外国語習得法 ~ クリス・ロンズデール | TEDxLingnanUniversity

foreign language 外国語習得法

「外国語」「習得」

とても興味深い動画です。
詳細は動画を見てください。

外国語学習によくある勘違い

外国語環境にいれば覚える

日本に何十年もいる英語教師がまったく日本語をおぼえない😄
おぼえる気がないから。
興味がないから。
まわりが英語を話してくれるから。

自分が覚えようという気があって、そのように努力しなければそこにいるだけではおぼえない。

泳げない人を水の中に放り込んでも泳げるようにはならない

これはおじさん自身溺れて10秒くらいで意識を失いかけたのでよくわかります。
おじさんのおじさんが引き上げてくれなければ死んでいました。

溺れる! 助けて! はウソ! ~ 泳げない人は水面に顔を出すこともできない!

5つの原理と7つの実践

クリス・ロンズデールは、どんな国の言葉でも半年でおぼえられると言っている。
日本の「聞き流すだけでおぼえる」というような馬鹿げたことでなく納得できる。

原理 principle

① 自分に関わること

meaning 意味
relevance 関連性
attention 注意
memory 記憶

自分に関わること。
中でも命に関わることなら注意を払うし、記憶にも残る。

趣味で勉強している人はなかなかおぼえないが、その言葉を話さないと死んでしまう人はすぐおぼえる。
たとえばあなたが英語圏ではなく、ひょんなことからアフリカの奥地のフンダラベッチャ語しか話さない集落に取り残されたら数日でフンダラベッチャ語を話すようになるでしょう。

さっちゃん
フンダラベッチャ語ってあるの?
ひげおじさん
おじさんがかってに考えた言葉じゃ😄

② 道具

外国語をコミュニケーションの道具としてつかう。

③ メッセージを理解していたら無意識にわかる

文法の勉強ではなく、理解可能なインプットをすれば無意識にわかるようになる。
ちょっとここのところ意味がわかりません😅
参考:クラッシェン

④ 知識の蓄積ではなく、肉体的トレーニング

馴染みのある音だけ通すフィルター English deaf

英語が聞こえない。
それは言語ではなくただの雑音だから。

人は慣れ親しんだ母語だけを言語として脳に伝え、馴染みのない外国語の音は虫の声や車の音とおなじ雑音として遮断してしまう。
それはただの音であって、意味のある言語ではないのだ。

筋肉痛になるまで口を動かして発声しろ

とにかく口を動かして外国語の発音をする。
それは筋トレとおなじこと。
口が動かなければその音は発音できない。

⑤ リラックスした心理状態

緊張したり、イライラしていたら外国語の習得はむずかしい。
これは外国語の習得にかぎらずあらゆる習い事に通じる。

リラックスして、対象に強い興味と好奇心があることが大事。

不完全に寛容であること

100%理解しようとすれば苦行になる。

わからないところがあっても気にしない

わかるところに集中する。

できないことを嘆くのではなく、できることを喜ぶ。

まちがいがあっても気にしない。
言葉は伝わることが大事。

実践 action

① たくさん聞く

理解できなくてもいい。
その音に慣れること。

ただまちがえていけないのは、音が聞き取れても語彙をおぼえなければ意味はわからないということ。
ただ聞き流してもおぼえられない。
赤ん坊と大人はちがう。
まして母語の体系ができあがってしまうと、それが外国語習得の邪魔になる。

ここでは音を聞き取る能力を鍛えることを言っている。

泡脑子

brain soaking

脳を学習言語に浸す。

② 単語より先に意味を知る

人は言葉だけで話しているのではない。

目は口ほどに物を言う

おじさんの経験

カナダのスキー場のレストラン。
けっこう混んでいた。
おじさんがテーブルに1人で座っているとガイジンのおっさんがやってきてテーブルを指さして「○✕△□」と言った。
けっして「これは椅子ですか?」と言ってはいないことはたしかだ。
状況からして「ここ空いてますか?」「座ってもいいですか?」というようなことを言ってるにちがいない。
おじさんも日本語で「どうぞ」と言いながら手を差し出した。
相手は笑顔で「excellent」と言った。
この言葉だけは聞き取れた😄

ボディランゲージと表情

これが大事。

これもおじさんの経験

横浜駅でおじさんより背が高いガイジンの女性がいかつい顔でさらに顔をしかめて「イッカシカナカーワ」と詰め寄ってきた。
意味はまったくわからなかったけど、怒られているのか、脅されているのかという感じだった😄
おじさんも怖い顔をして手を振り逃げた。

あとで冷静になってホームの看板を見ると隣が「東神奈川 (ひがしかながわ) 」だった😄
やっぱり人に物を尋ねるときはたとえ不安でも笑顔でなくちゃダメだっていうことだね。

