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「ふわふわ」「ふんわり」「オノマトペ」
副詞なので「と」をつけてもいい
「ふわふわ」は「ふわふわと」でもつかいます。
「ふわり」も「ふわりと」
「ふわふわだ」と形容動詞としてもつかいます。
しかし、「ふわりだ」とはいいません。
また、「ごとごと」は「ごとごとだ」とはいいません。
「ふわふわ」のように擬態語は形容動詞にもなる。
「ごとごと」のように擬声語はならない。
しかし、例外もあります。
畳語でなくなると後ろには「-り」がつく
ふわふわ→ふわり
ころころ→ころり
ぶらぶら→ぶらり
り→っ (音便変化)
後ろに「と」がつくときは、「り」が「っ」に変わる傾向にあります。
ふわりと→ふわっと
ころりと→ころっと
ぶらりと→ぶらっと
擬声語、擬態語
「かたかた」という音や、「ふわふわ」という状態・様子を表します。
オノマトペ (onomatopoeia アナマタピーア) ともいいます。
○△○△→○ っ/ん △ り
ぴたぴた→ぴったり
ふわふわ→ふんわり
のように変化します。
意味が変わるものもある
「ばたばた」は平たいものがぶつかる音や忙しいそうなありさまですが、
「ばったり」になると偶然人に出会ったときなどにつかいます。
人と人がぶつかるイメージから使われるようになったのでしょう。
促音 (っ) 系
ぱたぱた (スリッパなど軽い平面どうしが立てる音)
ぱたり
ぱったり (とつぜん途絶えること。ぷっつり)
ぱたっと
ばたばた (スリッパより重い平面どうしが立てる音。うるさく感じる)
ばたり
ばたりと→ばたっと (人や物が床や地面に倒れる音や様子)
ばったり (偶然出会うさま)
ぴたぴた (くっつく感じ。ぺたぺたに似ています)
ぴたり (正解!)
ぴったり (サイズなどが程よくちょうどよく合うこと)
ぺたぺた (付箋くらいの粘着力でしょうか)
ぺたり
ぺったり
べたべた (ガムテープの粘着力です)
べたり
べったり
たぷたぷ (水を注ぐ。または満ちてる様)
たっぷり
きちきち (きつい。窮屈)
きちり
きっちり (しっかり。几帳面に)
きちりと→きちんと
<きつい
もちもち
もっちり
めきめき (目に見えて変化があるさま)
めっきり (変化がはっきりしているさま。完了した状態)
めっきり冬らしくなった。
こそこそ (人に気づかれないように隠れてすること)
こっそり
ごそごそ (人目をはばからず大きな音を立てて物を漁るさま。がさがさ)
ごっそり (洗いざらい)
ひそひそ (内緒話)
ひっそり (静かな佇まい)
<密 (ひそ) か、潜 (ひそ) む
しかしか (確確)
しかと (確と)
しっかり
然然 / 云々 (しかじか) というとべつの意味になりますね。
意味が変わるもの
ぽかぽか (暖かい感じ)
ぽっかり (穴が空いている。または雲が浮かんでいる様子)
ぽかりと (叩く音。または穴が空く様)
→ぽかっと。ぽかんと
撥音 (ん) 系
ぼやぼや (不注意なさま)
ぼやり
ぼんやり (ほのかに見えるさま。はっきりしないさま)
ぼやっと
疲れたときにちょっと「ぼんやり」するのは疲労回復にいいですが、なぜか「ぼやぼや」してると怒られます。
ほのぼの (光景など温かさを感じる意味でつかわれるが、もとは「かすかに明るくなる」という意味)
ほんのり (色・香・姿などがかすかなさま)
<仄か
仄仄明 (ほのぼのあけ)
夜がほんのり明けること。またその時刻。→曙 (あけぼの)
ふわふわ (やわらかくふくらんだ様子も指しますが、物がゆっくり空に浮いていく様子も指します)
風船がふわふわ飛んでいく。
ふわり
ふんわり (やわらかくふくらんださま)
ふわっと
のびのび (制約がなく思う存分ふるまえる)
のんびり (仕事や勉強などあくせくせずにゆっくり過ごす)
<伸びやか、伸びる
ひやひや (危ないとこだった。かえって汗をかくことも💦)
ひんやり (冷たくて心地よい)
<冷ややか、冷やす
しなしな (野菜など水気が抜けて萎びたさま。あまりいい意味では使われない)
しんなり (野菜など煮て柔らかくなったさま。いい意味でつかわれる)
<しなやか、萎 (しな) びる
やわやわ (やわらかい感じ。しかし聞いたことがありません😅)
やんわり
<柔 (やわ) らかい
「柔らかい」が単純に物の強度や弾力性を表すのに対して、
「やんわり」は人に注意したりするときに、表情や言葉は優しげだけどじつは厳しく叱責している様子を表します。
怒鳴られるより笑顔で注意されるほうが怖いこともあります。
単独で「やわ」という言いかたがあります。
例:
俺はそんな「やわ」じゃない!
