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「風評」「事実」「根拠」「自分で確かめる」
風評被害?
「風化」のところでも書きましたが、近年、人々がメディアの傀儡 (あやつり人形) になりつつあるのがこわいです。
意味もわからず、事実を確かめることもなく、「風評被害」という人たち。
テレビやネットで見た、聞いた言葉を、意味を考えることもなく、事実を自分で確かめることもなく使う人がとても多くなりました。
根拠は? 裏付けは?
それはあなたの言葉ですか? あなたの考えですか?
自分で調べましたか?
自分で意味がわかってしゃべっていますか?
それはあなたの言葉ですか?
あなたの考えですか?
「風評」
本来は、「デマ」「事実と異なる噂」などをさすのですが、近頃は何かあるとすぐ「風評被害」といいます。
極端な話、事実であっても、当人に非があっても、魔法の言葉「風評被害」を唱えれば黒いものを白と言いくるめることができます。
またこの呪文を出されるとそれに反対する人はいません。
反対すると悪人にされるからです。
なんでも「風評被害」で片づけられる
とくに気になったのは東日本大震災のあと、放射線に関して知識も裏付けもなくあまりにも安易にこの言葉が使われるようになったことです。
けっして風評ではない!
と書くと、すぐに炎上する昨今。
「風評」というからには、それが事実無根であること、真実を証明することが必要です。
放射線
おじさんはこう見えて原子力工学専攻です。
なので、普通の人よりは放射線についてくわしいです。
放射線の特徴
- 目に見えない。
- 痛みや熱を感じることもない。
- よって、長い間さらされても気がつかない。
燃えている火であれば目に見えるし、近づけば熱いので自分から近づくことはありません。
危険を感じてというより、もっと原始的なレベルで「不快」なので逃げます。
そこから離れようとします。
しかし、放射線は見えないし、痛みも感じません。
レントゲンを撮るときに光を見たり、痛みを感じた人はいますか?
いないですよね。
虫歯で歯医者さんに行くと歯のレントゲンを撮ります。
撮影技師のかたは当然、放射線を遮蔽する扉の向こうに避難します。
何の疑いも迷いもなく受けている胸のレントゲンは年に8回受けると、年間の許容線量を超えてしまいます。
それくらい強いものです。
レントゲン検査の場合はちゃんと管理された場所で、その時間だけ放射線を浴びるのですが、原子炉や放射性物質があるところでは気づかないうちに、ずっと浴びつづけることになります。
また火とちがって、長いあいだ放射線を出しつづけます。
火災なら燃えるものがなくなれば燃えつきますが、放射線は何億年というスパンで出つづけます。
そして、くどいようだけど「気がつきません」
内部被曝
知らずに食べたら放射性物質が体の中に居座り、ずっと放射線を出しつづけ被曝しつづけます。
放射線を知る手だて
見えないので「検知器」を使わないかぎりわかりません。
以前、東海村の臨界事故で「青い光」を見たという証言がありましたが、光が見えるくらいだと致死量をはるかに超えていて、当然まもなく亡くなりました。
風評でないなら計測結果を
これはじっさいに実行されているかたがいらっしゃいます。
何の根拠もなく「風評被害」だとか、「安全」だとかいわずに、ちゃんと計測してその線量を提示しています。
一般のかたも勉強すべきなのは、自然界にも放射線は存在していて、0ではないということです。
住んでいる地域によってかなり変わります。
ウランなどの放射性物質が大量にある鉱脈の近くに住んでいれば当然、被曝線量は高くなります。
ラジウム温泉、ラドン温泉などというところもかなり放射線量が高いです。
これも一般のかたはあまりご存じないと思いますがラドンはガスなので吸い込んで内部被曝を起こします。
火山の噴火、地震など
このようなことが起これば当然、客足は遠のきます。
このときも何の根拠もなく「風評被害」といいます。
風評ではありません。
あなたは逆の立場だったら、噴火や地震があったあとすぐに火山の近くに行こうと思いますか?
自然現象なので絶対的な確証は得られないけど、すくなくとも噴火や地震が起きてしばらくはそれが続くのがふつうです。
噴火や地震の活動が収まった、警戒レベルが下げられたという「事実」をもとに「来てください」といってください。
温泉があるところに火山あり、噴火あり、地震ありなので、警戒情報が出てなくても起きる可能性はあります。
そのことは承知の上で行きましょう。
日本は火山国、地震国なのでどこにいても100%安全ではないということも理解しておきましょう。
根拠のない差別はやめよう!
