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「星」「神社」「隕石」「磐座 (いわくら) 」「甕速日神」「稜威雄走神」「浮霊前角」「真星公園」「岡山空港」
空から降ってきた隕石が御神体の神社です。
その言い伝えから地名も「真星 (まなぼし) 」!
岡山空港のすぐ近くにあります。
空港から県道72号を北に向かうと、後楽ゴルフ場のすぐ手前左側です。
入口はとてもわかりにくいです(^_^;)
たぶん通り過ぎてしまうのでムリに入ろうとせずに安全を確かめてからUターンしましょう。
所在地
岡山県岡山市北区真星1615
入口
ゴルフ場方面から見た入口
幅は車1台分しかなく、かなりの急坂です。
案内板
かいつまんで言うと、1300年前のこと。 (神社の鳥居横の石碑には1200年前と書いてあります(^_^;))
霜月 (旧暦で11月) 13日。
黒雲に覆われて雷が鳴り、35日間、山が大きな音を立てていました。音が静まってから山の上に行くと、星のごとく光り輝く大きな岩が3つ。
陰陽師 (おんみょうじ) によれば3つの星、3つの磐座が天より降りてきたと。稜威雄走神 (いづのおばしりのかみ) と甕速日神 (みかはやひのかみ) であると。
お宮を建てて「星神の宮」と名前をつけて、地名も「真星 (まなぼし) 」にしました。
岡山城の心柱 (しんばしら)
宇喜多秀家は岡山城を建てるときに、この山から切った木を「真柱」にしました。
真柱。心柱とも書きます。
建物の中心となる柱です。
一般の建築では大黒柱のようなものですね。
ただし大黒柱とちがうのは、
五重塔の心柱は塔とは独立しています。
つまり建物の構造材ではなく、真ん中にただ立ってるんです。
そして、少し隙間を空けて五重塔が建てられています。
地震があると、心柱と建物は別の周期 (固有振動数) で揺れるので、互いの揺れを打ち消しあって全体が倒れない仕組みになってます。
イメージ的には、心柱はゆっくり、ゆ~らゆらと。
まわりの建物はこまかくガタガタと揺れます。
東京のスカイツリーはこれをまねて心柱を使って建ててます!
もちろん鉄骨ですけどね。
下に見えてる池は「真星公園」です。
鳥居と石碑
10年前に来たときよりずいぶんきれいになってます。
豊臣利徽 (とよとみとしよし) の文字
「社」の字の左に書いてあるけど見えないでしょうね。
ぜひ現地に行って見てください!
扁額は足守 (あしもり) 藩9代藩主 (10代という資料もある) 、木下利徽 (きのしたとしよし) の奉納なのに「豊臣」と書いてあります。
初代足守藩主、家定の死後、幕府は子ども2人に治めるように指示したのに、お兄さんがひとり占めしたために身分を剥奪、領地を取り上げられてしまいました。
その後、ふたたび身分を与えられ治めることを許されたので、人によって数え方が変わるのかもしれませんね。(ウィキペディアより抜粋、加筆)
足守藩 木下家と豊臣秀吉の関係
そもそも「杉原」と名乗っていました。
しかし、初代足守藩主、杉原家定 (すぎはらいえさだ) の妹は、なんと「寧々 (ねね) 」!
豊臣秀吉の正室 (正妻) になりました。そこで兄である家定は「木下」を名乗ることを許され、さらには「豊臣」まで名乗ることを許されました。
家定は秀吉の義兄に当たるわけです。(ウィキペディアより抜粋、加筆)
山門 (随神門)
勾配を変えて直接、神さまが見えないようになってます。
ちょっと電灯つける場所考えてほしいな💦
くり抜き雲形
百度石
拝殿
甕速日神 (ミカハヤヒノカミ)
イザナミは火の神カグツチを産んで死んでしまいます。
イザナギは怒り、十束剣 (とつかのつるぎ) でカグツチを殺してしまいます。
その血から生まれた神の1柱が甕速日神です。
十束剣は十拳剣とも書きます。
稜威雄走神(イツノヲハシリノカミ)
何を隠そう「十束剣」のことです!
