目次をご覧になりたい方はクリックしてください→
「Wi-Fi」「イーサネット」「LANケーブル」「安定」
はじめに
最近、日本語の授業でskypeやzoomをつかっていたり、amazon prime videoやTVerを見ていたりして、固まったり切れてしまうことがよくあります。
光回線でIpv6をつかっていて、Wi-FiルーターとPCの距離は高々3m。
途中に障害物はなし。
速度も400Mbps出ています。
とくにTVerはしょっちゅう固まります。
だからTVer側の問題もあるようです。
固まるだけでなく、ときには自動的に5GHzから2.4GHzに切り換わっていることもあります。
ビデオ通話では相手側の問題もあるので原因が絞りきれません。
ほかの人は問題ないのに特定の人だけ切れるようであれば相手側の問題でしょう。
またskypeは切れるけど、zoomは切れないのではあればそれはskypeの問題です。
でも、skypeでもzoomでも誰でも起こるとなると自分側の問題の可能性が高くなります。
安定度
速度は大事だけど、じつは速度が速くても不安定ということがあります。
よほど遅くなければ、じつは速度より安定度のほうが大事です。
MotoGPのように2輪で300km/h超で走るよりも4輪のトラクターで大地にしっかり足をつけて移動するほうがいいこともあるんです。
それで画面が荒くなったり、動きがギクシャクしたりしなければ。
Ping (応答時間)
Ping ピング
よく目にするけどなんじゃらほい、って感じですね。
かんたんにいえば、応答時間です。
だったら最初からカッコつけないで応答時間て書けよ。
latency レイテンシー
厳密にはレイテンシーが応答時間です。
lateというとおり、遅延時間・待ち時間です。
pingは投げられるボールのようなものですが、一般的にはこれを応答時間の意味でつかっています。
自分のPCから信号を送ってサーバーから帰ってくる時間です。
あなたが「もしも~し」と言って、サーバーが「は~い」と返事して自分の耳に聞こえるまでの時間です。
ピングーではありません
もともとは擬音語で「ピューン」「ピシッ」という銃弾が飛んだり金属に当たったりする音。
跳ね返ってくることからソナーの意味でつかわれるようになりました。
厳密には[píŋ]で「ピン」。「グ」は舌を喉の入口に押しつけたままグッとこらえて発音しません。

SONAR (ソナー)
sound navigation and ranging (音響航法・測距) の略語。
音を出してその音が跳ねかえってくるまでの時間を計って、障害物や目標物の方向と距離を知ることができます。
魚群探知機とか潜水艦が敵艦や魚雷の方向や距離を知るためにつかいます。
海上の船から音波を発して水深を測り、海底の地形を描くこともできます。
echolocation (反響定位)
イルカやコウモリは超音波を出してその反響を利用して視界の悪い水中や暗闇で移動することができます。
訓練すると盲目の人もこれで自由に歩けるようになります。
おじさんは耳が悪いのでダメです
pingはかんたんにいえば、ソナーやエコーロケーションを電気信号でやっているものです。
PCが自分で電気信号が声。
サーバーは壁です。
echo こだま
ヤッホーと叫んだら、ヤッホーと帰ってくる。
音の速さは空気の温度や湿度にいくらか左右されますがだいたい一定なので距離がわかります。
インターネットではじっさいの距離ではなくて、自分のPCからWi-Fiルーター、ONU、光ファイバー、サーバーと行って、またおなじ道筋をたどって自分のPCまでもどってくるまでの時間です。
距離は短くてもこれらの機器の処理速度が遅いとそこで遅くなります。
水道管が詰まっていて水が流れにくくなるようなもんです。
Pingの目安
30msぐらいなら御の字。
50msだと高め。
100msを超えるとかなり高い。
ビデオ通話では50ms以下がいい。
msは1秒の1000分の1。
めちゃくちゃ速いですね
Jitter (安定度)
jitter ジッター
いらいら、です。
子どもを使いに出したのにいつまで経っても帰ってこない。
じっさいには応答時間はpingでjitterは安定度を表します。
