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- 1 所在地
- 2 木山宮
- 3 薬師如来と牛頭天王 (ごずてんのう)
- 4 薬師如来 Bhaiṣajya-guru
- 5 十一面観音と善覚稲荷
- 6 十一面観音 (じゅういちめんかんのん) Ekādaśa-mukha
- 7 鳥居
- 8 弁才天
- 9 山門 (不老門)
- 10 鐘楼堂
- 11 本堂
- 12 本堂の中
- 13 鎮守殿
- 14 大師堂 (旧 本堂)
- 15 客殿
- 16 古車稲荷 (こぐるまいなり)
- 17 末社 (お稲荷さん)
- 18 渡り廊下
- 19 洗心庵
- 20 庚申堂
- 21 庚申講 (こうしんこう)
- 22 水子地蔵
- 23 霊園
- 24 牧場&秘密基地
- 25 百万遍のお堂
- 26 一丁の丁石 (ちょういし、ちょうせき)
- 27 ナツツバキ
- 28 雲海
- 29 木山寺の七不思議
- 30 ギャラリー
- 31 クイズの答え
- 32 おじさんオススメの記事
- 33 注目の記事
- 34 話題の記事
- 35 人気の記事
「木山」「木山寺」「木山宮」
所在地
岡山県真庭市木山1212
美作八十八カ所霊場の34番 (木山寺) と35番 (感神院) がここにあります。
1つの寺に2つあるのはめずらしいです。
感神院は大師堂です。
木山宮
もともとは「木山宮」という1つのお宮だったのが明治の神仏分離令によって「木山寺」と「木山神社」に分けられてしまいました。
その名残として、お寺なのに鳥居があり、本堂にお稲荷さんがいるし、境内にも稲荷神社があります=^^=
道をはさんだ向かいには、木山神社の奥の宮があります。
木山神社の里の宮と木山寺、木山神社の奥の宮をつなぐ広域農道の途中には「木山宮」の鳥居と灯籠があります。
薬師如来と牛頭天王 (ごずてんのう)
牛頭天王はもともとはインドの祗園精舎の守り神です。
お寺では薬師如来。
神社ではスサノオノミコトと同一視されています。
牛頭天王 (ごずてんのう) についてはこちら
薬師如来 Bhaiṣajya-guru
種字 bhai バイ
中天音がバイ。
南天音がベイ (ベー) 。
vai (多聞天、毘沙門天) もバイ、ベイなので区別するためにbhaiのほうは「バイ」、vaiのほうは「ベイ」と言い慣わしているようです。
真言
Oṃ huru huru caṇḍāli mātaṅgi svāhā.
オン コロコロ センダリ マトウギ ソワカ
オン。取り去りたまえ。取り去りたまえ。チャンダーリーよ。マータンギーよ。スヴァーハー。
チャンダーリー、マータンギーはインドの階級制度にもはいらないアチュート (アンタッチャブル) です。
「その人たちの願いも叶えてください」という意味です。(出典:「梵字手帖」 徳山暉純 木耳社)
梵字についてはこちら
本堂の欄間
十一面観音と善覚稲荷
善覚稲荷は十一面観音と同じとされています。
十一面観音 (じゅういちめんかんのん) Ekādaśa-mukha
種字 ka キャ。カ
中天音が「キャ」
南天音が「カ」
真言
① Oṃ lokeśvara (rāja) hrīḥ.
オン ロケイジンバラ キリク (ソワカ)
オン。世自在 (王) 尊よ。フリーヒ。
② Oṃ mahākāruṇika svāhā
オン マカ キャロニキャ ソワカ
オン。大悲を持てるものよ。スヴァーハー。
「オン」は「あなたに帰依します (すべてを委ねます) 」
「マハ」は摩訶不思議とか、マハラジャ (大王) というように、「大きい」という意味です。
「ソワカ」は「成就」「叶えたまえ」という結びの決まり文句です。
梵字についてはこちら
鳥居
木山牛頭天王と木山善覚稲荷
本堂の中
弁才天
一般的には「弁財天」と書かれますね。
いわゆる「弁天さま」です。
「弁」に点が。
「寿」も「命」も不思議な字が書いてありますが字体が統一されるまではこれらもありました。
山門 (不老門)
高野山 真言宗 別格本山 木山寺
左三つ巴と五三の桐が並んでるところが面白いですね。
ライトアップのとき
鐘楼堂
本堂
本堂の中
イベントのときに特別に本堂、大師堂、客殿の中を見せていただきました!
