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「シリンダーヘッド」「245℃」「ペーパータオル」
エンジンの上にペーパータオル!1993年9月2日
いちどだけここのオーナーJohn WalkupとPittsに乗ることになりました。
ところが上昇中、エンジンの温度が上がりっぱなし。
ずっとcylinder temperatureが240℃。
エンジン温度の限界です。
ときどき245℃になる。
これではなにもできません。
というかすぐ降りればよかったんだけど。
おじさんは前席に座っていて温度計は前席にしかないので、なんどもJohnが聞いてきます。
「いま何度?」
「245℃」
「えっ?」
「2、4、5!」
おじさんは指もつかってうしろに教えます。
240℃になって1回ループをやるんだけど、すぐ245℃になって、しばらく水平飛行。
ほとんどアクロバットはなにもできずに降りてきました。
エンジンフードを開けたらなんと、
エンジンの上にペーパータオルが乗ってました!
整備の人が置き忘れたようです。
フライト料を半額にしてくれたけど、ほんとだったらタダじゃない?
このへんはことばの未熟さで、日本だったら絶対お金を払っていません!
でもこんなことってあるんですね。
エンジン計器に異常があったら何はさておきすぐ降りて調べたほうがいいです。
車ならオーバーヒートでも路肩に停められるけど、飛行機はそうはいきません。
エンジン止まったらどこでも降りなければなりません。
降りるところがあればいいけど。
表彰
表彰式でトラブルのことはみごとに揉み消されました😄
修了証
左下に書かれてること
The above individual has demonstrated his/her ability to fly in attitudes uncommon to the average pilot and joined the ranks of those who have found straight and level flight a waste of energy.
上記の方はふつうのパイロットにはふつうでない姿勢で飛ぶ能力を示しました。
「直線水平飛行はエネルギーのムダ!」ということを知ってしまった仲間に加わりました。
競技会に出てみたら?
現地の日本人を紹介されて話をしていたら、
「こんど競技会に出てみたら?」
といわれました。
えっ?
そんなカンタンに?
「でも、アクロバットの操縦はともかく、離着陸や無線の交信はぜんぜんできないよ」
というと
「大丈夫。セーフティ・パイロットがいるから」
Safety pilot 安全操縦士?
まあ、「操縦代行」といおうか。
競技自体にはいっさい手を出さず乗っているだけだけど、離着陸や無線の交信はぜんぶやってくれる人です。
5クラス
アクロバットには5つのクラスがあって、primary (初級) なら科目は3つだけ。
「ループとスピンとあともう1つくらいだから初心者でもできるよ」
とのこと。
そんなにカンタンに出られるんなら渡りに船。
出てみようか。
セーフティ・パイロット、クラスなどについてはこちら↓
アクロバット入門講座
小噺 ~ Beef of Chicken
国際線のラインのパイロットを目指しているMさんとディナーをすることになりました。
こっちはかってがわからず相手まかせでした。
メキシコ料理屋に行くと、Fajita (ファヒータ) というメニューがありました。
それがオススメだというのでメニューを見て、おじさんは堂々と注文しました。
「Beef of Chicken (なんたらかんたら) 」
ウェイターは苦笑しながら「orのミスプリントです…」といいました。
「鳥の牛肉」って訳わからないですよね😄
っていうか、メニュー直しとけよ!
ギャラリー
Chandler はじめてのチャンドラー ⑤ Aerobatic Competition アクロバット競技会に出る!につづく
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