それから「あのーすいません」くらいの日本語はおぼえとこうね。
日本人なら英語が苦手な人でも「エクスキューズミー」くらいは言えるだろう。

③ 単語を組み合わせる

文法は要らない。
あくまで初歩の段階ではね。

たとえば
「私 行く 学校 昨日」
と助詞も活用もなく時制も語順もまちがっていても、これを読んだり聞いたりしたらわかるでしょう。

「私は昨日、学校に行きました」
と言いたいんだなと。

「あなた 行く 学校」
だったら
「学校に行きなさい」
という意味ですね。

完璧に文法をマスターしてからと思うといつまで経ってもしゃべれない。
ただ10年経ってもこの言葉づかいだと問題です。

④ 核

英語の場合、単語を
1000語知っていれば85%、
3000語知っていれば98%理解できる。

ただ、この1000語というのは活用や派生語はふくまないと思う。
でも英語は
help, helps, helped, helpingくらいしか形が変わらないし、helpのところはそのままなので語尾が曖昧でもhelpに関することだということはわかる。
日本語だとまず助かる / 助けるのように、自動詞 / 他動詞があり、
活用が
助けない、助けた、助かった、助ければ、助けよう、助けろなどと複雑に変化するので外国人にはおなじ言葉の仲間とは思えない。
短い言葉ほど形が変わってしまうのでわからない。
聞く (きく) →聞いた (きーた) 、など。

英語は世界でもかなりカンタンな言葉だ。
発音以外は😄

道具箱

よくつかう言葉はフレーズでおぼえる。
これは外国語習得のための道具である。

How do you say?  (英語では) どう言いますか?
Please say again. / Pardon? もう1度言ってください。
Please speak slowly. ゆっくり言ってください。
I don’t understand. わかりません。

とくに
Say again.
I don’t understand.
は航空無線では重要な言葉です。
わからないのにかってに判断して操縦したら事故につながるからです。

とくに離着陸時、ほかの航空機がいるのにそこにはいってしまうことは重大事故につながります。

なんどもPardonをつかうのはかっこ悪いかなと思うかもしれないけど、わからないのにテキトーに相槌を打つよりいいです。
テキトーに相槌を打っていたら、相手は質問していたということもある😄
またなんどもPardonをつかうなんて面倒なやつだなと相手が思うなら、そんな奴とは話をしなくてもいい。

Forget it. なんでもない。
って言われるとがっかりするんだよねえ~😅

まず最初は単語の羅列。
つぎは接続詞 (そして、だから、だけど) をおぼえて単語をくっつける。

⑤ 言葉の親を見つける

これはなかなかむずかしい。
自分の言葉の学習に好意的に付き合ってくれる人ということです。

言葉がよくわからないけどあなたに魅力があって母語とする人があなたに興味を持たなければなりません。

あなたとコミュニケーションを取ろうとする人

1. わかろうとする。
2. 細かい訂正はしない。
3. 正しい言いかたで「〇〇っていうことだね」と、あなたが言いたかったことを母語で言ってくれる。
4. あなたが知っているカンタンな言葉でしゃべる。

これはおじさんが日本語教師としてすべてやっていることです。
う~む。
おじさんのやり方は正しいのだ😄

とくに4.はteacher talkとして外国語教師としては当たりまえのことです。
日本の政治家は自分でもわかってない、辞書から引っ張り出してきた死語みたいな言葉をつかって悦に入っている。
だれもあなたを偉いと思いませんから😄
アメリカの大統領はできるだけカンタンな言葉をつかう。
それは有権者にわかってもらわないと自分に投票してくれないからだ。

⑥ 顔真似をする

聞き流すだけでおぼえられるわけがない。

ネイティブの口だけでなく顔全体の動きを真似する。
筋トレとおなじ。
いまはyoutubeなどがあるからいくらでも顔真似ができる。

中国残留孤児

ちょっと例としては申し訳ないかもしれないけど、これは言語と密接に関係があります。
血は日本人なのに顔つきが完全に中国人。

それは中国語を母語として話していたから、顔の骨格や筋肉がそのようになったのに他なりません。
あとは食べものの影響もあるでしょう。

あと長年連れ添った夫婦や、飼い主とペットがおなじ顔つきになるのも興味深いです。
人の表情は相手の表情を見てつくられるものだからです。

⑦ 直結

翻訳するな

これはほかの人も言ってます。

fire→火→🔥
と翻訳しないで

fire→🔥
とイメージを直結する。

間に日本語 (自分の母語) をはさむと翻訳に2倍時間がかかってしまう。
会話では内容に追いついていけない。

nineteen eighty-fiveは千九百八十五 (せんきゅうひゃくはちじゅうご) と訳してはいけない。
1985と算用数字を思い浮かべる。

walkだったら「歩く」という日本語でなく「歩く姿🚶‍♀️」を想像する。

さっちゃん
cakeは🍰とイメージする
ひげおじさん
beerは🍺とイメージする

わたしは日本語教師をしています

プロフィール・レッスン予約はこちら。
表示名はToshiです。

https://www.italki.com/teacher/8455009/japanese

さっちゃん
わたしはさっちゃんです!watashi wa Sacchan desu!
ひげおじさん
わしはひげおじさんじゃ!washi wa hige-ojisan ja!

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