人物の右向きはなぜむずかしいのか?~ 右利きの科学

女の子2

「右向き」「右利き」「隠れる」「鉛筆の角度」

右向き (向かって右) はなぜむずかしいの?

絵を書かない人は気にしたことがないと思うけど、右向きは書きにくいんです。

流れ星

流れ星を書いてみてください。
星の形はどうでもいいです。

さっちゃん
唐突!
ひげおじさん
ちょっと下を見る前にじっさいに書いてみてほしいんじゃ!

人は知らずに左向きに書いている

20人くらいのクラスで実験したら19人は右にしっぽをつけました。
左にしっぽをつけたのは1人だけです。

はっきりいって、右利きなのに左にしっぽをつけた人はかなり「変わり者」です。
その理由は、この先を読めばわかります。

たぶんあなたは

comet1

星を書いてから、

comet2

右に線を書いたでしょう。

絵文字も左向き!

🌛☄

🐕🐈🐁🐄

🚅🚙

🎿

端末の環境によっては正面を向いているものもあります。

何も決められていないのに、ほとんどの人はなぜ右にしっぽをつけたのでしょうか?☄

右利きだから

左上から右下が書きやすい

書いたところが見えることと、ペンを持つ角度のため、左上から右下が書きやすいんです。

軌跡がずっと見える

左から右に書けば線が見えますが、

線。右2

右から左に書くと線が隠れてしまいます。

線。左2
ひげおじさん
おっさんのむさ苦しい手が写りますがご容赦のほどを🙇
さっちゃん
手タレをつかわないとね!

人の絵

人にかぎらず、動物や乗り物でも、鼻先の輪郭から書きはじめると思います。

左向きの場合

left1

まず鼻先、顔の輪郭を書いて、

left2

目と眉毛を書いて、

left3

耳をかいて、

left4

頭、髪の毛を書いて、

left5

できあがり!

left6

最初から最後まで、書いた絵が見えています。
なので、目、鼻、口、耳の位置関係や、全体のバランスが取れます。

右向きの場合

右手が邪魔!

right1

書きはじめの顔の輪郭はまあいいとしましょう。

right2

目や耳を書くと、顔が右手で隠れてしまってまったく見えません。
目をつぶって当てずっぽうで書いてるようなもんです。

right3

髪の毛を書いているときも終始、右手が邪魔で見えません。

right4

書き終わったら「福笑い」状態になる可能性が高いです。

right5

できあがり!

right6

なんとか書けましたが、なんども右手をどけては位置を確認しながら、頭の中の映像を頼りに書くのでむずかしいし、時間もかかります。

動物や乗り物も

みなさんも顔から書きはじめるはずです。

horse1

顔を書いて、

horse2

前足から、胴体、そして後ろ足。

horse3

さいごにしっぽを書きます。

horse colored

色を塗れば完成!

やはり、左から右に書いたほうが書きやすいので、自然に顔は左向きになります。

しっぽから書く人はいない!

horse tail

しっぽから書いて、最後に顔を書く人はそうとうのひねくれ者です😄  

文字

国2

漢字はもちろん、ひらがなやカタカナも書き順が決まっています。
それはテストに出すためではなく、書きやすい手順だからです。

アルファベットもおなじです。

左上から右下へ

基本ルールは「左上から右下へ」です。

国。左上から右下へ2

このルールにしたがえば、書いてる文字がずっと見えて、書き終わりもこのように文字全体が見えて、形や大きさやバランスを確認することができます。

国。右下2

もし、右下から左上に書いたら、人や動物の絵とおなじように文字が右手で隠れてしまって、形や大きさやバランスを確認することができません。
目をつぶって書いているようなもんです。

国。左上2

ペン先が引っかからない

鉛筆。突き刺す2

鉛筆や、細いシャープペンシルだと、紙に引っかかったり突き刺さって破れたりすることがあります。
鉛筆やペンは垂直でなく、右に傾けているから、右に線を書くときは引っかからないけど、左に書くとこういうことが起きます。

手と紙が汚れない

右下から左上に書くと手に鉛筆の粉やインクがつくし、書いてる紙のほうも手でこすって汚れてしまいます。
左上から右下へ書いていけば、右手はいつも書いたところから逃げていくので、手も紙も汚れません。

さっちゃん
ところで右向きの顔を克服する方法はないの?

右向きの顔がうまくなるには

残念ながら「書いてるところが右手で隠れて見えない」という物理的な問題がなくなることはないので特効薬はありません。

なにごとも苦手なものは繰りかえし練習して慣れていくしかありません。
ただ、闇雲にではなく、「見えない」ことがいちばん大きな原因だということを理解して、右手をどけてなんども絵を確認しながら、頭の中のイメージに部品を載せていくように意識しましょう。

極端ですがこんな方法はどうでしょうか?

