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「永遠のものはない」「すべては変化する」「今だけ」
諸行無常
「無情」ではなく「無常」です。
「常ならず」
つまり、「変わらないものはない」ということです。
すべてのものはいつか滅ぶ
この宇宙も原子も寿命を持っています。
かならず壊れてなくなる時が来ます。
いっぽう生まれてくる宇宙や原子もあります。
かならずしもペシミスティックなものではない
「変わらぬものはない」というと人々は「幸せはつづかない」と否定的な面だけ連想してしまいます。
それも然り。
でも、「不幸もつづかない」ということを忘れてはいませんか?
「喜び」もつづかないかわりに、「悲しみ」もつづきません。
いつか消えてなくなるなら、すべては意味がないのか?
そもそも「意味」とか「価値」とか考えるのは人間だけです。
なぜ人はそれを求めるのでしょう?
・どうせお腹が減るんだから食べてもしょうがない?
・どうせ散るんだから花は咲いてもしょうがない?
突きつめると「どうせ死ぬんだから生きててもしょうがない」ということになります。
「意味」や「価値」がないとダメなの?
なぜ生きてるのか?
それは生まれてきたから。
ただそれだけ。
生まれたきた瞬間から、人だけでなくあらゆる命は老いと死に向かって行きます。
でもそのことを気にしているのは人間だけです。
いつかはなくなるからこそ、今のうちに、今あるものを愛でましょう
おじさんは子どもが生まれて「パパ、パパ!」といってるときに一度でもめんどくさいと思ったことはありません。
今だけだもんね
女の子だったので年頃になればパパのことを嫌いになるときが来ると思っていました。
生物学的には多様性があることで、生命は様々な危機を回避し生き残ってきたので、自分とちがう遺伝子、異質なものをもとめる傾向があります。
だから遺伝子の近い親を嫌うのは生物として自然なことでもあるようです。
動物の世界でも「子別れ」というのがあります。
同じもの、安定をもとめる性質も
人間には異質なものを怖れ、嫌う性質もあります。
それが人種差別やよそ者を排除する問題も起こします。
同質のものをもとめるのは安定というメリットがありますが、環境の変化では全滅する危険も持っています。
環境の変化が起きたとき、異質なもの、多様性が、その種を救います。
生き残るやつがいるんです。
話がそれました。
いつかは親から離れ、結婚してあたらしい家族を作る
だからこそ、「パパ、パパ!」といってくれるのは今だけだと思ってつきあってきました。
なにもケンカ別れする必要はないけど、成長して大人になって離れていくのは自立した証拠だと思います。
どうせいつか滅びるなら存在する意味がないのか?
またそこで「意味」や「価値」を考えてしまう。
人間以外の動物や植物やほかの生命が「自分の存在価値」や「意味」を考えているでしょうか?
人の役に立つかどうか考えているでしょうか?
じっさいに聞いたことがないのでわからないけど、たぶん考えてないでしょう。
「生まれてきたからにはいい人生 (動物生) を送ろう」とも考えてないでしょう。
「一所懸命に生きよう」とも思ってないでしょう。
「有意義な毎日を過ごそう」とも考えてないでしょう。
それでいいのではないですか?
生まれてきたから生きている。
死を恐れ、避けるものだけが生き残ってきた。
それだけのことです。
人間もその1つです。
友だちも恋人も家族もいつかいなくなる
友だちとケンカ別れするから友だちををつくらないほうがいい?
情熱や夢がさめたり、心変わりして、恋人と別れることになるから恋人はつくらないほうがいい?
家族は、かならずどちらかが先に死ぬことになるからいないほうがいい?
う~ん。
だったら最初から生きてないほうがいいですね。
ブッダはそのようなものに執着するなといってます。
でも、だから生きていてもしょうがないとはいってません。
むしろ生まれ変わることを否定しています。
そして自分がいなくなる
「いつかはかならずなくなる」ということを頭の片隅においた上で、「今を楽しめば」いいのではないでしょうか?
人との関係はもちろん、最終的にはあなた自身がこの世からいなくなります。
とくに大病を患ってるわけでもなく、年老いてもいないあなたでも、いまこれを読んでるあいだに心臓がとつぜん止まるかもしれません。
大げさな話ではなく、平均寿命が80歳でも全員が80歳まで生きるわけではないんです。
あくまで平均ですから。
でも、人はなんとなく平均寿命までは生きると勘違いしています。
しょせん比較の問題
もともと人は何も持たずに生まれてきます。
成長していき、物や人間関係を手に入れていきます。
すると、生まれたときよりはプラスに転じているのに物や人を手に入れた瞬間、それを基準点すなわち0点にしてしまうんです。
だから、それらがなくなるとマイナスだと思ってしまいます。
いえいえ、マイナスはありません。
すべてをなくしても0ですから。
死ぬときは財産も愛しい家族も、自分の肉体もすべて手放していくけど、それで0ですから。
人間は長生きしすぎ
草花はだいたい1年で芽吹いて、成長して、種を残して、冬には枯れます。
でも、残した種や、根っこからまたつぎの年には芽を出します。
人もむかしは30年くらいしか生きられなかったから考えてる暇はありませんでした。
さっさと大人になって、さっさと子どもをつくらなければならなかった。
いや、だれも人類を存続させるためなんて考えてなかったでしょう。
子どもが生まれるのも日常茶飯事。
人が死ぬのも日常茶飯事。
80歳も生きるようになると先のことを考えてしまうのですね。
かわいそうな現代人。
今できること、やりたいことをやっておきましょう!
あした死なないかもしれないけど、あした病気や事故で入院して動けなくなることはあります。
今、やっておきましょう!
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