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「朝」「明日」「おなじ」
「朝」と「明日」が同じ言葉の国
スペイン
mañana マニャーナ
朝
Hasta mañana. アスタ マニャーナ
また明日 (明日まで)


ちなみにスペインで昼の12時はまだmañanaです。
宵っ張りなので
でも、朝7時くらいから働きはじめるんですよ。
意外でしょ。
なので昼寝があって、また夜8時くらいまで仕事します。
そして、晩ごはんは早くて夜9時くらいから夜中の12時くらいまで。
スペインに行くと夜9時にならないとレストランが開かないのでひもじい思いをします
朝は朝で、ドーナツとかパンにコーヒーしかありません。
ドイツ
Morgen モルゲン (名詞は大文字から。副詞的に使うときは小文字でmorgen)
Guten Morgen. グーテン モルゲン
おはよう (良い朝) 。名詞として使っています。
Bis morgen. ビス モルゲン
また明日 (に) 、明日まで。副詞的に使っています。



「朝」と「明日」が違う言葉の国
ふつうはそうでしょう
ポルトガル
スペイン語と似ているけど、
朝はmanhã マニャン。
明日はそれにaがついて、amanhã アマニャン。
明日の朝は
amanhã de manhã アマニャン ジ マニャン

イタリア
朝 mattina マティーナ, mattino マティーノ
明日 domani ドマーニ
フランス
朝 matin マタン、matinée マティネ
明日 demain ドゥマン
イタリア語とフランス語は共通の語源のようです。





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「あさ (朝) 」は「昼間の最初の時間帯」
夜が明けてからしばらくの間。
また、昼までを指します。
「あした (朝) 」は「夜が明けたとき」
時間的には「あさ」とおなじだけど、「夜の最後の時間」「夜が明けて」の意識が強いです。
なので、中世以後「翌朝、あくる朝、夜が明けた次の日の朝」
さらには「次の日、翌日」という意味に変わりました。
「あくる」が「明くる」の意味であることはいうまでもありません。
そして、おなじ字では区別できないので「明日」という字を当てるようになりました。
もちろん「明くる日」のことで、文字どおり「当て字」です。
まあ、昼すぎて夕方に「じゃあ、また朝 (あした) 」といえば、次の日の朝ということはわかりますね。
上代・平安時代の時間の概念
昼間
あさ (朝) →ひる (昼) →ゆふ (夕)
夜
ゆふべ (夕べ) →よひ (宵) →よなか (夜半) →あかつき (暁) →あした (朝)
夕べ
夕 (ゆふ) 方 (へ) の意味。
これも時間的には「ゆふ」とおなじなんだけど、「夜の最初の時間」という意味あいが強いです。
そして、現代では「ゆうべ」で変換すると「昨夜」になるように、「昨日の夜」という意味で使われるようになりました。
「クラシックの夕べ」などのように催し物などでは「夕方 (ゆうがた) 」をちょっと洒落た感じでいうときにも使いますね。
暁 (あかつき)
「明時 (あかとき) 」の変化で、赤月ではありません。
上代は「あかとき」。平安時代以後「あかつき」に変わりました。
ほかにも
かわたれ (彼は誰?)
朝、まだ薄暗くて「あの人は誰」か見分けがつかない時間。
たそがれ (黄昏)
「誰そ彼は (たそかれは) ?」「誰?あの人は?」という夕暮れ時。

「昏 (コン) 」は「日が暮れて暗い」という意味。
「昏睡 (こんすい) 」「昏倒 (こんとう) 」など。
辰刻法 (しんこくほう)
江戸時代の時刻の定め方
「黄昏 (コウコン) 」は「戌の刻 (いぬのこく) 」
現在の夜8時ころ。
しののめ (東雲)
明け方、東の空が明るくなるころ。
明け方、東の雲間から太陽の光が「篠の目」のように漏れてくることからこう呼ばれるようになりました。
もちろん「東雲」は当て字です。
あけぼの (曙)
夜が「ほのぼの」と明けようとするころ。
あさぼらけ (朝朗け)
朝、ほのぼのと明るくなったころ。



やまとことば ~ 一覧
参考資料
新明解古語辞典 第二版 金田一春彦 編 金田一京助 監修 三省堂
デジタル大辞泉 小学館
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