同様に何の根拠もなく原発に近いところから来たというだけで差別するのはやめましょう。
ただ、原発事故のように大量の放射性物質が流失した直後は人や車の移動を規制する必要があると思います。
日本政府はこれまた何の根拠もなく「安全です」と、放射性物質がダダ漏れの状況を隠して被曝者を増やしてしまいましたが。
風評ではなく、事故で飛散した粒子やガスは人や車、建物、衣服ありとあらゆるところに付着して放射線を出しつづけます。
また、そのような場所で取られた食べものも然り。
いたずらに拒否するのではなく、このような非常事態においては、検問所を設け放射線検査をした上で通過させる処置を取ればいいと思います。
こういうことをしないので、何の問題もない人を差別したり、一方、放射性物質まみれの人や車を日本中に拡散させてしまう恐れもあります。
インフルエンザなどの感染性の強い病気の場合、隔離されることがあるけど、それは差別だとは思いませんよね。
ただ放射線はウィルスのように伝染、増殖するものではありません。
一方、ウィルスや菌に対しては「免疫」や自然な「治癒力」を持ちますが、放射線に対しては「免疫」も「治癒力」もありません。
破壊された細胞をある程度、修復することはできますが、限界を超えると破壊された細胞や遺伝子を修復することができなくなり、致命的な障害を引き起こし最後には死に至ります。
放射性物質はそこにあるかどうかです。
放射性物質がそこにあれば、体が細胞や遺伝子をいっしょけんめいに修復しても、次から次へと破壊されます。
原発の嘘
二酸化炭素を出さないからクリーン?
いえいえ、とんでもなくダーティです!
東日本大震災でわかったと思います。
CO2 (二酸化炭素) はたしかに出さないけど、放射線は二酸化炭素よりはるかに危険でとても人間がコントロールできるものではありません。
火災は物を焼きつくし人命も奪うけど燃えるものがなくなればそれで終わりです。
しかし、放射性物質はなくなることがありません。
半減期 (強さが半分になる長さ) が何億年というものもザラ。
だからこそいまだに地球上に存在するのです。
放射性物質は恒星の中で作られたので、数日で放射能 (放射線を出す力) がなくなるものならとっくに地球上から消えています。
放射性物質は中和することもできないし、能力を弱めることもできません。
弱くなるのを待つしかありません。
何億年という気の遠くなる年月です。
捨てることができないのでずっと水のはいったプールに「保管」しておくか、地面の奥深くに埋めときます。
たとえ事故がなくても燃料を捨てることができません。
半減期
ウラン238。自然界にもっとも多く存在するウラン。約45億年。地球の年齢とほぼ同じ。だから今も残っているんです。
ウラン235。核分裂を起こすウラン。約7億年。放射線を出してどんどん崩壊していくので量が少ないんだけど、それでも7億年です。
あくまで半分になる年月で、なくなる年月ではありません。
さらにこれらは放射線を出して弱まっていくだけではなく、崩壊した元素がまた放射性を持つのでさらに放射線を出しつづけます。
みなさんよくご存知のラジウム温泉とかラドン温泉とか。
ラジウムはキュリー夫人が放射線を発見するきっかけになったものですが、当時は放射線の危険性を知らなかったために被爆しつづけ死に至ります。
ラジウムもラドンもウランが崩壊していく過程でできる放射性物質で、もちろん放射線を出しています。
微量の放射線は体にいいという都市伝説によるものです。
わざわざ温泉で放射線を浴びなくても我々は自然放射線を浴びています。
それにさらに線量を増やすのはよくありません。
鉛の安定同位体になるまで崩壊しつづけ、放射線を出しつづけます。
化石燃料は産油国が売ってくれないと困るから?
いえいえ、何をおっしゃるウサギさん。
ウランも国産では手にはいりませんよ。
100%輸入です。
百歩譲って、1回買えば化石燃料よりは長持ちするけど、使用済み燃料のゴミも長持ちします😄
捨てられません!
地球温暖化?
これこそ「風評」じゃないの? とおじさんは思っています。
いや、もっと政府、全世界的な陰謀ではないかと。
CO2 を地球温暖化と結びつけて悪者にすることで、原発を、ひいては放射性物質を持ち、扱うことを正当化する。
大気の割合は、およそ窒素が80%、酸素が20%、二酸化炭素は0.04%でしかない。
最大の温室効果ガスは水蒸気!
じつは温室効果に影響している最大のガスは「水蒸気 (水) 」です。
これが48%を占め、二酸化炭素は21%です。
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