ボランティアの功罪 ~ ひげおじさんのつぶやき

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「ボランティア」「無償」「タダ働き」「足手まとい」

そもそも「ボランティア」って何? 

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本来の英語の意味はつぎのようなものです。

志願者。志願兵。自発的に申し出る。

ところが日本では「無償で働く」という意味になってしまっています。
もちろん「善意で」ということなんですが。

いいところ

誰に指示されたわけでもなく、頼まれたわけでもなく、人のために「自ら進んで」やることはいいことです。

悪いところ

使う側 (企業) 

自分は利益を得ようとしているのに、給料を払わないで、ただで働く人を使おうとする。

やることを決めずに人だけ集める

これも「どうせタダだから」というのが根底にあります。

会社で給料を払って人を雇っているなら、いるだけでお金がかかるのですからできるだけ仕事をさせようとします。
遊ばせてはおきません。
当たりまえです。

ところが「ボランティア」という名目で集めた人にはお金を払わないので、何人いようと何時間いようと何もさせないで縛りつけておいてもいいんです。
呼ぶだけ呼んどいてほったらかし。

「何のために人を集めたの? 」
「私は何のためにここに来たの? 」

ということがおじさんも何度かあります(^_^;)
放置プレイというやつですね(^^)

そういうところは時間のムダなので2度と行きません。

やる側 (いわゆるボランティア) 

無責任

お金もらってないんだから別にとやかく言われる筋合いないよね。
っていうか、「ただでしてあげてるのに、文句を言うのおかしいでしょ」という傲慢、勘ちがい。

仕事を奪ってしまう

本来、その仕事で食べている人が「ただ働き」する人の存在によって仕事を奪われてしまいます。

ボランティアではないですが、暇つぶし、小遣い稼ぎのために「クラウドソーシング」で「タダ同然」で仕事を請け負う人も、賃金の低下、仕事の質の低下を引き起こしています。
単価が安いので本来は能力のある人も、その値段でできる「それなりの」品質でないと割に合いません。
はっきり言って、「暇つぶし」にボランティアなどやらないでもらいたいです。
こういう人にかぎって「人のためにしてあげてる」などと本気で思ってるので困ります。

善意の押し売り

当人はほんとに「良かれ」と思ってやってることでもそれが必ずしも相手のためになっているとはかぎりません。
場合によっては迷惑になっていることもあります。

ボランティアを利用する側

雇う、雇われるがあれば、そのサービスを利用する消費者側がありますね。
お金のやり取りがないというだけで、構図はいっしょです。

かくいうわたしもボランティア経験があります。
経験したからこそ問題点が見えてこれらのことを書いてます。

過剰なサービスを要求する

まず、利用する側は「只で」やってもらっていながら「殿様」のような傲慢な態度を取ります。
至れり尽くせりの完璧なサービスを受けたいなら、正規の業者にお金を払ってください。
もちろんお金を払ったからといって、あなたは「殿様」ではありませんが。

只だからムダな時間と労力を費やす

これは雇う側と共通するのですが、もしお金を払っていれば1分1秒でも惜しいし、できるだけの効果や利益をもとめます。
それは当然のことです。

でも、只だから時間や労力を無為に捨ててもなんとも思わないんです。

日本に来ているALT (英語教育を補助するネイティブスピーカー) に日本語を教える「ボランティア」をしたことがありますが、なんと授業中に先生が一所懸命に教えてるときに食事をはじめました。
教材を広げてる机の上で話してる先生のほうを向いたままで。
あるいは先生の話を聞かずに天井のほうを眺めている人。

文化や習慣の違いとかいう話ではありません。

もしこれが高い授業料を払う外語学校だったら先生の一言一句を漏らさず一つでも多くの言葉をおぼえて帰ろうとするでしょう。

「只だから」どうでもいいんです(^^)

わたしはボランティアで教えるのをすぐやめました。

それにしても国が推進し、自治体が給料を払って、学校教育に携わるALTがこんなにレベルの低い連中だとは思いませんでした。
はっきり言いますが、あなたたちは人一倍努力して英語を獲得したのではなく、たまたま生まれたのが英語圏で母語が英語だったというだけです。
また彼らは日本に来て、日本語教室に来てさえ、日本語をしゃべろうせず当たりまえのように英語でしゃべります。
また先生が英語で話すのも当たりまえだと思っています。
あなたたちは何年日本にいても日本語をしゃべれるようにはならないでしょう。

