二十歳 (はたち) 、三十路 (みそじ) の「ち」「じ」っ何?~ やまとことば

hatachi 二十歳2026-04-25

「はたち」「みそじ」「助数詞」

はじめに

20歳を「はたち」、
30歳を「三十路」と書いて「みそじ」などと言います。

この「ち」とか「じ」って何でしょうか?

助数詞

三十路のは残念ながら当て字です。

箇・個 (つ・ち)

常用漢字表の音訓ではそれぞれ
箇 (カ) ・個 (コ) です。

常用漢字表の音訓索引 (文化庁)

表外の読みかたでは「つ」「ち」があります。
箇・個それぞれ「つ」「ち」と読みますが、ふつうはひらがなで書きます。

そうです。
だれでも知っている
「ひとつ」「ふたつ」の「つ」は個数を数える助数詞です。

1個、2個と言っているのとなんら変わりありません。

今さらだけど日本語の数の数えかたをおさらいしてみましょう。

  1. と つ
  2. た つ
  3. っ つ
  4. っ つ
  5. いつ つ
  6. っ つ
  7. なな つ
  8. っ つ
  9. ここの つ
  10. とお (とを)

数えるときは「ひー、ふー、みー、よー、いつ、むー、なな、やー、ここの、とお」と数えます。

十 (とお)

ここから「つ」がつきません。
なので「十」で「つなし」という冗談みたいな名字があります。

11からは?

十 (とお) 余りひとつ、十余りふたつ、と数えていました。
10+1、10+2という感じですね。

20からはなぜか「ち」

20. はた ち
30. みそ ち
40. よそ ち
50. いそ ち
60. むそ ち
70. ななそ ち
80. やそ ち
90. ここのそ ち

古くは100 (百) を「ももつ / ももち」、500 (五百) を「いおつ / いおち」とか言っていました。

「ち」は「つ」の音が変化したものです。
なぜ20から「ち」をつかうのかはわかりません。

「はた」は20、「みそ」は30の意味。
繰り返すけど「ち」はただの助数詞。
「個」とおなじです。

つまり、「はたち」「みそち」は20個、30個でもともと年齢を表すものではありませんでした。

さっちゃん
えっ?「みそじ」じゃないの?

もともと「みそ」が連濁して「みそ」。
さらに現代仮名遣いでは「みそ」に変えられました。
「三十ぢ」だとなんかカッコつかないので「路」なんて漢字をもっともらしく当てたので意味不明な言葉になってしまいましたが、ただの助数詞です。

人 (り・たり)

  1. ひと り
  2. ふた り
  3. み たり
  4. よ (っ)  たり

1、2だけ「り」がついて、3からは「たり」がつきます。
現在では3人からは「サンニン」と言います。

日 (か)

  1. ついたち😮
  2. ふつ か
  3. みっ か
  4. よっ か

20. はつ か
30. みそ か

みそか

三十日です。
ん?なんか聞いたことがある。

大晦日 (おおみそか)

もともと「大三十日」です。
三十日は月の終わり。
新月にもどる日です。

1年の最後の三十日を「大三十日」と呼びました。

じゃあなんで晦日?

晦日。
音読みではカイジツ。

「晦」は「暗い」という意味です。

つごもり

月隠り / 籠り (つきごもり) →つごもり

月が隠れて (籠もって) 暗くなるのでこう言います。

ついたち

なんで1日だけ「ついたち」なの?

もとは「月立ち (つきたち) 」です。
むかしの日本では太陰暦で月の満ち欠けで暦を決めていました。
🌑新月は月の初めなので「月立ち」。
イ音便で「ついたち」になりました。

朔 🌑

さらに当て字で「朔日」と書くので訳わかりません。
音読みで「サクジツ」とも読みます。
訓読みはありません。
「朔」は右側に月があるように月に関係ある漢字で、新月または月の始まりを表します。

望 🌕️

希望の望。
望む (のぞむ) と読むけどこれも月が右肩に乗っかっているように、もともと月に関係する漢字です。
日本語では「もち」と読み、満月、十五夜の月、また陰暦15日を指します。
望月で「もちづき」と読みます。

「もち」の語源は「満つ (みつ) 」?
憶測の域を出ません。

本字は

望-oracle.svg

甲骨文

望-bronze.svg

金文

望-seal.svg

篆文

 (wiktionaryより借用)

甲骨文は「遠くを眺める人」
金文では「月」が書き加えられ「満月」の意味に。
のちに臣が亡 (ボウ) に書き換えられていまの望になりましたとさ。
めでたしめでたし。

さっちゃん
金文かわいい

朔望月 (さくぼうげつ)

2つ合わせて朔望月と言います。
新月から新月にもどるまでの時間。
29.53日。
だから大の月 (30日) と小の月 (29日) を交互に繰り返すとだいたい月の満ち欠けと暦が合います。
小数点以下の誤差を修正するために大の月が2回続いたりします。

暦 (こよみ)

もともとは、日 (か) 読み (よみ) です。
訛って「こよみ」になりました。

トリッキー14日と24日

これは外国人生徒に指摘されてはじめて知りました😄

11日は「じゅういちにち」
12日は「じゅうににち」なのに、
14日は「じゅうよんにち」ではなく「じゅうよっか」と言います😮
なんでやねん。
ほんまや。

24日も「にじゅうよんにち」ではなく「にじゅうよっか」です。

まただいぶ話がそれたところで終わりにしよう。

月の謎 ~ 月にまつわる話

さっちゃん
望月じゃなくて餅搗きしよう
ひげおじさん
朔っと行こう

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ひげおじさん
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