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「数」「冠詞」「十の位」
辞書でもネットでも載っているので、ここではちょっとちがう切り口で書いてみたいと思います。
1~12
1 eins アインス (one)
2 zwei ツヴァイ (two)
3 drei ド゜ライ (three)
4 vier フィア (four)
5 fünf フュンフ (five)
6 sechs ゼクス (six)
7 sieben ズィーベン (seven)
8 acht アハト゜(eight)
9 neun ノイン (nine)
10 zehn ツェン (ten)
11 elf エルフ (eleven)
12 zwölf ツヴェルフ (twelve)
「ト゜」は「t」
「ド゜」は「d」です。
「トゥ」だと「tu」になってしまうので。
アイヌ語には「t」の発音があるので「ト゜」と表記します。
これを広めようと企んでいます。
英語を右に書いてみました。
1 eins
1だけ、eins は「s」がつきます。
21 einundzwanzig のように、ほかの数とくっつくときは「s」をつけません。
2 zwo
電話などではdreiと聞きまちがえるので「zwo (ツヴォー) 」ということがあります。
むかしは男性名詞の前でzween、女性名詞の前でzwoという形をつかいました (小学館 独和大辞典 第2版より)
日本語でも無線などでは聞きまちがえるので「1」を「ひと」、「2」を「ふた」ということがあります。
ソロバンでもそうですね。
また、「1 (いち) 、4 (し) 、7 (しち) 」はとても聞き取りにくく、よくまちがえるので、「4 (よん) 、7 (なな) 」という習慣があります。
「1時 (いちじ) に来てね」と言ったのに待てど暮らせど来ない。
電話したら「『7時 (しちじ) 』だと思ってた」という笑い話もあります。
英語をはじめて習ったときに「two」って、なんで「w」がついてるんだろう?と思いませんでしたか。
ドイツ語が英語になったわけではないけど、2人はおなじゲルマン語の子孫で、兄弟です。
3 drei
英語の「dry」とほぼおなじ発音です。
ただドイツ語の「r」は英語の「r」とちがうのですが、そもそも日本人は「r」を弾き音で発音するのでどちらともちがいます。
でも通じます。
わたしたち日本人だって、発音もイントネーションも正確でない外国人の話す日本語を理解しますよね。
「わかろう」という気持ちがあれば。
というか、おなじ日本人同士でも、地域や個人差があってとても聞き取りにくい (訛ってる) 人がいても会話ができます。
たまに、ほとんど何いってるかわからない人もいるけど😄
6 sechs
「ゼクス」です。
英語の「x」とおなじです。
「ch」は「ハ」とか「ヒ」と発音するんだけど、
「s」がくっついて「chs」になると「クス」と発音します。
16 sechzehn のように「s」が取れると「ヒ」と発音が変わるので注意が必要です。
8 acht
「アハト゜」です。
これを見て「ハット」しませんでしたか。
英語のeightはなんで「gh」を読まないんだろう?と不思議でしたね。
ドイツ語はちゃんと「ch」を発音します。
この英語の「gh」とドイツ語の「ch」の対応はたくさんあります。
おそらくむかしは「gh」を発音していたと思われます。
黙字 (もくじ) ~ “night” ~ なんで”gh”は読まないの?
13~19
-zehn ツェン (+10)
13 dreizehn
14 vierzehn
15 fünfzehn
16 sechzehn
17 siebzehn
18 achtzehn
19 neunzehn
3~9の後ろに「-zehn」をつけるだけです。
英語の「-teen」とおなじです。
「teen」が「ten」ということは説明するまでもないですよね。
日本人にはちょっと馴染みにくいですが、drei-zehn「3+10」のように「1の位→10の位」の順番です。
英語のthir-teenもおなじです。
zehnは「ツィーン」のように発音する人もいます。
上にも書いたけどネイティブといっても一人ひとり発音がちがいます。
16 sechzehn (ゼヒツェン)
sechs+zehn→sechzehn
sechs (ゼクス) から「s」が落ちるので「ゼヒ」と発音が変わります。
17 siebzehn (ズィープツェン)
sieben+zehn→siebzehn
これもsieben (ズィーベン) の「en」が取れるので「b」は「p (プ) 」の音に変わります。
18 achtzehnのtとzがくっついてアハツェンと発音するくらいでほかはそのまま読めばいいです。
20~90
-zig ツィヒ (×10)
20 zwanzig
30 dreißig
40 vierzig
50 fünfzig
60 sechzig
70 siebzig
80 achtzig
90 neunzig
20 zwanzig (ツヴァンツィヒ)
20はzweizigではなく、zwanzigと形がすこし変わります。
30 dreißig (ド゜ライスィヒ)
30だけ「-zig」でなく「-ßig (スィヒ) 」になります。
まあ、「-zig」でいっても通じるし、「ん?ちょっと変…だけどまあいいか」くらいのもんです。
外人が30 (さんじゅう) を「さんずう」といっても「ん?」と思うけどわかりますね。
日本人でもそれくらい訛る人もいるかも💦
60 sechzig (ゼヒツィヒ)
16 sechzehnとおなじく、sが取れて「ゼヒ」になります。
70 siebzig (ズィープツィヒ)
17 siebzehnとおなじく、enが取れて「ズィープ」になります。
80 achtzigも 18 achtzehnとおなじくtzで「ツ」になります。
ほかはzig (ツィヒ) をつけるだけです。
21~99
ここからがちょっと戸惑います。
21は「1と20」のようにいいます。
21 einundzwanzig
ein+und+zwanzig
1と20
1がくっつくときはeinsのsは取ります。
99 neunundneunzig
neun+und+neunzig
9と90
ドイツ語ではなぜか単語をくっつけます。
会話では問題ないけど、文字だととても読みにくいです。
たぶんドイツ人でも読みにくいと思います。
100 hundert (フンダート゜)
英語のhundredにそっくりなのでドイツ語を知らなくてもわかります。
1000 tausend (タウゼント゜)
言わずもがな。
英語のthousandです。
100から上はわたしたち日本人とおなじく、上の位から読み書きします。
ただし、10の位と1の位だけは逆になるので数字は難関です。
全部くっつけるのでこんな具合になります。
Das kostet sechstausendneunhundertvierundfünfzig Euro!
