンチャン (ラオス)
バンコク (タイ)
8-10月
プノンペン (カンボジア)
通年
クアラ・ルンプール (マレーシア)
シンガポール
ジャカルタ (インドネシア)
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/sacchan.png)
また研究報告には、こう書かれています。
Several countries, such as Bangladesh, Brazil, India and Viet Nam, have reported high influenza activity that coincides with rainy seasons.
「バングラデシュ、ブラジル、インド、ベトナムでは『雨季』にインフルエンザが流行する」
沖縄でも
2015-2019年は1月はじめから2月後半くらいまでにピークがあり日本の一般的な時期とおなじです。
横軸はわかりにくいのですが「週」です。
1年は52週なので、52週は12月の最後の週、数字はありませんが1週が明けて次の年の最初の週、つまり1月の頭です。
(厳密には、月曜日が週の始まりなので52週は年末年始をまたいでいます)
だいたい冬にピークが来るので、年をまたいで2月くらいがまん中になるようなグラフになっています。
![okinawa flu](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2020/04/okinawa-flu-1024x547.png)
2019年は38週 (9月半ば) にピークがある!
例年ではないですが、2019年はなんと9月半ばにピークがあります。 (赤い線)
そして、2020年の第1週にその半分くらいのピークがあります。
こちらも沖縄県のホームページに掲載されているもので、上の赤い線とほぼおなじです。
![okinawa flu2](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2020/04/okinawa-flu2-1024x445.png)
出典:沖縄県ホームページ (www.pref.okinawa.jp) より
乾燥 ≠ インフルエンザ
となると乾燥しているから、寒いから、インフルエンザが流行るとはいえないことになります。
日本ではなぜ冬に流行る?
人間のほうの問題
それはインフルエンザ・ウイルスが乾燥を好むのでなく、人間の免疫システムのほうが低下するからです。
東南アジアでは雨季にインフルエンザが流行するということは、湿度を上げてもインフルエンザ・ウイルスを「殺す」ことはできないということです。
考えてもみてください。
人間の体の中は湿度100%です!
免疫力が下がる原因
体温
免疫システムは体温が高いほうが活発に働きます。
基礎体温が高い人のほうが病気になりにくいです。
深部体温は保たれているとはいえ、冬は表面付近の体温が低下します。
喉の粘膜バリアが破れる
インフルエンザ・ウイルスにかぎっていえば、気道上皮細胞 (鼻から喉、肺につづく表面の細胞) からしか人間の細胞にはいることができません。
通常ここは粘膜で覆われ保護されていて、ちょくせつウイルスやその他の異物が上皮細胞に触れないようになっているのですが、乾燥すると粘膜のバリアが破れて上皮細胞が露出して、ウイルスが侵入しやすくなるのではないでしょうか?
保温と加湿
あたためる
外では体を冷やさないようにやせ我慢をせずに上着を着て、とくに首、手首、足首が出ないようにして、家ではケチケチしないで暖房をつかい部屋を充分に暖める。
湿度を上げる
喉の粘膜を守るために外ではマスクをして、部屋は加湿する。
マスク
ウイルス対策ではなく、喉を乾燥させないためです。
マスクするしないにかかわらず、「鼻呼吸」を心がけましょう。
温度を上げると相対的に湿度は下がるので、加湿する必要があります。
窓が結露したり、暖房をつかってない部屋や押し入れにカビが生える問題が出てきますが、加湿は必要です。
50~60%くらいでいいです。
カビ
カビはインフルエンザとは別に体に害があるので、結露はこまめに取り除きます。
ふだんいない部屋もなるべく暖めて、押し入れや部屋の扉は開けっ放しにしておきます。
空気が通えばいくらかでもカビの発生を減らすことができます。
閉めきっておくのは、「どうぞカビさん生えてください」といってるようなもんです。
出典:Influenza seasonality and vaccination timing in tropical and subtropical areas of southern and south-eastern Asia
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/sacchan.png)
タミフル、リレンザによる異常行動~抗インフルエンザ薬
医療。一覧
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