それから日本人は英語がしゃべれるというだけで持ち上げすぎです。
英語は世界に数ある言語の一つにすぎず、英語をしゃべれるからといって偉いわけではありません。
たまたま日本人が習う外国語が英語で、苦労して低い点数をつけられて、また英語だけでほかの外国語を学ぶことなく終わってしまうので、英語に対するコンプレックスを持っているのも原因の一つだと思います。

地域活動

よくある「町おこし」「村おこし」

お金がないので「ボランティア」を募って活動しようというのはよくあることです。

そして、「ボランティア」がゆえに頓挫するのもよくあることです。

非営利目的の団体や活動でも、利益を上げて活動をつづけられるようにしなければなりません。
たとえ「ボランティア」であっても正当な「報酬」や「役立ってる感」「やりがい」を与える必要があります。
「ただ働き」におんぶに抱っこはすぐ破綻します。

正式に雇われたわけでもなく、給料ももらってない「ボランティア」は、「人の役に立ちたい」というのが大前提なので、報酬だけではなく、興味や「自分の役に立ってる感」がなくなればやめてしまいます。
また、本業が忙しくてできなくなることもあります。

自らが生活しなければならないので、ボランティア活動か、本業かどちらか選べといわれれば本業になります。

本気で成し遂げたいと思うなら、きちんとした組織と体系を作って、働く人に対価を払うべきです。
そうしなければ理想も絵に描いた餅。
いつの間にか人がいなくなって消滅してしまいます。

参加費を取るなんて論外! 

ワークショップという何だかわからないネーミングや、〇〇講座と謳って、技術や知識を身に付けられるかのように思わせて人を集め、行ったらそんなものは微塵もなく、ゴミ片付けさせられるというようなこともよくあります。

タダ働きどころか、お金を払って仕事をさせられるんです。

はっきり言って「詐欺」です! 

災害において

足手まとい

ひどい場合には「足手まとい」になる場合もあります。

指示待ち族

よくあるのが被災地に行って、自分でやることを探さずに「指示待ち」する人。

穀つぶし

ただでさえ食料と水が不足しているのに、そこの貴重な食料と水、さらに燃料まで奪ってしまう人。
炊き出しのところに並んでいる「ボランティア」
何しに行ったんでしょうか? 

さっちゃん
これよく見るけど、いちばんダメねえ~

寝る場所もしかり。
燃料もしかり。
車で行って渋滞の原因をつくり、緊急車両や災害救助のための車の動きを邪魔する人。
具合が悪くなって救急車で運ばれる人。
病院のベッドを占拠する人。

このような人たちはどうか被災地に行かないでください。

人助けのために『ただで来てあげてるんだから』という大義名分のために、被災地の人や救助隊もあまり言えません。

「邪魔になるから帰ってください」などといえばすぐに炎上します(^_^;)

でも、あなたがほんとに善意で人助けをしたいなら自分ができることは何か考え、足手まといになるようなら「行かない」というのもほんとの「やさしさ」であり、「善意」です。

使うほうも、やるほうも責任を

どちらも「タダだから」という考えは捨てましょう。
お互いに相手のことを考えましょう。

使うほうは、呼ぶからには何をしてもらうか考えて、的確に指示して、やってもらったら「役に立ちました」「助かりました」と言ってあげましょう。
できる範囲で報酬も渡しましょう。
交通費や食事代の一部でも。

やるほうも、やるからには、責任を持ってやりましょう。

別に被災地に行かなくても

あなたのまわりに困っている人は大勢います。

通りすがりの人も、家族や恋人、友人にもおなじようにやさしくしてあげてください。

大げさなことでなくていいです。
荷物を持ってあげるとか。
ころんだ子どもに「大丈夫? 」と声をかけるとか。
体の痛みは消えなくても、人に声をかけられるだけで気持ちはだいぶ楽になります。
人が物を落としたら拾ってあげるとか。
車でも、歩いていても人に道を譲るとか。
人に譲ってもらったら「ありがとう」というとか。
自分の後ろについてくる人にドアを開けて待ってあげるとか。
反対に開けて待ってもらったら「ありがとう」というとか。
ゴミが落ちてたら拾うとか。

そんな小さなことでいいんです。

あなたの身の回りにできることはいくらでもあります=^^=

被災地にボランティアに行って、行き帰りの道で人を押しのけるなんてとんだ思いちがいですよ(^^)

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