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「ゴール」「日本語教師」「あなたが決めること」
ゴールを見せてください
日本語教師をやっていると最初にこの質問をしてくるがとても多いです😅
アメリカ人です😂
この人の言いたいことは
「あなたの授業を受けたら自分はどれだけ日本語をしゃべれるようになりますか?」とか
「あなたの授業を受けたら自分はどんな風になっていますか?」とかいうことです。
ゴールはあなたが決めること
逆にわたしは聞きます。
あなたのゴールは何ですか?
あなたのゴールはどこですか?
あなたは何になりたいんですか?
あなたはどんな風になりたいんですか?
あなたは何がしたいんですか?
たとえば語学なら、
日本人の友達を作りたい。
日本人の彼女を作りたい (これは動機として充分です😄)
日本で働きたい。
日本に旅行に行くので、旅で使うフレーズを覚えたい。
日本語の文法を究極までマスターしたい。
漢字をたくさん覚えたい。
アニメを字幕なしで見たい。
漫画を日本語で読みたい。
日本人とおなじぐらい完璧な発音で話したい。
こういうことでしょう。
ゴール=目的、目標
日本人がgoalという言葉を見るとドキッとするんだけど、要するに彼らが言うゴールは日本語なら目的とか目標のレベルです。
会話なのか、文法なのか、発音なのか、文字が読めて理解できればいいのか。
そういうことです。
この質問はアメリカ人からしか聞かないので彼らの流行り言葉のようです。
goalという言葉を使えばかっこいい。
自分は何かすごいことを考えている、自分はかっこいい質問をしているという感じになれるらしいです。
しかし、繰り返すけどそれはあなたが決めることであって、日本語教師が決めることではない。
これは日本語教師にかぎらずありとあらゆる分野の学びごと、先生と生徒の関係であること。
アニメが字幕なしで見られればいい人に、音声学的な発音の仕方や難しい漢字の読みかたを教えても退屈だし身につかないし見当外れでしょう。
小説が読めればいい人に発音を教えるのも無意味。
小説が読みたい人に必要なのは、漢字を覚えることと文法。
いや、まったく無意味ではないけど、人が使える時間と労力とお金は限られているので自分が勉強して身につけたいことを自分自身ではっきりさせてそのために学習すべきです。
それを教師に伝えれば、教師もその点を重視して、重点的に教えてくれるでしょう。
でも、
「あなた (教師) のゴールは何ですか?」はまったく頓珍漢な質問です。
問うておるのはわしじゃ!
「そなた (生徒) は何がしたいのじゃ?」
「そなた (生徒) は何を身につけたいのじゃ?」
「そなた (生徒) は日本語でも、会話、文法、文字、発音どの分野を重点的に習得したいのじゃ?」
あなたはどこに行きたいんですか?
たとえばオーロラが見たいという旅行客に、赤道直下の国を案内するでしょうか?
「あなたはどこに連れて行ってくれるんですか?」じゃなくて
「わたしはオーロラが見たいんです」と言いなさい。
そうすれば北極または南極に連れて行ってあげます。
スキーがしたい人も赤道直下の国には連れて行きません。
ライオンが見たい人をニューヨークに連れて行きません。
あなたは何がしたいんですか?
ゴールを決めるのは先生じゃなくて、生徒のあなた自身ですよ。
おじさんはこの質問が来たら聞き返します。
「あなたは何がしたいんですか?」
「どうなりたいんですか?」
「あなた自身のゴール (目的、目標) は何ですか?」
それがわかればあなたをふさわしい場所に連れて行ってあげましょう。
でも、
「先生のゴールはどこですか?」
と聞かれたら、わたしが好きなところに連れて行くけどあなたが好きな場所ではないと思いますよ😄
あなたがラーメンが食べたかったらラーメン屋に行くでしょう。
「この店では何を食べさせてくれるんですか?」
なんて愚問をする人がいますか?
ラーメン屋に行って、パフェを頼んでも出てきませんよ。
おととい来やがれと言われます😄
銭湯に行って、ここでスキーはできないんですか?と聞けば
おととい来やがれと言われます😄
あなたは何がしたいんですか?
