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「エンジン」「燃料」「圧縮」「点火」
エンジンがかからないとき、いろんな原因があるんだけど何から見ればいいのかわからないし、取りこぼしもあります。
そのときこの3つをキーワードに見ていくと、わりとカンタンに原因を見つけられます。
燃料→圧縮→点火
まず、燃料があって、空気と混ぜてシリンダーに入れて圧縮、そして点火。
これがエンジンの基本的な仕組みです。
その前にキーON
![main key メインキー](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/4fc356d5c1a428ef23bf69dcb2f60a5c-300x225.jpg)
番外だけど、あちこち開ける前に見ておきましょう。
意外とこんなアホらしいことが原因だったりします。
キルスイッチ
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/sacchan.png)
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/higeojisan.png)
![kill switch](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/kill-switch-300x225.jpg)
こんな余計なものが。
これは自分でつかうことがないので極端な話、バイク屋さんに持っていくまでわからないことがあります。
もちろん自分で切ったわけではないけど、手が触りやすいところについているので知らずに切っていることがあります。
何をしてもエンジンがかからない。
転倒してメインキーに手がはいらない状態になったときにエンジンを切るためのスイッチなんだけどまずつかうことがありません。
ライダーやドライバーが駆動部分に巻きこまれるとか、火災の発生を防ぐためなんだけど、自分でつかうことはないし、レースでもなければだれかが来てキルスイッチ切ってくれることなど万に一つもありません。
ハンドルの下の方、タンクの前あたりにメインキーの差し込みがあるバイクはそもそもそれが設計ミスです。
ハンドルロックもそこで行うのですが、整備してるときにキーを差したままハンドルを動かしてキーを曲げてしまうことが「よく」あります。
メインキーは素直にハンドルの上面に飛び出さないあたりにつけましょう。
スタンドセンサー
これも最近は余計なものがついています。
サイドスタンドを下ろした状態でギアがはいってるとクラッチを握ってもエンジンがかかりません。
また、このスイッチの故障でかからないこともありますが、ここでは詳しく述べません。
メインキーとキルスイッチだけは最初に確認しておきましょう。
さて、これからが本題。
燃料
ガソリンや軽油などですね。
メーター
メーターが壊れてるかもしれないのでかならずタンクの中を目で見ます。
タンクの中を見る
![tank cap remove タンクキャップ取り外し](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/dafff7009d429abb63edee38418fc67a-300x225.jpg)
タンクキャップを開けて中を見ます。
原始的だけど、じつは飛行機のパイロットはこれをします。
じっさいメーターを当てにしていてガス欠で墜落なんてこともあるからです。
軽飛行機では、木の棒をタンクに突っこんで見るんですよ。
ほんとに。飛ぶ前は毎回、必ずやります。
車やバイクならエンジンが止まっても路肩に寄せればいいけど、飛行機は命取りですからね。
落ちてしまったら「いやあ、ガス欠になっちゃってさあ」と笑って言うこともできません。
燃料コック (キャブ車)
![fuel cock 燃料コック。各部](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/900438a0f8d5a144e058151b7acc3dcf-300x225.jpg)
古いバイクだと、燃料コックがついているので、ONになっているか見ます。
意外と、OFFになっていることがあります😄
それから、ONになっていて燃料もはいっているのにかからないときは、reserve (予備タンク) に切りかえます。
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/sacchan.png)
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/higeojisan.png)
![](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2017/01/piloto-oso-marron-t-jpg.jpg)
ドレインを開けてみる (キャブ)
![carburetor キャブレター。各部](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/bfe4789697038875253b39c65dbcbb0a-300x225.jpg)
燃料もはいってる。
コックも開いている。
それでもダメならほんとに燃料が出ているか?
ドレインを開けてみます。
出てくればフロート室には燃料が送られている。
インジェクションにはないかな?
セローを手放してしまったのでわかりません。
フロート室に燃料が行ってるけどシリンダーに送られていない場合もあります。
ここまで来るとキャブ分解になるので、出先でのチェックには大げさすぎます。
また、今までかかってたエンジンが急にかからなくなるという確率は低いです。
圧縮
ガソリンと空気を混ぜたものがシリンダーに送られて、まずエンジンがやることは「圧縮」です。
ピストンでつぶします。
プラグを外す
![プラグコードNICHIWA VD05FMH](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/4276645de0593f8dec4db22e123b50bf-300x225.jpg)
そのためにはプラグを外します。
![plug プラグ。端子焼け具合](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/299209591c6218df3a2c8e935776e747-300x234.jpg)
このとき燃料が送られているにもかかわらず爆発していなければプラグが濡れています。
プラグが濡れていないようだと、燃料が送られていない可能性があります。
プラグ穴を指でふさぐ
![plug hole プラグ穴](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/92a472bf6e8c9f48dbe04e814192bd75-300x225.jpg)
文字どおりプラグ穴を指 (だいたい親指) でふさいでキックします。
なかなか、きびしい姿勢ですが。
ピストンが飛び出してくることはないけど、念のためにウエスをはさむとか、手袋をはめるとかしましょう。
あまり、厚いウエスやグローブでは振動が感じられません。
燃料コックはOFFにしておきます。
フロート室の分が出てくるけど、際限なく出てくるのは防げます。
キーもOFFで
キーONでキックするとプラグコードに電圧がかかるので感電することがあります⚡
感電が嫌いな人はOFFにしておきましょう😄
プラグコードも触らないように端っこによけておきましょう。
キックして、ポコポコと指に振動が来れば圧縮漏れはありません。
圧縮が漏れているときは指に振動が来ないか、弱いかです。
エンジンのガスケット部分が緩んでいて締めるくらい (それもないけど) ならいいけど、エンジンブロックが割れているとか、ピストンリングが飛んでるとかだと、応急措置はムリですね。
諦めましょう。
出先なら、友だちに送ってもらうか、ロードサービスを呼ぶか。
点火
ガソリンと空気の混合気がシリンダーに送られて、圧縮、そして点火すると爆発します。
点火するのはプラグですね。
プラグに火花が飛んでいるか?
![plug chord プラグコード](https://higeojisan-lab.com/wp-content/uploads/2021/05/8541243d7d4fce55b9716dc746f59b1a-300x225.jpg)
プラグをエンジンから外した状態でプラグコードに差します。
外側の電極がアース (エンジンや車体) されていないと電位差が生じないので、外側のネジ部分をエンジンに接触させます。
先端は触らないように。
先端がアースされてしまったら火花が飛びません。
火花を見るためにはキーをONにします。
この状態でキックします。
これまたきびしい体勢です。
友だちがいれば見てもらいましょう。
また、明るいと見えないのでなるべく日陰の暗いところでやります。
正常なら、キックしたときに火花が見えます。
プラグコードのゴム部分をグローブなどをはめて持ちましょう。
感電することがあります。
死にはしないけど気持ち悪いです⚡
ぜんぶ試したけどダメだったら?
ロードサービスを呼びましょう。
お手上げです。