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「苦労」「腐る」
艱難辛苦汝を玉にす
かんなん しんく なんじ を たま に す
芥川龍之介の「侏儒の言葉」に出てくるようですがすこしちがう意味でつかわれています。
意味
艱難=困難、逆境、不幸、不運、難儀
逆境や苦労はつらいけど、それを乗り越えることで人は玉 (立派な人間) になるということです。
Adversity makes a man wise.
いかにも漢文を日本語にしたようですが、出典が見当たらず、じつは英語の諺が元になっているようです。
意味はそのまま
「逆境は人を賢くする」
苦労は人を腐らせる
残念ながらおじさんの60年の経験からすると、
「艱難」は人を玉にすることはなく、むしろ「腐らせ」「弱く」します😅
艱難
偏はおなじなのに形がちがうのは国語分科会 (旧 国語審議会) の無能によるものです。
艱のほうは旧字体、難のほうは新字体がつかわれています。
漢字のテストではこのとおり書かないと×をつけられます。
こんな問題を出す先生や検定試験などは💩です。
どうせ新字体にするなら全部おなじ形にしましょう。
おっと話がそれた。
まあ、おっさんのつぶやき、戯言だから😅
諺は
さまざまな困難や逆境を乗り越えてくると、それに対して精神的に強くなり、対処法も身につけるということですが現実は正反対です。
もう苦労したくない
現実には、人は苦労するたびに精神エネルギーを消耗し、人心を疑い、未来を疑い、希望を失い、夢見ることをやめて、腐っていきます。
慣れて強くなるどころか、
「できるだけ困難に遭遇したくないし、苦労したくない」
と強く思うようになります。
そのような境遇になりそうならそこから逃げます。
新しいこと、未知のことに対して「臆病」になります。
触らぬ神に祟りなし、というのか。
余計なことに手を出さなければ痛い思いをすることもない。
その代わり得るものもない。
しかし、手を出したら得るものがあるかというと、つねに痛い思いをする😅
虎穴に入って虎に食われる🐯です。
No pain, no gain → No gain, no pain
そういう意味では賢くなったのかも😄
苦労したことがない人にはわからないでしょう。
極楽とんぼが世界に飛び出す
人を輝かせるのは苦労ではなくラッキーな体験
むしろ苦労を知らず、運がよく、人にも恵まれ、「万事うまくいった」人が世界に羽ばたきます。
恐れを知らぬというか、苦労を知らぬといったほうがいいか。
トラブルがあっても「何とかなった人」
自分で何とかしたんではなく、運や親切な人の存在で助けられた人。
こういう人は、艱難で玉になったわけではなく、「運が良かったからこの先もそうなる」という脳天気な性格です。
おじさんは運もなく、努力も報われなかったほうの人間なので。
メディアに登場するのは運に恵まれた人
テレビやインターネットに出てくる、オリンピックで金メダル取った人とか、ドラマ、CMに引っ張り凧の芸能人とか、そんな人たちはピカピカ輝いていて当たりまえです。
輝いているから世に出るのではなくて、何か知らんけどうまく回っていて、時代の波にたまたま乗っかり、人々に持て囃されているからピカピカ光り輝いているんです。
オリンピックで金メダルを取れなかったどころか、予選落ち、オーディションを何百回受けても落ちて1つも役をもらえない人はテレビに出てこないでしょ😄