あなたのゴール (目的、目標) は何ですか?
自分次第
自分の研究と実践
そしてどんな学問でもスポーツでも最終的には自分次第です。
どんな名コーチについてもあなたが練習しなければ絶対うまくなりません😄
テニスがうまくなりたければ素振り、壁打ち、そして実際の対戦をやってください。
闇雲にラケットを振るだけでなく自分で研究して、それを実際にやってみてフィードバックを繰り返してください。
今はビデオカメラ (スマホでも) があるので自分の動きを撮影して、自分で見直してうまい人と何がちがうのか見出してください。
名コーチにつけば、寝転がって鼻くそほじっててもうまくなると思ってますか?
あなたの脳とあなたの筋肉です。
鍛えられるのはあなた自身だけです。
先生はやりかたを教えたり、生徒の弱点、欠点を見出してそれを助言するだけで、あなたの脳や筋肉を鍛えることはできません。
どうなるかはあなた自身の問題です。
あなた次第です。
客商売
とはいえ客商売😅
「そんなこと自分で考えろ」では生徒がいなくなってしまいます。
「こっちが聞きたい」もダメです😄
幼稚園児を諭すように
「あなたがやりたいことは何ですか?」
「いっしょにゴールを考えてゴールを目指しましょう」と言いながら、この生徒は何を目指しているのか見つけ出して生徒自身に自覚させるのを手伝ってあげましょう。
これも教師の仕事です。
この質問を言葉通りに受けて
「わたしのゴールは云々」と言わないように。
「ゴールを見せてください」と言いながら、生徒はあなたの趣味など聞いていません。
生徒が何を求めているのか、質問をしながら探り当ててそれを見せてあげるのが名教師というものです。
語学にゴールはない
最後に厳しいことを言いますが、語学にゴールはありません。
いや、ありとあらゆる分野のものにゴールはありません。
1つの山に登るとゴールかと思いきや、向こうにもっと高い山が見えてきます。
それは平地にいたときには見えなかったものです。
自分の能力や技術が上がると、今まで見えなかったものが見えてくるんですね。
今まで地上の世界しか知らなかった地球人が、望遠鏡やロケットを開発して遠くが見られるようになると、ゴールに辿り着くどころか、ゴールはもっと遠くなります。
月ぐらいしか知らなかったのに、太陽系があり、その外には銀河系があり、その外にはたくさんの銀河系があり、いちばん遠くが見えても130億光年ぐらいでその先は見えません。
その先が見えないのは今、わたしたちがいる世界は130億年前に始まったからということになっています。
いわゆるビッグバン。
ビッグバンが起こる前はどうだったの?
知れば知るほどさらに疑問が増えてきます。
おじさんはオギャーと生まれたら日本人で日本語ネイティブで日本語教師をやっていますが、まだまだわからない日本語がたくさんあります。
日々勉強、研究です。
おそらく金田一春彦先生でも知らない言葉はまだまだあるのでしょう。
だからゴールはありません。
マラソンみたいに42.195キロ先にはっきりとしたゴールがあるわけではありません。
知れば知るほどゴールはもっと遠くなります。
語学でもスポーツでも知識、能力、技術が上がって行くとさらにその先が見えてきます。
ゴールは決まってなくてもいいのです。
走り出したら、ちがう世界が見えてきてそちらに方向転換しても一向に差し支えありません。
いつでも好きなときに方向転換しましょう。
旅は目的地に着くことではなく道中が楽しい
おじさんはよくバイクで山に走りに行きますが、どこかの目的地に着きたいわけではありません。
走っている道中が楽しいんです。
それでいいじゃないですか?
いちおうだいたいの方向や目的地は決めているけどそれは最終目的地ではない。
途中で面白そうな脇道があったらはいっていく。
データにはなかった予想外の景色や体験ができることもあります。
何時何分にどの電車、バスに乗って、何時何分にどこに着く。
それって仕事ですか?っていう感じ😄
面白そうなところがあれば寄り道するのが旅の面白さ。


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