欄間と切り絵
欄間の蓮の中に描かれているのは「薬師如来」の種字「バイ (ベイ) 」です。
切り絵
金剛杵 (こんごうしょ)
お稲荷さん=^^=
手前の右にあるのは梵字の「ア」
阿字観のときに使います。
十二神将
薬師如来を守る神様です=^^=
🐘象らしき動物の背中に乗っています=^^=
宝珠 (ほうじゅ)
宝珠 (ほうじゅ)
サンスクリット語では、Cintāmaṇi (チンター・マニ) 。
摩尼 (まに) と書かれることもあります。
チンターは「思考」、マニは「宝」「珠」という意味で「意のままに願いを叶える宝の珠」です。
意味から「如意宝珠」ともいわれます。
これは大山寺にある「燃えるハマグリ」です(^^)
大山寺の宝珠はこちら
本堂から外の眺め
鎮守殿
33年に一度、開帳するそうです。
平成元年にしたので次は平成34年。
ああ、平成でなくなるんでしたっけ。
大師堂 (旧 本堂)
ライトアップのとき
一字金輪仏頂 (いちじきんりんぶっちょう) ボロン
客殿
牛頭天王を祀っているところを感神院または祇園社と言いました。
明治の神仏分離令により感神院、祇園社は八坂神社に名前を変えられました。
五瓜に唐花 (ごかにからばな)
八坂神社の神紋で、祇園社、感神院、牛頭天王にかかわるところで見かけます。
木瓜紋 (もっこうもん) とも呼ばれます。
音読みすると「きゅうり」です(^^)
桐巴 (きりともえ)
弘法大師 (空海) の幼名は「佐伯真魚 (さえきのまお) 」といいます。
佐伯家の紋が「三つ巴」
弘法大師というのは諡 (おくりな) で亡くなってから天皇からいただいた名前です。
そのときに一緒に「五三の桐」の紋もいただきました。
それで2つの紋が重なっているんです。
🌻ひまわり
じっさいには「菊」らしいのですが「ひまわり」にしか見えません🌻
客殿の中
襖絵
雁
獅子
格天井 (ごうてんじょう)
掛け軸
無盡燈 (無尽灯。むじんとう)
御簾掛金具
御簾掛棒
畳の縁。段差
あちらは一段高くなっていて、しかも畳の縁が「赤」です。
赤は高貴なものを表します。
身分の高い人がいる場所です。
武者隠し
中庭
石垣
土間の天井。梁
雷神
欄間
鶴
長押 (なげし) の模様合わせ
つなぎ目の模様を合わせています。
あるいは同じ1本の木から取っているか。
古車稲荷 (こぐるまいなり)
稲荷神社はみんな正一位になってしまいました。
狐穴
お稲荷さんにはちゃんとキツネの出入り口があります。
末社 (お稲荷さん)
日車。若宮。天道。日聖光稲荷大明神
日聖光稲荷大明神は看板のうしろの林の中にあります。
渡り廊下
洗心庵
庚申堂
庚申講 (こうしんこう)
人の体には3匹の虫が住んでいて、その人の悪事を監視しています。
庚申 (かのえさる) の夜、人が寝ている間にその3匹の虫は体を抜け出して、天の神様に悪事を告げ口しに行きます(^^)
なので庚申の夜には寝ずに一晩中起きていて、3匹の虫が体から出ないようにします。
悪い事してない人は心配いりません=^^=
干支は年にも使われるけど、日付にも使われていました。
だから、年が60年で一周りするように、日付も60日で一周りします。
2カ月に一度はこの日がやってくるので大変ですね。
まあ、それにかこつけて飲みたかっただけかも(^^)
ご本尊は「青面金剛 (しょうめんこんごう) 」であることが多いです。
水子地蔵
さて、水子地蔵はぜんぶで何人いるでしょうか?
数えてみてください。
霊園
牧場&秘密基地
牧場と子どもの遊び場ができました!
秘密基地は残っているけど牧場は撤去されてしまいました😥 (2023年頃)
百万遍のお堂
もと牧場の奥にあります。
百万遍念仏というのは文字通り百万遍念仏を唱えることですが、ここに人が集まって大きな数珠を回したりします。
1回手を動かすと1万回念仏を唱えたことになるとかいう、要するに形だけの祭りです。
庚申講とおなじようになんやかんや理由をつけて人が集まって酒が飲みたいだけです🍶
もう何十年もやっていないようです。
善覚稲荷のお母さんの墓が祀られているという説もあります。
草刈り前
ジャングル🌴
とくに桐の木は異様に伸びるのが早いです。
平らなところならチェーンソーで根こそぎ切れるんだけど、心得たかのようにお堂の土台になっている石の下から生えているので文字通り根絶できません。
ちなみに礎 (いしずえ) は「石据え」の意。
おじさんがきれいにしてあげました。
鬼瓦
一丁の丁石 (ちょういし、ちょうせき)
右 久世勝山、
左 日野上・月田 と書いてあります。
1丁は約110メートルです。
二丁の丁石
こちらは旧参道にあります。
「西河内村 七人組」と書いてあります。
八丁、九丁
旧参道をさらに下るとあります。
ちょっと見にくいけど「八丁」と書いてあります。
左 神村
11~14丁
なんと木山寺の境内で発見!
もう1つの二丁の丁石は木山神社の奥宮の参道の手前の山の中にあります。
ナツツバキ
カラフルな木肌です。
ブッダが入滅したときのシャラノキ (沙羅双樹) という木があるんですが、暖かいところでないと生きられないので日本ではナツツバキで代用します。
雲海
木山街道の天辺、日野上からの眺め
木山寺の七不思議
1. 池の水はなぜなくならないのか?
2. 若宮稲荷の亀の甲羅は何?
なくなりました (2020年6月)
3. 本堂裏の土手はなぜ崩れないのか?
ギャラリー
風鈴🎐
白蛇
寿は脱皮した皮でつくってあります。
雪
足跡👣
逆足跡
ふつうの足跡
クスノキ
枝を切られたクスノキが狐に見える=^^=
星山from霊園
竹やぶが伐採され、星山が見えるようになりました。 (2020年9月)
花
曼珠沙華 (ヒガンバナ) Lycoris Radiata
発音はおなじリコリスだけど、licorice/liquorice (甘草) とは別。
四季桜
四季桜と呼ばれますが、これは厳密には十月桜のようです。
花の形がちがいます。
四季桜は花びらが5枚。
十月桜は10数枚です。
クイズの答え
上段59
下段53
上4
観音様1
合わせて108は偶然かな?
おまけ2 (素焼きのお地蔵さん?)
木山寺~紅葉 (岡山県真庭市)はこちら
木山神社~里の宮 (岡山県真庭市)はこちら
神社。寺。建築~一覧はこちら