目をつぶって書く

右手が邪魔で見えないなら最初から「見ないで」書く!
なんども書いて、位置関係やバランスが取れるよう練習しましょう。

心眼で書くのです。
頭の中の映像と心の眼で手を動かします。

左手で書く

右手が邪魔なら左手で書けばいい。
もちろんずっと右手で書いてきたのに、すぐ左手でおなじようには書けません。
むしろまだ慣れてない人のほうが右手も左手も似たようなものなので、はいりやすいかもしれません。

これはけっして冗談ではありません。

ピアノやギターのような楽器を考えてみてください。
右利きなのに左手を右手とおなじように使えるようにならないとまともに曲が弾けません。

ギターなんか、むしろ左手のほうが6弦×12フレット (場合によっては19フレットまで) を「見ないで」押さえられるようにならなければなりません。
しかも、スラー、ハンマリング・オン、プリング・オフなど左手だけで弾くこともあります。
右手は6弦しかありません。

紙を裏返して比較してみる

右向きで書いたもの、左向きで書いたものをそれぞれ裏返して透かして、比較してみましょう。
どこがちがうのか、歪んでいるのかわかります。
それをもとに修正していきます。

逆さまに書いてみる

いつも決まった角度や構図にならないように、あえて顔を逆さまに書いてみましょう。
そして、ひっくり返して確認します。
紙を回さなくても逆立ちの絵が描けるようになれば怖いものなしです!

なぜ右利きの世界になった?

考えられる2つの理由

ひげおじさん
あくまでわしの私見じゃ!

① 血管の偏り

心臓を出た大動脈は右手から

心臓から送り出された血液はまず右腕と右頸動脈に分岐します。
つぎに、左の頸動脈。
そして、左腕。

その先は下行して、全身、足へと向かいます。

心臓から最初に向かう右腕のほうが、あとになる左腕に比べていくらかでも血圧が高く、血流量も多いのではないでしょうか。
酸素供給量の多い右手のほうが力がはいる。
人は自然に右手をつかうようになったと考えられます。

② 左脳 (言語脳) が支配する

おかしなことに左脳が、右半身を支配します。

左脳は言語脳と呼ばれ、論理的な思考を司ります。
言葉や文字を表すのに無意識に、右手がつかわれるようになったのではないでしょうか。

左ぎっちょ

おじさんが子どものころは「左ぎっちょ」などと呼ばれ、左利きは不器用だとされました。
それにはちゃんと理由があります。

道具も文字も右利き用につくられているから

おもに文字が右利き用につくられているので、子どものうちに右利きに直されることが多いです。
でも、もともと右利きと左利きは半々ではなく、おそらく上に書いたような理由から、生まれもって右利きの人が多いのです。
けっして誰かに強制 (矯正) されたわけではなく自然に右手を使っているのです。

なので、道具や文字は右利き用につくられています。

それを左手で使うのだからうまく使えなくて当たりまえです。

ハサミ✁

何気なくつかっているハサミ。
ためしに左手で紙を切ってみてください。
切れないですね。

なぜでしょうか?

右手で握ったときには刃と刃が閉じる方向につくられています。
左手で握ると刃と刃が開いてしまいます。
だから、切れないで紙がハサミの間に挟まってしまいますね。

バイクのアクセル

右についています。
まあ、左手はクラッチと、意外と細かい操作が必要なものがついているわけですが、やはり右手社会だから右手にアクセルをつけたのでしょう。

ナイフとフォーク

箸はどちらの手でつかってもおなじですが、ナイフは右手で持つように決められています。
左利きでもナイフは右です。
これは作法なので。

文字

これは言わずもがな。

左上から、右下に書くようにつくられています。
そして、横書きでは左から右に書きます。

右手で書くと2

書いた文字が見えるので大きさや位置やバランスを見ながら書けます。

左手で書くと2

左手で書くと文字が左手で隠れてしまいます。
これでは大きさや位置やバランスを見ることができません。

左手で書くことより、文字が見えないことが大きな問題です。

左利きの人が文字を書くとき

オバマさんは左利きでしたね。

左手で書くには2

左利きの人が文字を書くときは、左手を大きく上に出します。

そうしないと、書いてる文字が見えないし、書いたところを手で触ってしまうので、手も汚れるし文字も汚れてしまうからです。
紙も斜めにして角度をつける人もいます。

さっちゃん
やっぱり字は右手で書いたほうがいいわね!
ひげおじさん
じゃあ!ルールとか教養の問題ではなくて左手では「書きにくい!」という問題じゃ!

中国人の謎

漢字も1文字1文字は「左上から右下」に則っているのですが、
縦書きでは、次の行に移るとき「左に」移動します。

これが謎です。

「左上から右下」の法則にしたがうなら、いちばん下まで書いて改行するときは「右に」移動するはずだからです。

じっさいこのことにより、前に書いた行を右手で覆ってしまうので文字のバランスが取りにくいのです。
今まで書いたところが隠れてしまっています。
行間がバラバラになったり、文字の大きさがバラバラになったりしてしまいます。

さながら、横書きなら行末まで行ったら、上の段に書くようなもんです。

筆では紙に手をつけないで書くから汚れることはないけど、鉛筆や万年筆、ボールペンなどでは、手も紙も汚れます。
小学生のときは右手の小指側がいつも真っ黒でした。

アラビア人の謎

アラビア人というのがいるかどうかはわかりませんが、アラビア文字を書く人たちです。

おそらく世界で唯一といっていいでしょう。
右から左に書きます!
不自然で不合理です。
知り合いがいたら理由を聞いてみてください。

たぶんこう言うでしょう。

「知らないね。むかしからみんなそうしてるから」

「書きにくくないの?」
「べつに。物心ついたときからそう書いてたから」

ひげおじさん
世界の七不思議の1つじゃ!
さっちゃん
あとの6つは?
ひげおじさん
わしも知らんのじゃ!
さっちゃん
なんじゃそりゃ!

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