六千九百四と五十 (6954) ユーロです!
日本語でも漢字で書くと読みにくいですね。
どこが切れ目なのかわかりません。
分解すればこうなります。
sechs tausend neun hundert vier und fünfzig
ドイツ語に慣れてないので似たようなもんかも知れませんが、上のようにぜんぶくっついてるよりはまだ読めます。
冠詞がつかない!
hundertもtausendも冠詞がつきません。
数詞なので、性もありません。
複数形もありません。
200はzwei hundertです。
英訳するときにはそれぞれ
a hundred (またはone hundred)
a thousand
と冠詞をつけなければならないので注意が必要ですが、これもまあなくてもわかるかと。
もし、相手が疑問に思うなら
「one? or two?」
などと質問してくるでしょう。
英語でも数としていうときはtwo hundredのように複数形にはなりませんが、
「数百の (たくさんの) 人」というようなときは、
hundreds of peopleというように「-s」がつきます。
デュオリンゴはしばしばドイツ語と英語で冠詞がつく、つかない、また単数扱い、複数扱いのちがいの部分を突いてくるのでちょっと「嫌味だなあ」と思うことがあります。
じつはむずかしい日本語
わたしたちは「何も考えずに」話していますがじつはとてもむずかしくて、妙な習慣がたくさんあります。
「十」や「百」は基本的に「一」はつけませんね。
「一十 (いちじゅう) 」とか「一百 (いっぴゃく) 」などとはいいません。
でも、「千」になると「一」をつけることがあります。
そう。
つけるときと、つけないときがあるんです。
これがまた難解。
いや、みなさんは何も考えずに話してるんですよ。
「1000人」「1000円」なら「一」はつけずに「千人」「千円」でしょう。
じゃあ「1000万人」「1000万円」なら?
おそらく「一千万人 (いっせんまんにん) 」「一千万円 (いっせんまんえん) 」というにちがいありません。
「いちせん」ではなく「いっせん」になるところもむずかしいですね。
zweiがzwanになるなんてカワイイもんです😄
「1000円」には「一」をつけないのに、「10000円」になると「一万円」といいます。
まだ日本語を習いたての外国人が「一千円 (いっせんえん) 」とか「万円 (まんえん) 」などというのは、わたしたち日本人が英語のhundredにaをつけないでいったりするのとおなじ状況です。
外国語として教室や自宅で勉強してるだけだとなかなか覚えられないけど、現地で生活すればすぐ慣れます。
年号の読みかた
ドイツ語でも2桁で数える習慣があります。
neunzehnhunderteinundachtzig
19百 1と8十
→1918
「19百」が変!と思う人は、「19×百」にすれば納得してくれるかな?
英語ではnineteen (hundred) eighty‑oneのようにhundredはしばしば省略されます。
英語では年号だけでなくエンジン回転数も2300回転は
twenty-three hundredといいます。
日本語にすると「にじゅうさん百」といってるようなもんです。
100万 eine million (ミリオン)
さて、わざわざeineと冠詞をつけたけど、これは「女性名詞」なんです!
定冠詞ならdieです。
これがhundertやtausendとちがうところです。
したがって複数形もあります。
eine million 100万 (冠詞がつく)
複 millionen (ミリオネン)
ミリオンじたいはもはや日本語にもなってるので問題ないですね。
10億 eine milliarde (ミリアーデ)
これも女性名詞です。
eine milliarde 10億 (冠詞がつく)
複 milliarden (ミリアーデン)
ミリオンに似ているのでまぎらわしいです。
英語はbillion (ビリオン) です。
桁の「,」なんで3桁ごとに打つの? 1,000,000,000
NummerとZahl
どちらかというと
Nummer (英 number) は「番号」
Zahl のほうが「数」ですね。
派生語の (be)zahlenは「支払う」という動詞です。
えっ?じゃあ「数える」は?
zählenです。