おもしろいことに否定でしかつかいません。
俺は「やわ」だ!とはいいません😄
地方では柔らかいの意味で「やわい」「やおい」ということもあります。
まじまじ (じっと見つめるさま)
まんじり
まんじり
本来、「まんじり」=「まじまじ」なのですが、
「ちょっと眠る」というまったく反対の意味のほうが定着しています。
しかも否定でしかつかいません。
例:心配でまんじりともせずに一晩を明かす。
うたた寝したり、船を漕いだりしたりすることもなく起きているということです。
ただ、「り」系
「ふんらり」とか「ふっらり」にはなりません。
ふらふら (人や物が不安定で揺れて倒れそうなさま)
ふらり (人が立ち寄るときにつかいます。ぶらりとも)
ふらりと→ふらっと
ぶらぶら (吊るしてあるものが揺れるさま。人が目的もなく歩き回ることも表す)
ぶらり (人が歩き回るときしかつかいません。ぶらり立ち寄るなど)
ぶらりと→ぶらっと
さらさら (乾燥していてベタつかないさま)
さらり
さらりと→さらっと
ざらざら (表面に細かい凸凹があって場合によっては引っかかる)
ざらり
ざらりと→ざらっと
ゆらゆら
ゆらり
からから
からり (軽い引き戸です)
からりと→からっと
がらがら
がらり (重い引き戸です)
がらりと→がらっと (大幅に変わること)
あの人態度ががらっと変わったね。
からから、がらがら
音を表す擬声語と、様子を表す擬態語の両面をもっています。
「からから」という軽やかな音と、乾ききった様を表します。
「がらがら」も重たい音と、空間がすき間だらけで何もない状態も表します。
例:
客席が「がらがら」だったので、有名人になる夢は「がらがら」と音を立てて崩れた。
音が変わるもの
すかっと
すっきり
にやにや
にんまり (予期せぬ収入があったときなど)
こげこげ (ダメなほうです)
こんがり (いいほうです)
畳語の形がないもの
ゆっくり
みっちり
あっさり
ゆったり
すんなり
げんなり
ぐっすり
ら
うすうす (はっきりではなく何となく)
うっすら (かすかに) <薄ら (うすら) →薄ら笑い。薄ら寒い (うそさむい。ともいう)
<薄い
動詞にもなるもの
しなしな→しんなり
しなびる (萎びる)
しなう (撓う)
しなやか (靱やか)
漢字や意味はいろいろ使い分けているけど「しな」の意味はおなじです。
清音と濁音 (゛) ・半濁音 (゜) のちがい
清音は軽いもの。静かなもの。心地よいものを表します。
濁音は重いもの。うるさいもの。不快なものを表します。
半濁音はその中間、または「貼りつく」「跳ねる」「破裂する」感じを表します。
例:ぺたぺた、ぷちぷち、ぱんぱん、ぴょんぴょん
かたかた、かたこと
がたがた、がたごと (がたんごとん)
からから
がらがら
ぱさぱさ
ばさばさ
きらきら (美しい)
ぎらぎら (眩しくて、汚らしい)
「とろとろ」の生クリーム→おいしそう
「どろどろ」の生クリーム→まずそう
ノックの音
とんとん (ふつうのお客さん)
どんどん (借金取りの音。2階の住人の足音)
その他大勢
調べはじめると、「-り」の言葉は無限とも思えるほどあります。
畳語になるものとならないものもあります。
意味が変わるものと、変わらないものもあります。
ひっそり。げっそり。びっくり。もっさり。ほっこり。てっきり。ばっちり。はんなり。…
やまとことば ~ 一覧
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