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「口」「斧」「つつしむ」
口をつつしむ
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<スッタ・ニパータ 第3大いなる章。10. コーカーリヤ 657>
<サンユッタ・ニカーヤ 6篇1章9節 トゥドゥ梵天 10節 コーカーリカ1-11>
口の中に斧がある
ブッダはいいます。
「愚か者は人の悪口を言って、自分を斧で切り裂くのだ」
もちろんじっさいに言葉を発するだけでなく、人のことを悪く思ったり、考えたりしても、けっきょくは自分自身を傷つけます。
人に向けた刃 (やいば) はかならず自分自身に返ってくるのです。
コーカーリヤ (コーカーリカ)
コーカーリヤという修行僧がいました。
ある日、コーカーリヤはブッダにいいます。
「サーリプッタとモッガラーナは悪い心を持っています」
それに対してブッダは「まあそう言うな。かれらは良い心の持ち主だよ」といいます。
妬み (ねたみ) 嫉み (そねみ)
ブッダはとくにサーリプッタとモッガラーナをかわいがっていました。
「人が死ぬことは珍しいことではない」と常日頃いっていたブッダでさえ、この2人が亡くなったときは泣いたといいます。
またブッダの弟子には元は他の宗派や師匠についていて、ブッダの教えに感動してブッダに弟子入りしたものが大勢います。
サーリプッタとモッガラーナもそうです。
サンジャヤという懐疑論者の弟子であり、250人もの他の弟子とともにブッダに帰依したのです。
コーカーリヤはそんな2人と他の250人の弟子を、うとましく思っていたのでしょう。
ブッダが取りあってくれないので3回も同じことをいいます。
ブッダの反応は変わりません。
おできが
3回めの苦言のあとすぐに、コーカーリヤの全身に「おでき」ができます。
最初は小さいものでしたがどんどん大きくなっていき、最後には膿と血が出て死んでしまいます
そして地獄へ
サーリプッタとモッガラーナに対して敵意を持っていて悪口を言いつづけたので、死んだあと「紅蓮 (ぐれん) 地獄」に落ちます。
このあと658から678まで延々と地獄の話がつづきます
厳密には「落ちる」のではなく、死んでから地獄に「生まれて」数えられないほど長い時間をそこで過ごします。
なので一応、終わりはあるようです。
地獄の話は悪行をさせないように作られた話だと思いますが、地獄に行くからではなく「悪いこと」だから、そして「自分自身を傷つけること」だからやめましょう!
地獄と、とてつもなく長い時間はこちら
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今、お経がおもしろい! (一覧)~ブッダのつぶやき