日本書紀では「稜威雄走神」
古事記では「天之尾羽張神(アメノオハバリノカミ)」または、伊都之尾羽張(イツノオハバリ)といいます。
イザナギがカグツチを斬り殺す話😢
イザナギとイザナミノミコト ~ 古事記
手前は「浮霊前角 (うきりょうぜんかく) 」です。
源重之 (みなもとのしげゆき)
「風をいたみ 岩うつ波の 己のみ
くだけて物を 思ふころかな」
額には変体仮名でこのように書かれてます。
「風をい多み 岩うつなみ能 於の連乃三
く多希て毛の越 於もふ頃可那」
漢字が日本に入ってきて、意味ではなく音でそれを使うようになりました。
もちろんまだ平仮名もカタカナもアルファベットもなかったので。
でも、いろんな人が勝手に好きな漢字を使います。
読む方も大変だし、1つの音を表すのにいくつもの漢字を覚えるのは大変です。
そこで統一しようということになり、1つの漢字だけ代表に選ばれ、その他は「変体仮名」という不名誉なレッテルを貼られて使わないようにされてしまいました。
誰が選んだのか知らないけど、ふだんあまり使われない漢字が代表に選ばれ、よく使われてる漢字が変体仮名にされてしまいました。
やっぱり役人のすることは現実に合ってない。今も昔も(^_^;)
たとえば「た」の平仮名は「太」を崩したものだけど、じっさいには「多」のほうがよく使われています。
そば屋の暖簾によくわからない字が書いてあるのはたいてい「生楚者 (きそば) 」です。
割り箸の袋には「御手茂登 (おてもと) 」など。
石碑によく出てくる「み」みたいな字は「能」を崩した字で「の」と読みます。
逆に「の」みたいな字は「可 (か) 」であることが多いです。
水瓶
コンクリート製ですが、拝殿の両側に置いてあります。
左から「御大典」。縦に「記念」です。
御大典 (ごたいてん) とは「即位の礼」。
代が変わって新しい天皇が就くことを世に知らせる儀式です。
三つ星だけど、単に空から星が3つ降ってきたことから描かれているのでしょうか?
浮霊前角 (うきりょうぜんかく)
これが3つめの神さまでした(^^)
三つ星ですね。
階段一体型賽銭箱
浮霊前角と書いてあります。
浮霊前角についてはわかりません。
知ってる方はコメントくださいm(_ _)m
こちらは浮霊前角の本殿です。
けっこう立派です。
社務所
ふだんは近くの「二宮皷神社」にいらっしゃるそうです。
このあと行ってみました=^^=
境内社1 (石積み)
石の基壇の上に建ってます。
本殿と磐座 (いわくら) ~隕石!?
本殿の裏に石があるというか、石の上に本殿を建てちゃったというか(^_^;)
本殿のうしろ側
狛さん
うしろ向きの狛さん
「狛さん。こっち向いて」
先に本殿があって、あとから拝殿を建てたからこうなっちゃったんでしょうね(^^)
厄神宮
神社の裏側。鳥居しか見当たりません。
境内社2
灯籠。手水舎
何気なく神社で見る灯籠ですが仏教とともにやってきたもので、この形は「五輪塔」を表しているとおじさんは思ってます。
上から「空風火水地」です。
雲
装飾。紋
菊の御紋
右三つ巴
こっちは「左三つ巴」💦
これから「二宮皷神社」に行きます。
真星 (まなぼし) 公園
県道72号の向かい側にあります。
池の向こうには星神社に登る急坂が見えます。
二宮皷神社 (にのみやつづみじんじゃ) ~岡山県岡山市はこちら
神社。寺。建築~一覧はこちら
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