pingの時間は毎回変わります。
pingの最大値-最小値=jitter です。
pingの応答時間そのものより、応答時間があるていどおなじだと安定。
応答時間に差があると不安定になります。
pingの最大値と最小値にあまり差がなければ、つまりいつもだいたいおなじ値であればjitterは小さくなります。
ただの引き算です。
jitterの目安
5ms以下がいい。
10ms以上だと高め。
20ms以上だとかなり高い。
ビデオ通話では10ms以下がいい。
Jitterbug ジルバ
踊りの種類です。
発音はジタバグ。
アメリカ英語ではtの音はよく日本語のラ行に近くなります。
waterがワラ。
partyがパーリー。
文字どおり「イライラする虫」ということでもともとは「神経質な人」を表しました。
ジルバの踊りが速いので「イライラ虫」と名づけられたんですね
日本語ではジタバタのほうがあってるかも
計測結果
それぞれ2~3回計測しました。
回線速度
「speedtest」で出てくるM-Lab (Measurement Lab) で計測しました。
USENスピードテストではもうちょっと辛口 (遅め) になります。
またjitterも計測してくれます。
安定度
みんなのネット回線速度→ (測定→) ワンクリックで回線安定度測定をする→IPv6接続→それぞれの項目。
もちろんIPv4のかたはそちらを選びます。
Wi-Fi 5GHz
段ボールカバーあり
おじさんの部屋は埃っぽいのでONUとルーターの上に段ボールのカバーをかけています。
排熱のために横は開けてあります。
回線速度 450Mbps
最大 170-940ms めちゃくちゃ悪い。
最小 21ms
50ms以上 38%
100ms以上 23%
安定度
2MBの画像をダウンロードする時間です。
ダウンロード
最大 1秒
最小 0.21秒
アップロード
2MBのデータをアップロードする時間です。
最大 0.6秒
最小 0.08秒
あまり関係なさそうな数値なのでほかは計測していません。
段ボールカバーなし
最大 500ms やはり悪い。
最小 20ms
50ms以上 33%
100ms以上 23%
家の外でもWi-Fiがはいるので段ボール1枚ぐらいの影響はやはりありません。
Wi-Fi 2.4GHz
段ボールカバーあり
回線速度 180Mbps (5GHzよりは遅いけど充分速い)
最大 310ms 5GHzよりは速いけどけっしていい数字ではない。
最小 20ms
50ms以上 25%
100ms以上 16%
5GHzに比べれば安定度は高いと言えます。
じっさい5GHzがいつの間にか切れていて自動的に2.4GHzに切り換わっていることがよくあります。
ethernet (イーサネット。LANケーブル接続)
つまり無線ではなく有線です。
有線をなめてはいけません。
LAN:Local Area Network
最大 29ms ダントツの速さと安定感
最小 19ms
50ms以上 0%
100ms以上 0%
安定度
ダウンロード
最大 0.25秒
最小 0.11秒
アップロード
最大 0.38秒
最小 0.17秒
全体的にWi-Fiより速いけど、アップロードの最小だけはWi-Fiのほうが速かったです。
1回しか計っていなので突出した数字でしょう。
SSID
Service Set Identifier
サービスセット識別子。つまりネットワークの名前です。
なぜかWi-Fiの5GHzとおなじSSID (名前) です。
イーサネットでは5GHzということなんでしょうか。
抜き差し
PCやルーターをOFFにしないでいきなりLANケーブルを差しても大丈夫です。
自動的に優先的にイーサネット接続になります。
ふだんつかうWi-Fiは「自動的に接続」を選んでおけば、LANケーブルを抜いた時点で自動的にWi-Fiにつながります。
むすび
回線速度が速くても安定度が低い、つまり不安定だと固まったり切れたりします。
ping, jitterとも小さいほうが安定しています。
ビデオ通話では
pingは50ms以下、
jitterは10ms以下がいいです。
Wi-Fiでよく切れるようならイーサネット (LANケーブル) 接続を試してみましょう。

